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みりんやお茶、せんべいなど食品の原材料をメーカーに届ける仕事|食品関連商社|名古屋市

就活REALが社会で働くことをもっと身近に知ってもらえるよう企業で活躍している社会人のリアルな情報をお届けします。

今回は食品原料商社で働く社会人9年目の田中さんにお話を伺いました。


--物資部はどんな仕事をしていますか?

物資部は国内外から調達した様々な食品原料をお客様へ販売する仕事をしています。取り扱う食品原料は幅広く、でん粉、乾燥野菜、小麦粉、豆類などがありますが、その中でも私はでん粉、みりん原料、調味料、雑穀、米粉を主に担当しています。物資部のお客様は取り扱う商材によって様々で、メジャーな食品メーカーもあれば、社長と数名の社員でやられているような小規模な家族経営の企業もあります。

経営学部出身 入社9年目の田中さん 

--取り扱っている食品原料にはどのようなものがありますか?

当社が取り扱う食品原料は多種多様ですので、私が担当している原料についていくつかお話します。

まずは、みりん原料についてです。みりん原料のお客様は大手の食品メーカー様になります。
メーカー様にはみりんを製造するときにブレンドする原料として、当社の白酒という原液を利用頂いています。その原液はベトナムにある当社の子会社の工場から船で輸入しています。それをお客様の工場へ搬入して他の原料とブレンドし、ボトルに小分けすると、スーパーで皆さんが見かける姿になります。

みりんの原料となる原液を調達するというのが我々の仕事ですので、子会社の工場のあるベトナムに出張することもあります。

次にせんべいの原料についてです。せんべいの原料はお米をイメージされる方が多いのですが、えびせんべいはじゃがいものでん粉を原料としています。愛知県はえびせんべいの生産量が全国で90%以上のシェアを持つ一大生産地ですので、当社ではえびせんべいの原料となるばれいしょでん粉の取り扱いが多くなっています。

でん粉は全農様から仕入れています。私がでん粉を担当するようになってからまだ1年程ですので、今は全農様と打ち合わせをしながら、商品のこと、全農様のことを把握するための努力をしています。新しい分野を担当するとその分野の知識が新たに必要になるため、自分自身で広く学んでいくという姿勢が必要になります。

えびせんべい原料の取引では、でん粉の他にイカ・タコ・エビなどの海産物を取り扱うこともあります。お客様との商談の中で商機を逃さず提案し、受注できたときには営業の面白さを感じます。

最後にもう1つ原料を挙げますと、ハトムギです。
当社のお客様にはハトムギを取り扱っているお茶のメーカーがあり、そのお客様は四国に会社がありますので出張訪問して商談をしています。

ハトムギはラオスから輸入しています。ラオスからの輸入ルートは3,4年前から始まったばかりですので、輸入元のラオスの工場で他にできることの調査や、ハトムギ以外にも商材がないかアンテナを立てて仕事に臨んでいます。

--仕事で大変だと思うところはありますか?

最近、食品原材料の価格が上がっていますが、その上昇幅を小売価格に反映することが難しい状況が続いています。原料価格が上がれば、当社としては値上げのお願いをお客様にせざるを得ないのですが、こちらの希望通りの価格幅にいつもできるわけではありません。

それだけであれば当社の問題というだけで片付けられますが、原料の値上げが原因でお客様がこれまで作っていた商品の取り扱いをやめたり、廃業したりということを聞くと、自分がお客様のお役に立てなかったなと感じ、この仕事の大変さに気づかされます。

--仕事の進め方について教えてください。

営業という面ではお付き合いのあるお客様への定期訪問が中心です。時にはお客様のご紹介などで新規の仕事をいただくこともあります。

仕事のやり方という面では上司から細かくレクチャーを受けることもありますが、実際には仕事をしながら覚えていくのが基本になります。個人的にも、現場でお客様にただ教えてもらうだけではなく、しっかりと信頼関係を築くというスタイルで仕事をしたいと考えています。

いきなりお客様のところに行ってあれこれ教えてくださいと頼んでも向こうも面倒臭いですよね。何度も通って顔が知れて仕事の話も仕事以外の話もするような関係ができて来てようやく「教えたくないけど、教えてやろう」というところまでいけると、お客様のところに通った甲斐があったなと感じます。

--物資部の良いところはどんなところですか?

自発的に学んで業界や商品の知識を増やしていけば、いろんな仕事を任せてもらえる点です。その意味でチャンスも多く、自由度の高い仕事ができると思います。

私のような若手でも海外出張に行くことができます。2年前にお客様と雑穀の商談中、ペルー大使館の招待で現地開催の食品展示会に参加されてはどうですかという提案を受けました。

私はその展示会に興味を持ったので、食品展示会へ参加したいと上司に相談したところ、10日間程の海外出張という形で実現させることができました。展示会では現地のメーカー様と会って、そこから何か新たな取引に繋げて帰りたいという思いはありましたが、その時は上手くいきませんでした。

しかし、実際に現地で商談をしてみて、肌で感じて得た経験や情報は、今後の仕事に活かすことのできるとても貴重なものだったと実感しています。

当社は常に努力していれば意見が通る会社ですし、自分で考え、自発的に行動できる方にはやりがいのある仕事ができると思います。


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