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逆質問を制するものは、最終面接を制す!

※当記事は約7分で読めます【約2,800文字】

1. 当記事の目的

面接で面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれる逆質問ですが、

・何を聞けばいいのか

・そもそも質問は絶対にするべきなのか

等よく相談を受けます。

逆質問はどう捉えるべきかという話、つまり企業側の意図は何なのかという話は以下の記事にて説明しました。

その時、『4. 逆質問はどんな内容が適切か』において、考え方について説明はしたものの、この考え方の例にある、「3.貴社において、おススメの著書などあれば教えてください。」などは正直に言うと不十分で、面接官によっては、思考の深さを感じないため「そんなこと聞くの?」といい印象に繋がらないことがあります。
最終面接の場では、役員などが面接官であることも多く、そういった人にしか聞けない質問をするべきで、おススメの著書なんかは、OB・OG訪問の際とかに聞くべき内容となります。

そこで、考え方の要点については、上記記事にて説明していますので、当記事では、どのような質問をするとbetterかという点に焦点を当ててご紹介していきたいと思います。

2. 逆質問でするべき質問

先ほど紹介した記事内では、趣旨として『どのような逆質問はするべきでない』という観点で話を展開しています。

ですので、今回は、どういった点に着目して逆質問の内容を考えるべきかについて説明していきます。

<逆質問の内容を考えるときのポイント>
①    調べればわかることは聞かない

②    自身が志望する職種、つまり入社後の業務に関連する質問をする

⇔逆に全く関係ない部署などの質問をしても、「なぜそれを聞きたいのかな?目的は?」という印象に聞かれる側はなります

③    質問をするとき、下調べで企業の状況を正しく理解し、出来れば企業側が意識しているポイント(企業側の目線)を抑えて質問をする

④    言葉の選び方に注意する

⇒オープンクエスチョンをしないようにする
⇒売り上げやデータなどに触れた話をする際、データの母数となっている対象など、間違えないようにする
※このような質問で突っ込みどころを与えて、墓穴を掘って自滅してしまう学生がたまにいます

3. 逆質問の具体例

上記ポイントを抑えたうえで、具体例で確認していきたいと思います。

(例1)
貴社は0から1を創るという点に関して、とても難しい事にチャレンジし達成してきていますが、その過程では困難な事や泥臭い事の積み重ねもあったかと思います。実際に、0から1を創りあげる過程において最も苦労した出来事などあれば教えていただきたいです。

上記内容を見たときに、面接官の立場で厳しめに突っ込みポイントを挙げたいと思います。

<突っ込みポイント>
・この苦労した出来事を聞いて、本人はどうしたいのだろう?
⇒ポイントで言うと②が該当する。

・「0から1を創る」について具体的な言及がないため、そもそも0から1は色々あるし、当社の0から1のパターンを具体的にイメージできているのかな?
⇒③が該当する。当社における0から1を正しく理解できているのか。

・「とても難しいこと」とは?⇒漠然としている
⇒④に該当する。オープンクエスチョンである。

このように、質問の内容が抽象的だったり、質問の仕方がオープンクエスチョンだったりすると、面接官に対してアピールではなく、突っ込みポイントを与えることになります。

そのため質問するときは、しっかりとした下調べの元、限定的具体性を持った内容で、自分自身(当事者として)の視点を交えて質問するようにしましょう。

それでは、次にポイントを抑えた例を見ていきます。

(例2)
貴社はグループ全体で見た時、クロスユースによる顧客獲得も実現しているため、開発においても他事業への連携という観点で出口戦略を意識していると思います。
同業他社を見渡しても、クロスユースを視野に入れるほどの多角的な事業展開をしている企業はなく、未知の領域であることから、過去の事例により学ぶことも困難なため、0から1を創るチャレンジになると思います。
そういったクロスユースをはじめ、0から1をチャレンジする際に、戦略として失敗しないために留意している点や工夫している点などはあるのでしょうか。
入社後、私は開発職を希望しているため、この機会に上流工程で大切にしている考えなどを理解することで、現場において少しでも応用できればと思いました。

それでは、例2についてもポイントに照らし合わせて確認してみます。

<ポイント>
・「貴社はグループ全体で見た時、クロスユースによる顧客獲得も実現している」
⇒①や③に該当していて、ちゃんと調べていることがわかる

・「開発においても他事業への連携~」や「入社後、私は開発職を希望しているため、~現場において少しでも応用できればと思いました。」
⇒②に該当する

・全体的に具体性をもって、0から1についても具体的な背景を添えて言及している
⇒③や④に該当する。

4. 逆質問を制するものは、最終面接を制す!

以上のように、逆質問一つをとっても、面接官に与える印象は大きく異なります。

(例1)のように突っ込みポイントを与えてしまうとピンチにもなりますし、逆に(例2)のように、当事者意識をもって徹底した下調べの元で質問をすれば、かなりの好印象にもなります。

つまり、この差は、冒頭で紹介した記事にも書いていますが、逆面接で面接官が知りたい「情熱=志望度」の差として解釈されます。

趣味とかでもそうですが、本当に好きなことに対しては、時間を惜しんで徹底的に調べたり、他の人が知らない情報を手に入れようとするはずです。

その情熱がシンプルに企業に対してもあるのかが逆質問を通して分かるわけです。

このように、逆質問は、他の質問と違って、企業側から質問の内容を限定されていない分、自由度の高い場となります。
だからこそ、墓穴も掘りやすいですし、自由にアピールできる場にもなります。

実際、名だたる企業がから内定をもらっている人たちに共通して言えることの一つとして、この逆質問で聞いている内容が、既に働いているような視点で質問をしていたりと秀逸だったりします。

是非、OB・OG訪問の際は、逆質問で聞いた内容なども合わせて聞いてみてください。きっと参考になると思います。

5. まとめ

逆質問は、自由度が高いため、どう対応したらいいのか分からない学生も多いですが、その分、他の学生との差別化を図りやすく、アピールの場としても絶好の機会です。

しっかりと情熱が伝わるような、下調べのうえでの質問や、当事者意識のある質問、そして働いた際の現場目線などを織り交ぜた質問などを考えるようにしましょう。

また、冒頭で学生からの相談内容として、「そもそも質問は絶対にするべきなのか」についての回答としては、本来相当の志望度で情熱があれば、普段知りたくても知れない聞きたい事の一つや二つはあって然るべきです。

したがって、何も聞かないというよりは、一つでもしっかりとした質問を用意して面接に臨むことをお勧めします。

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