『フェルミ推定』のミスに終盤で気づいたときの対処方法【値が小さい時】
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1. 基本体系と5ステップについて
フェルミ推定を解く際、以下2つの考え方をベースとしています。
・『フェルミ推定の基本体系』
・『フェルミ推定を解く際の思考プロセス(5ステップ)』
この「基本体系」と「5ステップ」について、まだ知らないという方は、下記の記事にて説明していますので、先にご確認いただくことをお勧めします。
2. 5ステップを使った具体的な解答思考プロセス
(1) 前提確認
フェルミ推定のどの基本体系で考えるのかを確認します。
⇒今回は、「ストック」の「所有」の中の「個人」で解くことを確認。
※今回のテーマの中では、以下抽象的な概念について範囲を限定します。
(2)アプローチ設定【横への因数分解】
求められている数字を出すための合理的な方程式を考えます。
(3)モデル化【縦の要素分解】
横の因数分解で考えた方程式に対して、さらに縦の要素分解で細かく分けて考えることで、フェルミ推定の精度を上げて、近似値を導き出せるようにします。
上記、モデル化によって分けた要素を、それぞれ横の因数分解に当てはめます。
(4)計算
<男女それぞれの各世代別人口の数>
(b)所有率および(c)所有数について
日本の人口を男女と年齢の2軸でセグメントに分け、各セグメントの左側に所有率、右側に1人当たりの所有数を書き込む。(下記の図を作成するイメージ)
上図を参考に、
男性と女性それぞれで<所有するピアスの数を求める式>に代入すると
<男性と女性が所有するピアスの数の合計>
日本におけるピアスの数=(d)100万個+(e)2000万個=2100万個
(5)現実性検証
日本の人口が1億2000万人だとすると、およそ6人に1人がピアスを1個所有することになる。日常の感覚から、この数値は少ないと考えられる。
3. 軌道修正する際のアプローチ
(1)軌道修正する際の考え方
戦略コンサルのケース面接において与えられる時間は短いため、思ったような数字が導き出せなかったとき焦りますが、下記を念頭に入れておくと、ロジックのボトルネックについて見当がつきやすくなるため、軌道修正がしやすくなります。
(2)上記ピアスの数について軌道修正する場合の例
当記事では、軌道修正の必要があるパターンで「ピアスの数」について紹介しました。
せっかくなので、この場合の軌道修正のアプローチについても具体例で見ていきましょう。
今回は、pointに照らし合わせると、以下が該当すると考えられます。
そのため、所有率と所有数について見直したいと思います。
このどこを見直すのかという仮説をその場でパッと考えられることが、戦略コンサルの面接の場などでは非常に重要です。
そして、その判断のために必要なことは頭の中での体系化(構造化)です。
ここで、基本体系として把握することの真価が発揮されるわけですね。
では、実際に修正の論点を確認し、数字に反映していきます。
男性と女性それぞれで<所有するピアスの数を求める式>に代入すると
<男性と女性が所有するピアスの数の合計>
日本におけるピアスの数=(d)200万個+(e)6000万個=6200万個
いかがでしょうか。
これだと、日本の人口の約半分の人が1つは持っているような数になりました。先ほどよりだいぶ現実的な数字になったかと思います。
このように、5ステップに基づいて論理的に進めていくことで、行き詰ったときにも、見直しが必要な個所の見極めなどが容易になってきます。
これが構造化やフレームワークを活用する利点でもあります。
実際の面接の場などでは緊張などから、普段はやらないようなミスを気づかないうちにしていることもあります。
そして、終盤の現実性検証の段階で「あれ!?」となり焦るようなこともあります。
そういったときにも冷静に対処できるようにするために、是非「軌道修正のアプローチ」についても覚えておくようにしてください。
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