見出し画像

根拠は(客観的)事実で話すべし!

※当記事は約5分で読めます【約2,200文字】

1. 当記事の目的

エントリーシートの書き方や面接で悩んでいる人の多くに共通している点があります。

それは、

『根拠を事実で説明できていない』

といった点です。

「主観と事実を混ぜるな!」と社会人になって注意されることがあります。

私も入社1年目の時は、上司に何回か言われたことがあります。

戦略コンサルの企業とかから内定を取るために、フェルミ推定やロジックツリーで物事を構造化して整理する習慣は、人一倍日常で気を付けてきたため、そういったことにはどちらかというと自信があった私でも若手の時は無意識に根拠の説明に主観を混ぜてしまっているときがありました。

そんな風に意外と癖づくまでは難しいテーマですが、凄く重要で、特にエントリーシートや面接における根拠の説明においては必ず(客観的)事実で説明する必要があるため、当記事ではこの(客観的)事実について紹介したいと思います。

2. 主観的意見と客観的事実

先ほども言ったように、

「主観と事実を混ぜるな!」と耳にすることがあります。

これはどういうことかというと、

・主観≒意見
・客観≒事実

上記のような性質が元となっています。

つまり、先ほどの内容を丁寧に言うと、

「主観(的意見)と(客観的)事実を混ぜるな!」

と言い換えられます。

また、このフレーズが飛び交う場面は、以下のような状況が想定されます。

・上司に対して報告する
・社内や関係者に業務連絡をする
・上司に対して案件相談する

いわゆる、報連相(ホウレンソウ)ですね。

こういったビジネスの場での報連相において、基本的には主観的意見はタブーです。

正しく状況を理解して、適切な判断を下すためには、

「~である」といった客観的事実と

「~だと思う」といった主観的意見が

混ざっていると、聞いている方は何が確定した事実で、何が推論の上の意見なのかが分からなくなり、状況理解が困難になります。

3. 主観と事実の具体例

これまでの話を想像しやすいように、主観と事実について具体的な例を見ていきましょう。

(1)主観と事実が混ざっている例

上司:今、A君が担当している〇〇商事の担当者Bさんから連絡があって、契約の打ち切りをする旨を伝えられたんだが、どういう状況だ?

A君:Bさんは前から、うちに不満を持っていたんだと思います。

上司:なぜそう思うんだ?

A君:最近、電話をかけても折り返しをすぐに頂けなかったり、メールの返信も遅いからです。

上司:それはいつからだ?

A君:前からです。

と、いったんここまでにします。

ここまででも、なんか説明として釈然としませんよね。

これだけの会話のキャッチボールの中で、今回Bさんがどういう状態で契約の打ち切りを決定したのか何もわかりません。

しかも、A君の答えは抽象的で主観的な回答であるため、全くもって根拠となる糸口がつかめない状態です。

(2)主観と事実を使い分けている例

上司:今、A君が担当している〇〇商事の担当者Bさんから連絡があって、契約の打ち切りをする旨を伝えられたんだが、どういう状況だ?

A君:申し訳ございません。以前、見積書の金額を間違えて送ってしまったことがあり、それが原因だと思います。

上司:なぜそう思うんだ?

A君:最近、電話をかけても折り返しをすぐに頂けなかったり、メールの返信も遅いからです。

上司:それはいつからだ?

A君:ちょうど金額を間違えた見積もりを送った3か月前のその日からです。

A君の発言内容を太字を中心に少し変えてみました。

いかがでしょうか。今回の契約の打ち切りの原因に関して、時間軸と状況の変化の事実から、とりあえず仮説的なものが浮かび上がってきましたよね。

同じ回数のやり取りでも、このように、事実をしっかり述べるだけで、伝わるレベルが大きく変わるため、上司も次にどう動くべきか判断がしやすくなります。

このように、特に根拠について述べる際は、

「~だと思う」といった主観的意見ではなく、
「~である」といった客観的事実を添えて

説明する必要があります。

4. 就活における主観と事実の陥りがちな場面

就職活動のエントリーシートや面接での回答において、

『CREC法または(PREP法)』で答えることが重要だと言われています。

そして、根拠となる「Reason」やその具体例となる「Example」では、これらの内容をもって、結論の「Conclusion」に説得力を与える役割を果たすのですが、その根拠となるべき内容が、「~だと思う」のように、自身の意見となっている人をみかけることがあります。

「~だと思う」という推論は、根拠とはならず、ただの主観的意見であるため、面接官に対しても、「なぜそうなのか?」が全く伝わりません。

その結果、説得力の無い回答となってしまうわけです。

『CREC法』は意識しているのに、いまいち説得力に欠けるなと自分で思う人は、この根拠として述べるべき箇所において、事実ではなく、主観的意見を述べてしまってないか一度確認してみることをお勧めします。

『CREC法』については、以下の記事にて詳しく説明していますので、気になる方は是非読んでみてください。

5. まとめ

以上のように、「根拠は(客観的)事実で話す」というのはシンプルに聞こえますが、意外と気づかないうちに、主観で話してしまっていることがあるため、普段から気を付けるようにしてみてください。

しっかりと癖づいてしまえば、自然と客観的事実を当たり前のように話せるようになります。

社会人になっても必須スキルですので、今のうちに是非習得してしまいましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?