滑り止めの企業はどうやって決めればいいですか?
今日は、実際に学生さんからいただいた質問への回答をコラムにしています。
先日、クラブハウスの配信をした中で参加していた学生さんから、「第一志望の業界は決まっているんですが、それ以外の業界研究を進めていなくて…。滑り止めの業界や企業ってどうやって決めればいいですか?」という質問をいただきました。
「本音で質問をしてくれたな~」と、とても嬉しくなったのですが、残念ながら就活において「滑り止め」の業界や企業は決められません。
●受験における「滑り止め」の決め方
そもそも「滑り止め」は受験で使われる考え方です。その際、どのように滑り止めの学校を決めますか?
いろいろな要素で絞り込むと思いますが、偏差値が最重要ですよね。この偏差値であれば必ず合格できるだろう…と予測をたてて、決めます。また、その後の模試でも判定を確認し、変更することもあるかもしれません。
●就活における偏差値って?
では、就職活動において偏差値にあたる数値はあるのでしょうか?
実は、そのような難易度や内定のとりやすさを明確に示す数値はないのです。
知名度や倍率から人気度を測ることや、だいたいの難易度の予測はできます。ただ、偏差値のような滑り止めであることを明確に決定できる基準はありません。
●企業から見た自分の魅力度は?
なぜかというと、重視する項目の優先順位は企業によって大きく異なります。学力を重視する企業もあれば、人柄を重視する企業もあれば、自社についての理解や志望度を重視する企業もあります。また、学力を重視する企業の中でも出身大学で足切りをする企業もあれば、学力試験の結果が全ての企業も…人柄についても、協調性の高さを自社に合った人柄と考える企業もあれば、競争心の高さが必須という企業もあります。
少し例を挙げただけでも、企業の評価項目と優先順位はさまざまです。そして、それは明かされていません。ましてや模擬試験もないですよね。そんな中、「自分はここなら、ほぼ間違いなく受かる」という企業を決めることはできないのです。
「滑り止め」という概念は存在しませんが、第一志望の業界以外の業界や企業(以下、「サブ業界・サブ企業」と呼びます)を受けておく…というのは、必須だと考えています。
もしかしたら、第一志望を超える企業に出会えたり、自分には合わない企業を知ることで第一志望の志望動機をより固められたり、面接の経験値を積むことができたり、メリットがたくさんあります。
●志望度によって優先順位を決めることが大切
ただ、今回いただいた質問の中で、「サブ業界・サブ企業が見つけられていない。第一志望の業界研究や企業研究に時間を割くあまり、サブ業界・企業まで手が回っていない。だから、説明会や選考会に参加できていない。」という要素もありました。
ハードルになっているサブ業界・サブ企業の業界研究ですが、私は、志望度不明の会社は、業界研究などの事前準備をせずに受けていただいて問題ないと思っています。業界研究から始める…ではなく、まずはナビサイトや採用サイトの情報を見てビビッと来る企業や、第一志望の業界と要素がかぶっている企業などから、気軽にエントリーして説明会を受けてみましょう。説明会を聞いても興味を持てなければ辞退すればいいですし、興味があれば選考に進みましょう。興味が湧けば、自然と「どんな会社だろう」「どういう仕事をするんだだろう」と疑問が湧いてきて、業界研究や企業研究をする時間を割くと思います。そうなる前に無理して手間を取る必要はありません。
時間が限られている中では、志望度によって優先順位と、かける手間を決めていくのがポイントです。
●最後に
「滑り止め」や「偏差値」という概念が存在しない就活で、後悔しないためには、さまざまな企業を受けてみて自分に合った企業を探すことがとても大切です。優先順位を意識して、他業界や他の企業も見てみましょう!
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