立体的な影の付け方~洋服~
まずは完成図2枚
夏らしく、シャツに透明感をもたせつつ、影をつけています。
スカートはいつでも使えそうな影ですね。
(この絵は1年前の私が影塗りのメモとして描いた絵でした。)
・まずシャツはどうなっているのか。
普通レイヤーで白。を塗っています。
これを下地にして、上に模様レイヤー、影レイヤー、と重ねていきます。
上から重ねるレイヤーは下地レイヤーにピン留めをすると便利です。(下地レイヤーで塗った範囲からはみ出なくなるからです)
下地の白。
その上にピン留めして、模様レイヤーを貼り付け。
・模様レイヤーは生地のシワにあわせて、移動変形からメッシュ変形を使います。
メッシュ変形は柔らかな線にあわせて形を変えたい時に便利です。
青い点を移動させながら理想の歪みに変形させます。
・今回は、「透明感」も出したかったため、もう1つ、模様レイヤーを使いました。
焼き込みリニアの部分です。(※)レイヤーの不透明度も下げて(44%)模様が薄くなるようにしてあります。
※普通レイヤーの不透明度を下げるのとどう違うのか?
比較はこちら
1枚目、普通レイヤーの不透明度を下げたもの。
あとから重ねた模様の白い部分が先につくった生地の模様に重なって、全体的に白くなっています。
・そこで、焼き込みリニアです。
先につくった模様をはっきりと活かしつつ、後からつくった模様が透けているようになりました。
実際に透けている。という服を描くわけではなくても、(模様を2つのレイヤーにわけたりすることで)色による奥行が出せるので、透明感が出ます。
・次に影を乗算レイヤーにつくります。
あまり濃い影だと生地の透明感が無くなるため、不透明度を57%、だいたい半分くらいまで下げます。
透明感を感じる程度の影。になればOK。
・乗算レイヤーの下に、オーバーレイで影を描きます。
影の色は黄色(生地の色)の反対側にある青色の暗い色を選びました。
かなり立体的になります。
・なぜオーバーレイが乗算レイヤーの下にあるのか?
オーバーレイを乗算レイヤーより上にした場合。
乗算レイヤーより上だと乗算の色にもオーバーレイしますし、描いた影ががっつり出ています。
ただし、レイヤーの不透明度を半分くらい下げるとこうなります。
つけたい影が濃いめ、ならオーバーレイを上にすることもあるかもしれません。
その場合は色の境目部分にエアブラシやぼかしをつかえば、グラデーションがかって、より自然になります。
ちなみに、
・オーバーレイだけだとどうなるのか。
下半分に暗い青色をオーバーレイしているのがこちら。
下半分の生地の色が濃くなっています。
影が落ちて模様を含めた全体が濃くなっている様子が表現できます。
スカートも同じ要領だと思いますが、スカートのレイヤーは記録しそびれてしまったので実は詳細がわかりません(笑)
なので再現をしてみました。
・スカートの影
・普通レイヤーでスカートの色をぬります。
・これを下地にして(ピン留めして)上に乗算レイヤーで影を描きます。
影の色はスカートと同じ色のままですが、乗算レイヤーなので暗く濃い色になります。
エアブラシで輪郭をぼかしたり、(ブラシの透明度を変えるのもあり)
消しゴム(ブラシはエアブラシ)で明るくなる場所を消したりすると、こうなります。
普通レイヤー+乗算レイヤーだけですが、けっこういい感じです。(どちらも不透明度100%)
・乗算レイヤーを複製してオーバーレイを下におきます。
色が馴染みます。(こちらも不透明度100%)
オーバーレイだけだとこうなります。
塗った場所が明るくなっています。
・オーバーレイの色を緑の反対色である赤系の暗い色にすると
影の色はより濃くなります。
オーバーレイの部分だけみるとこんな感じになっています。
1年前の絵ではスカートが緑だったり青だったりするのですが、それは1番上にピンク色系のグラデーションをオーバーレイでのっけているためです。
試しに乗算レイヤー、オーバーレイ、共にスカートと同じ色で影を描いたスカート(不透明度100)
この上にピンク色のオーバーレイをのせます。
ピンクの濃さによってスカートがどんどん緑から青になってます。
オーバーレイは夕焼けの時に似ています。
暗い所は暗く、明るい所は明るくしながらも、下地とは違う色をのせることで様々な色の変化を生み出します。
奥がふかいですね。
今回は1年前の絵を引っ張って分析したので、レイヤーの全体像が無くて、自分で再び確認(正方形の画像は今回確認で新たにつくったもの)しながらになりました。
つけたい色によって臨機応変にレイヤーを使い分けられるまで覚えられたら良いのですが、私は毎回感覚的にレイヤーをいじるため、後からどうやったのか、がわからない状態です。
例えば今なら、スカートの影は上にピンク系のオーバーレイをのせないなら、乗算だけでも良いと思いますし。
オーバーレイで影をつける、立体感を出す、は多分YouTubeあたりにも動画を誰かしらがあげているような気はしますので、YouTubeで実演を見ながらやる、のも手だと思います。
と、いうわけで
今回はここまで!
もうちょい便利な方法やわかりやすいやり方が出来たらまた記事に書き残そうと思います。
次に出来たら今度は1年も寝かさずに
極力自分の作業を覚えているうちに。
ではまた。