我が家の白いカード
我が家では頻繁に見かける、少し風変わりなものがある。それはハガキより一回り大きいくらいの白い紙(なぜか洗濯バサミがふたつついている)が、おもむろに置いてある光景である。
置いてある場所は例えば布団の上や取り込んである洗濯物の山の上、椅子にかけてある布カバーの上などである。
その紙は常にどこかに置いてあるわけではなく、家族の中であることに気がついた人間はその紙を置き、またあることに気がついた人間はその紙をどかすのである。これは暗黙のうちに出来上がった私の家庭独自のルールなのである。いったいこの紙はなんなのか。
せっかくなので、この我が家の変わった行いが何を意味しているのか、少しずつヒントを出してみなさんに推理してもらってもいいだろうか。
それではまず、最初のヒント
ヒント①:カード自体の色や形には特に意味はありませんが、多少は目立つ必要があります。
ヒント②:カードは最初はその意味を示すメッセージが書かれていましたが、いつしかなくなっていきました。
どうだろうか。
これだけでは正解を推測できる人はいないかもしれないが、念の為ここまでで思いつく答えを用意してみてほしい(もし正解していたらすごいことなので)。
ではもう少し、ヒントを出してみる。
ヒント③:カードが置かれた場所は踏んだり、座ったりしてはいけません。
ヒント④:このカードは、あるものの場所を示しています。
さて、このカードが何を意味しているか、これらのヒントから分かるだろうか。冒頭に書いた、このカードが置かれている場所や、その他の情報も、実はヒントである。
答えが推測できただろうか。
それでは正解の発表。
椅子の上に、カードが置いてある
ん?
おや?
おはようございます
ということで正解は、
色んなところに潜って寝てしまう猫の居場所を家族に知らせて、踏んだりしないように守るためのカード
でした。
遠藤紘也
ゲーム会社でUIやインタラクションのデザインをしながら、個人でメディアの特性や身体感覚、人間の知覚メカニズムなどに基づいた制作をしています。好きなセンサーは圧力センサーです。
hiroya-endo.net
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