国民総奴隷!!北朝鮮をも凌駕する最狂で無敵の独裁国家、エリトリア

 どうも、就実高校社会部部長です。今回から皆さんに、世界中の特殊な国をお伝えしてまいります。

 世界には196の国(国連加盟国。オブザーバー参加国を除く)が存在しています。大抵の国には数万〜数十億単位の人々が住んでおり、それぞれの国には特色があります。しかし、あまりにも奇抜な(というよりぶっ飛びすぎている)国がこの世には存在します。今日はそんな国の一つ、エリトリアについてご紹介します。

・どんな国?

 まずエリトリアという国ですが、サウジアラビアやアフリカ東北部の地域に挟まれた、紅海という海に面しています。場所としてはソマリア、スーダン、エチオピアなどのあたりですね。ちなみにエリトリアというのは、ラテン語で紅海という意味があります。自分たちをローマ帝国の末裔だと信じて疑わなかった十九世紀のイタリア人の、浅ましい帝国主義が表れていますね(?)

 この国には11.7km²に600万人が住んでいます。人口密度は51.2人/km²です。首都はアスマラ。元首は大統領のイサイアス・アフェウェルキ。与党の民主正義人民戦線書記長も努めます。二文字しりとりならイサイアス→アスマラでつなげることができますね。

 さて、一見するとどこにでもありそうな(?)共産主義独裁国家じゃないかと思われるかもしれませんが、この国には独自のシステム『ナショナル・サービス』というものが存在しています。早い話、奴隷です。この国に生まれ落ちると、18〜65歳まで兵役が掛けられます。本家北朝鮮ですら、7〜8年の徴兵だというのに、この国は47年の懲役兵役なのです。

 ちなみに65をすぎると、一生農場や工場で働かされます。無駄のない無駄に整った人生を無駄にさせるシステムですね。

・エクストリーム・政治

 さて、このように北朝鮮も真っ青な独裁国家ですが、一応大統領がいますので、共和制ということなっています。共和制というものには選挙がつきものです。北朝鮮こと『朝鮮民主主義人民共和国』だって仮にも選挙をしています(民主主義への挑戦)
 しかしこの国、2001年の暫定国会議員選挙の無期限延期に始まり、大統領選挙を無限に延期する罠カードを発動することによって、ずっと俺のターン!状態に持ち込んでいるのです。(イサイアス大統領は某中東メディアのインタビューに対して、『(欧米的な意味での選挙をすることは)ないです』と語っている)選挙がないのにどうやって議員を選んでいるのかというと、イサイアス大統領の個人的な感覚です。よく言えば少数精鋭ですね。なのでやっていることが、北朝鮮以上の独裁なわけです。

 こうなったらどうするか。そうだね、亡命だね。ということで紅海を伝ってイタリアに逃げ込んだり、エチオピアを通って亡命するという人が非常に多いです。しかし、国境に近づくと処罰されるという閉鎖的独裁政権あるあるがもれなく適応されているため、まさにエクストリーム・鬼ごっこを体現しているわけです。またエリトリアとの国境付近のエチオピアのティグレ州には、難民キャンプがありますが、ティグレ紛争や、酷い衛生状況により安全とは言えない状態になっています。

 紅海から脱出するのも命がけです。亡命する難民が大した船を持っているわけもなく、しょっちゅう遭難、沈没によって水死しています。このような状況下でも、毎月2000人が脱出を試みています。(北朝鮮では『毎年』2000人の脱北者が発生している)

・うるせえよ。言論の自由なんかねえよ

 さて、このような状況下では声を上げることすらできません。それには徹底した情報統制、管理があるからです。
 まずはメディア。北朝鮮には4つのチャンネルがありますが、エリトリアでは一つです。しかも政府から独立した報道機関は当たり前のように認められておらず、これを非難したジャーナリストは全員投獄されています。
  おまけに政党を作るのは政府の許可が必要で、これまで与党の民主正義人民戦線以外一切認められていません。(北朝鮮には衛星政党とはいえ朝鮮労働党以外の政党がある)
  これにより、国境なき記者団が選ぶ報道の自由ワースト1位を中国、ロシア、キューバ、北朝鮮、サウジアラビアなどを差し置いて、どうどうの一位に君臨しました。(日本は上から数えて68位、韓国は47位ほど)
  これが史上最も最悪の独裁国家にしてアフリカの北朝鮮(もはや北朝鮮が東アジアのエリトリア)と呼ばれるエリトリア国です。

・最後に
 
 この国に住んでいる人々は常に強烈な人権弾圧にさらされ、令状無しでの逮捕、拷問や恣意的な処罰が当たり前という環境に暮らしています。私達は自由を享受することができる幸運な環境に産まれています。私達にできることは、これらの国の現状を知って、解決する手段を少しでも考えることではないでしょうか。

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