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『「具体⇄抽象」トレーニング』
【2019年以降注目のマーケティング関連書籍】その13
『「具体⇄抽象」トレーニング』
著者:細谷功
出版社:PHP研究所
第1刷:2021年5月24日
1. 本書を読んだ背景
「リサーチングマーケター研究会」のメーリングリストで、横山様の書き込みで本書に興味を持ちました。
https://note.com/thinkfive/m/m616eaf7853fb
そして、もう何年前か覚えてませんが、細谷功氏の『地頭力を鍛える』を読んだことを思い出しました(↓)。
今回は、横山様のコメントがスイッチを押してくれた、ということになります。
2. どんな人に向いているのか?
以下、とても濃ゆいですが、極めて的を得ていると自負している私の主観です。
煙草を止めようと思っている他人には、「煙草は体に悪いからやめたほうがいいよ」(抽象論=一般論)と言えば効果はあると勘違いをし(実は、こういう一般論、頭でわかってても気持ちや体がついていけない人に対しては禁句!なんですよ・・)、逆にダイエットがうまくいかない自分のことに突っ込まれると「色々、事情があるんで・・」(具体論)と言葉を濁すような人、です。
3. 本書のポイント
3-1. 私のnoteでよく書いている「メタ認知」。これにつきますかね。どんな内容か? につきましては私のnoteでは書いたりしてません。内容について知りたい方は、上の表紙写真をクリックいただき、amazon.comのサイトをご覧ください。それで十分です。
3-2. 完全なフリーランスの私には、もう懐かしい話になりますが、会社内での上司と部下の関係性を4象限マトリクスで整理してみたりとか、面白いですよ。
(1) 伝えるのがうまい上司
(2) 面倒見の良い上司
(3) 丸投げする上司
(4) マイクロマネジメントの上司
3-2. 具体と抽象はコンサルティングのフレームワークでも重要です。
以前の私の記事(『超速 フレームワーク』)に「経験学習モデル」が記載されてます。
https://note.com/shuji_0212/n/n05adf4fe17f2
「経験学習モデル」
(1) 具体的経験
(2) 内省的省察
(3) 抽象的概念化
(4) 積極的実践
これですよね。PDCAサイクルのような。
4. 感想
マーケティング・リサーチャーとして仕事をしてきた会社員時代の反省、ってのがあるんですよ。
今考えるに、B to Cのコンシューマリサーチでは、2012年春まで在籍していたマーケティング・コンサル会社(最終肩書はマーケティング・プランナー)の頃が、スキル的にピークだったかなと。
その後、フリーになったり契約社員として入社した会社もありましたが、活動領域は楽天インサイトさんとかクロス・マーケティングさんとか、2000年代になってからネットリサーチという「イノベーションのジレンマ」で業績を上げられてきた企業さんなんですね。
*このあたりでは、本来なら「営業」を不要とする「マーケティング」(レガシー型チサーチ会社)が、飛び込みとかの「セリング(営業)」(マクロミルさんのようなネット系会社)に敗北したという私の業界史観がありますので、今現在、「マーケティング」の復権のためにも、「リサーチングマーケター研究会」などに参加しているという、私ならではの「内発的動機づけ」があるんですよ・・。
で、業績、業績というそういうリサーチ会社さんで仕事してますと、自ら「思考停止」してしまったという苦い反省・・。
つまり、自ら「劣化」させてしまったという・・。
「どうせネット系のリサーチ会社なら、この程度でいいんだろ?」
本書の姉妹版のような『メタ思考 トレーニング』にも書いてあるんですがね。
「言われたままをハイハイと聞くだけではなく、本当の目的を知りましょうよ!」
もちろん、難しいんですけどね、プロとしては。
ま、そんなに自分を追い込むんなてことしませんけどね。
「思考停止」は過去の私の痛烈な反省なんですけど、あらためてこういう本を読んでますと、身が引き締まる思いになるのであります。
人間ってのはすぐに忘れますからね。
だからこそ、過去に読んだ本でもたまには見返すことが必要なんですね。
以上です。
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