『完全独習 統計学入門』
【マーケティング定番書籍】その10
『完全独習 統計学入門』
著者:小島寛之
出版社:ダイヤモンド社
第1刷:2006年9月28日
1. 本書を読んだ背景
はっきり憶えていないのですが、マーケティングコンサルティング会社勤務時代(プランナー)だったので2008年頃、書店の棚で偶然見つけたと思います。
http://ecneics.jp/index.html
入社時に渡されたこちら(↓)は難しすぎましてね(笑
「統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)」
2. どんな人に向いているのか?
文系出身でマーケティング・リサーチに携わるビジネスパーソンです(事業会社、調査会社問わず)。
統計解析を使う学生さん、それも文系でマーケティングを学んでいる皆さんにもお薦めです。
3. 本書のポイント
3-1. 四則演算のみで内容を理解できます。
数理経済学者である著者の小島寛之氏は東大理学部数学科卒の筋金入りの理系秀才ですが、オーム社の『マンガでわかるシリーズ』などを執筆されており、一般人にわかりやすい著作を書く才能があると推察します。
3-2. 四則演算中心とはいえ数式も沢山でてきます。
それらの数式をExcelに入力して整理しておけば、実務や研究で大いに役立つと思います。そのファイルを社内や研究室でシェアするのもいいんじゃないかと思います。
3-3. 各章のまとめのページには難しくはない【演習問題】があるのがいいです。また、ページ数は少ないながらコラムも役立ちます。
4. 感想
本書の写真をご覧いただくと「新しい」ことがわかると思います。
実は2冊目で、1冊目はボロボロになったので何年も前に廃棄しました。
会社員時代、まだ定量リサーチメインで仕事をしていた頃、大いに役立たせていただいたということです。
もう少し上級、しかも勤務先や学校、個人でSPSSを使える環境にある方には、『ウルトラビギナーのためのSPSSによる統計解析入門』がお薦めです。
やはり文系の方(私も文学部出身ですが・・)でも大丈夫です。
細かいところでは、重回帰分析の「R」と「R二乗」の違いとか書かれています。
「R」は、観測値と予測値の相関係数。
「R二乗」は、決定係数で、その回帰モデルによって説明される従属変数の変動の割合。つまり、説明力であり予測力であるとか。
ここまでは、実務では必ずしも必要ではないかもしれませんが・・。
ただ、本書が現在のSPSSの最新バージョンにどの程度、対応しているかは要注意です。
以上です。
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