クルマを2台連続でタダでもらった。

前に、モスクワでクーデターの取材を引き寄せた話を書きました。キャパの『パリ解放』の写真のポスターを毎日見て、「こんなにたくさんの人が、心から喜んでいる写真を撮りたい!」と思ってたら、数ヵ月後にモスクワでそんな写真を撮ってた、という、ウソみたいなホントの話。


今回は、そんな大規模な話ではなく、もっと小規模、というか、小さいレベルでの引き寄せの話を書きます。


18歳で大学に入るために上京し、杉並区→目黒区→杉並区、と木造・エアコンなしのアパートで20年以上暮らした後、都心の家賃の高さや空気の悪さ、人の多さにヘキエキして、郊外に引っ越しました。

で、空気はよくなり、人口密度も少なくなって、だいぶ気分はよくなったのですが、ちょっと不便だな、と思う面もありました。都心と違って店が近所には少なく、以前より買い物が不便になったことです。

そこで、「クルマがほしいなあ……」と思うようになりました。

ただ、「数十万~数百万円をクルマにかけるのもなあ……。お金は海外取材や、旅行に使いたいなあ」とも思っていました。

なので、「誰か、クルマを手放したい人いないかなあ。タダでくれる人がいるといいなあ」と思ったのです。

すると、不思議なことに、それからまもなく、知り合いが「軽自動車、いらない?」と言ってきたのです。

「クルマを処分したいんだけど、前に大学生の娘が運転した時、車庫入れを失敗してテールランプのあたりをぶつけちゃって……。そこが凹んでるから、中古車屋さんも買ってくれず、処分しようにも廃車料金を取られるんだ」と。

これぞ渡りに船、とばかりに、さっそくそのクルマを見せてもらいに、彼らの家に行きました。

車種はスバルのVivioで、たしかに後ろの板金が凹んでいて、テールランプも割れています。でも、それ以外は問題なし。デザインもかわいらしく、軽の割に、車内もけっこう広くて気に入りました。

なので、「ぜひください!」と言って、もらうことに。

で、名義変更手続きなどをしてもらってから、心ばかりのお礼にワインを一本持って受け取りにいきました。

その後、テールランプは修理屋さんに持って行って交換してもらい、数万円かかったものの、車1台タダでもらえて数万円で済んだのだから、超ラッキーです♪ (テールランプのまわりが凹んでるのは、運行上さしさわりがないので、そのまま)

このVivioは、スーパーチャージャーもついていて、エンジンも快調で、その後数年間、楽しく便利に乗らせてもらいました。


しかしそれから数年後、驚いたことに、もう1台別の車を、またもタダでもらうことができたのです。

(②へ、つづく)








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Shu Inagaki
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