11月22日(金)自分を守った代償
朝起きて、OTに行った。交代しろって思ったら、交代した。何もやりたくない、人が嫌いな女の子に。OTさんに構ってほしかったんだと思う。
「いつもより顔が白いけど大丈夫ですか。昨日も早退したって聞きましたし。」そこから始まった。私は、笑顔でごまかした。てきとうに、別の患者さんのところに行くと思ったら、OT中、ずっと横にいてくれた。金曜日は、そういう日らしい。ありがたいね。弟のためのガンプラを作り終えた。まだあと、1時間残っていた。ODしてから、身に起こった話をした。多重人格の話も、友達にしてしまったことも、かけてもらった温かい言葉も。そして、多重人格が、自分が役を演じてきたからだということも。
「小学2年生から、その生活をしてるのは、やっぱり普通じゃない。翠さんのせいではないし、きっかけは話を聞いてる限り、やっぱりお母さんだと思う。」OTさんは、結構ハッキリ物を言うなーって。
それから、昔受けた虐待の話を、ちらっとした。私が楽しいって思ってたことも、実は虐待で、楽しいと思わされてた”洗脳”だったことを知った。衝撃だった。OTさんの話すことが、すべて真実とは限らないけど、あれは洗脳だったのか。
時間をかけて話を聞いてくれて、会計までついてきてくれた。ありがとう。
食堂でご飯を食べた。食べたいものを全て買って、太るのが怖いのと、受けつけなくて吐いた。何やってんの。あれも食べたい、これも食べたいって、頭の声が五月蠅かったんだもん。
おかげで、訪問看護の時間、ぎりぎりに家に帰った。訪看さんが来た瞬間、イライラの人格に代わった。そこから、解離が止まらなくて、3回くらい交代した後、落ち着いた。火曜日から今日まで、何があったか話すための人格に代わった。ほぼnoteを読んだだけだったし、そこに感情も伴わなかったから、苦しさは減らなかったし、何も感じなかった。話し終えたら解離したし。
ちなみに、訪看さんは、「翠さんが行った行動は、自分を守ろうとした行動だったと思うから、その全てが悪いと思わない。自分を守ることは凄く大事なことだから。」
「自分っていうのが分からなくて、何が本当で嘘なのか分からなくなってて、どこにたどり着けば安心するのか分からなくなってる。それは、今まで自分を押さえつけてきた、そうするしかなかった環境のせいで、翠さんが悪いってわけじゃないけど、それが今の辛さに繋がってるのかな」
「誰かを真似することは皆やってることで、それ自体は悪いことじゃないから、自分を責めたり、自分がオリジナルじゃないって思わないでほしい。いいなって思えるものを見つけられたなら、それを大事にして、それをどういう風に取り入れるかっていうのが、それが翠さんのオリジナル。」
これを言われて、何も思わなかった。何故なら、自分のしたことの罪悪感で、かけてもらった言葉の温かさも優しさも、砕かれてしまったから。
そこから、子ども人格に交代しようと思ったんだけど、失敗して、人格交代が現実なのか、本当なのか分からない話をして、また交代した。今度は子ども人格に。
子ども人格に代わった頃、ちょうど訪看が終わる時間で、子どもらしく駄々をこねて、寂しがって、甘えていた。背後に大人の人格の存在を感じた。
訪看さんが帰ったら、また解離祭りで、いったん寝ることにした。寝て起きたら、バイトに遅刻してた。てきとうに理由をつけて、急いでバイトに向かった。久しぶりに体をしっかり動かす不安は大きかった。でも、起きたらベースの自分に戻ってたし、何とかなった。
帰り道、苦しくて、自分が壊れる音がした。
友達からラインが来た。多重人格と解離性同一性障害の違いについてって記事だった。「感想はいらないよ」って言葉と、記事の内容から、怒りをしっかり受け取った。相手が怒らない方が怖かった。昔から、悪いことをしたら怒られて(暴力振るわれる)のが当たり前だったから。だから、怒ってることに安心してしまった。
訪看さんもODを怒らなかった。怒らないのは分かってたけど、怒られないことが怖くて辛かった。いっそのこと、ひっぱたいてくれれば良かった。友達も、訪看さんも。それもこれも、安心したい私のエゴか。