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【前編】地方住み20代若手の営業マンが東京の大学部活のコーチになってやったこと
みなさんこんにちは。1mmも外資系ではないし筋肉もまぁほどほどくらいなのに外資系筋肉とかいう名前でポチポチXやってる人です。本名かわぐちです。人材業界の営業マンだったり、大学ボクシング部のコーチだったり、ちょい筋肉だったりします。
昔はたまーーーにnoteとか書いていたんですが、ちゃんとアウトプットを積み重ねることも大事だなと改めて思いまして、超久しぶりにnote書いています。
さてさて本題へ。
部活動指導者不足問題や部活顧問を含む教師の過労問題は日々ニュースにもなっていますが、現場を見ていても痛感します。もうほんとに、だいぶと厳しい・・・(語彙力)
でも、現地にいなくても地方からでも出来ることってたくさんあるよなぁと実感しており。このnoteを読んで、チームがある現地に住んでいなくても母校や縁のあるチームを手伝える人が1人でも増えればいいな~
と思いながらこのnoteを書いています。
そういういう人が集まれば企業も参入してくれて一大プラットフォームになって資本主義と経済合理性の力で改善される余地がもっと生まれるかもしれませんし、そもそも地方からオンラインでも手伝える人を増やすためには現状の組織のDXを推進しないといけないわけで、現在の組織運営の効率化にもつながると信じています。
(かっこつけてDXとか言ってますが大したことはしないです)
あ、ちょうどこの2月で30歳になってしまった私ですが、ひょんなことから仙台に住みながら東京の大学のボクシング部コーチに就任した時は28歳でしたので、タイトル詐欺ではありません。悪しからず。
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私(写真左)は2017年卒業の中央大学ボクシング部のOBです。同期である岩渕(現監督・写真中央)と同時に指導者に就任し、二人三脚でチームを運営しています。2023年春からの就任1年で、2部リーグ上位~1部リーグ全敗最下位という実績が10年以上続いていたチームが21年ぶりの関東リーグ1部リーグでの勝利・全国優勝チームへの勝利・全日本選手権の男子メダリスト数団体3位などの実績を残すことができました。
(岩渕の技術指導力が超高い&うちの学生が本当にめちゃめちゃ良い子たちという要因がかなり大きいのは正直あります)
ガキが偉そうにと思われるかもしれませんが、何かしら参考になることはあると思うので読み流してもらえると嬉しいです!
※監督の岩渕イケメンです。ほんまに同い年か?俺が老けすぎているのか?
変化と成長を常に続ける成長ITベンチャーのようなチームを目指しています。中大ボクシング部応援してね(小声)
【部活動指導の現状について】
大学に限らず、多くの部活動スポーツチームの指導者はボランティアの方々で成り立っているのが実情です。
少し前のデータかつこちらは大学ではなく中学高校に関する調査ですが、2021年に日本スポーツ業界が出した発表した 学校運動部活動指導者の実態に関する調査 でもデータ出てますね。
指導者全体の約70%が教員(通常業務にアドオン)、約15%がボランティアの外部指導者、残り約15%がボランティアではない外部指導者とのことです。年齢比率で言うと約60%が30代・40代。子育て等にも時間とお金がかかる世代でありますし、ボランティアにも限界があります。
(すみません、大学指導者に関するデータは見つけられませんでした。何かデータをお持ちの方いらっしゃいましたら教えてください。)
【ところでお前誰やねんて】
新卒からずっと営業職の普通の人です。最初は外資系のメーカーにほんのちょっとだけいまして、その後はいわゆる転職エージェントという職業にずっと従事しています。地方エリアの中小企業~大企業を幅広く担当した後、いまは首都圏の大手企業・スタートアップ・事務所を中心に、リーガルを主としたコーポレート領域全般を担当しています。あとたまにフリー素材になってます(?)
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部下を持ってのチームリードは経験していますが、起業したとか新規事業立ち上げたみたいなことはないですし、管理部門の実務経験もないですし、特段なにかスペシャリティがあるわけではないです。
あとは・・・そうですね、保育園に通う娘が1人おり、妻側の実家の兼ね合いもあり仙台に住んでます。
別に自分だから出来た!ということではなく、通常の社会人経験を活かしながらも挑戦できることだと思ってます!
【母校の大学ボクシング部のコーチになった経緯】
2017年に卒業してからは年度のOB会費を払うくらいで特段チームと関わりは持っていませんでした。コーチに就任した時、ぶっちゃけると現キャプテンの名前と顔も知りませんでした。
そんな中、詳細は言えないのですが、ある日突然当時の監督が監督としての職務を続けられる状態ではなくなってしまったことがキッカケでした。ある日、現監督の同級生の岩渕(当時は岩渕も指導者ではなかった)から助けてくれと夜中に電話がかかってきまして、その後本当に色々あり、気が付けば組織統括コーチに就任することになっていたわけですね。仙台に住んでるのに。
私は正直ボクシングの技術にめちゃくちゃ詳しいわけではないので、まず監督の岩渕を技術指導の統括、私が組織管理の統括ということで明確に役割を分けてタッグを組みました。
「1人で出来ないことは同じ理念を持って能力を補い合える他人とやる」
これは会社でもなんでもそうですね。今回は正直僕が巻き込まれた側ではありますが、今ではやって良かったなって思ってます。
かっこつけて企業風に言うならプロダクト愛激つよのCEOが監督、組織をきっちり作るCFOが組織統括コーチみたいな感じですね。はい。さすがにかっこつけすぎました。
【チームを変えていく上での課題の洗い出しと多すぎる壁】
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さて、組織統括コーチとかいうかっこつけた役職名乗っちゃったからには現状分析からや!ということで、ざっと下記のような課題が出てきました。
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・部の方針や目標が明確ではない。
・普段の練習が "なんとなくやる" 練習になってしまっている。
・緊急時の対応を含むガバナンス対応が整っていない。
・部の連絡ツールはLINEのみだが、様々な連絡が混在して情報が流れる。
・会計や年度の書類等の業務フローが不明瞭かつ属人的。かつ一部の生徒への業務負担の偏りが大きい。
・資金が必要なところに使われておらず設備がボロボロ。そもそもお金も全然足りない。
・就職活動やキャリアへの意識も正直割と薄めで、文武両道の風土が正直緩んでいる。
・OB会を含む関係各所との連携があまり取れていない。
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などなど。
皆様が関係している部活にも、すべてではなくても一部は当てはまったりするのではないでしょうか。部活に限らず会社も似たようなケースが発生していることも少なくないかもしれません。
さぁ、これを変えていくぞ!どこから手をつけようかな。
でも、学生からしたら僕ら2人は「突然指導者になった知らんやつ2人」です。心理的な壁は正直当時かなり感じていました。加えて当時監督の岩渕は青森住みで、私は仙台住み。物理的な距離の壁もあります。さらには若造2人が監督コーチに就任すると、有事の際に何も行動しなかったのにあちこちから文句をつける人たちがわらわら出てくるわけです。そういった人たちの壁も正直大きかったです。
でも、お金をもらっているわけで副業というわけではないのですが、普段の本業で身に着けた経験や知識をどう他組織で転用できるのかのチャレンジには正直ワクワクしていました。結果として自身の能力開発という観点でもこの経験を積めたのは非常に大きな成長を感じましたし、なにより、大変なことはたくさんあるものの、一気に自分の子どもが何十人も増えた感覚で、自分の人生にいろどりが増えました。
「中央大学に入って良かった」「岩渕監督・河口コーチに出会えて良かった」と思ってくれる人が増える人生であれば、どんな死に方をしても後悔しないと思っています。
記事が長くなってしまったので一旦今回はここまでとして。実際にやってみたこととそのポイントについては後編で書こうと思います。
たまに記事更新していこうと思うので、フォローしてくれると嬉しいです!押忍!