データに基づいた、ぼくたち20代が幸福に生きるための戦略
はじめに
野村総合研究所が3年に1度出している「生活者1万人アンケート」というものを見つけたので、その中でも幸福度に関するデータに焦点を当ててまとめました。
「幸福になるにはこうするべきだ」という根拠のない自己啓発本は多いですが、実際に1万人にアンケートしたような情報は少ないので参考になるのではないでしょうか。
この記事を書くにあたり、生活者1万人アンケートの結果がより詳細にまとめられている「日本の消費者はどう変わったか: 生活者1万人アンケートでわかる最新の消費動向」を参考にさせていただきました。
先に結論
幸福度を高く生きるための戦略として、結論は以下のとおりです。
収入を増やす
できれば結婚する
仕事より家庭を優先する
世間一般でよく言われるようなことばかりが出てきましたが、それぞれ詳しくデータを見ていきます。
世帯年収が多いほど生活満足度は高い
世帯年収が多いほど生活満足度・幸福度は高まります。
年代や世帯形態、世帯年収ごとに生活満足度・幸福度を表したのが以下の図です。
これを見ると、世帯年収が増えるごとに生活満足度や幸福度も徐々に増加していることが分かります。
ただし、このデータだと単身世帯も2人以上世帯もごちゃ混ぜの状態なので、「世帯年収が高い=夫婦共働き」の可能性が高まります。
このあとでも説明しますが、独身より配偶者ありの人の方が幸福度が高い傾向があるので、単純に使えるお金が多いから幸福なのか、家族がいるから幸福なのかは正確には分かりません。
どちらにせよ、世帯年収が増えるごとに生活満足度や幸福度が増加することに変わりはないので、ある程度は「年収を増やす」という戦略は間違いないでしょう。
収入による幸福度の増加は頭打ちになるという研究もあるので、お金だけを求める金の亡者にならないように注意も必要ですが。
独身より配偶者ありの方が幸福
年齢層ごとに区切った以下の表を見ると、おひとりさまよりも有配偶者の人の方が幸福度が高い傾向にあることが分かります。
※幸福度は0点〜10点でどのくらい幸福に感じているかをアンケートしたものです。
特に子育てをしている女性の幸福度が高いので、独身女性が「早く結婚して子供ほしい〜」と言っているのは極めて合理的な判断だということが分かりました。
とはいえ、今は4人に1人が生涯未婚の時代です。
人間は原始時代から家族や群れで生活してきた社会的な生き物で、群れを追い出されて1人になることは死を意味していました。
結婚していることが幸福の要因なのではなく、人との社会的なつながりがあることが幸福の要因なのだとすれば、結婚ではなく仲の良い人とシェアハウスをするなどして暮らしていくのも1つの選択肢かもしれません。
仕事や趣味より家庭を優先させた方がよい
以下の表は「仕事・趣味・家庭」の中で何を重要視しているかによって、生活満足度や幸福度にどのような傾向があるのかを調査したものです。
これを見ると「仕事・家庭両立派」「バランス派」「家庭優先派」の数値が高いことから、家庭を優先させている人は生活満足度や幸福度が高い傾向にあることが分かります。
ここからも、人間は家族や人とのつながりを大切にした方が幸福になりやすいということが分かりました。
さいごに(年収や結婚より大事なこと)
以上をまとめると「収入を増やし、家族を大切にすることで幸福度は上がりやすい」ということが分かりました。
ここからは個人の感想になりますが、今回の調査で分かったのはあくまで多くの人にこのような傾向があるというだけで、自分にそれが当てはまるとは限りません。
100人が好きだと言ったものが、自分1人にとっては苦手なものかもしれません。
なので、多くの人に当てはまる傾向を知りつつも「自分にとっての幸せの軸」を持つことが大切だと思います。
友だちとおしゃべりするのが好き
1人で黙々と何かをするのが好き
お腹いっぱいになるまで食べるのが好き
天気がいい日に散歩をするのが好き
自分が好きなことや苦手なことを書き出してみてください。自分がどのような価値観を重視しているのかが分かれば、今後の人生の方向性も考えやすくなると思います。
というわけで終わりです。