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ミス

GKが大きなミスをしてしまう

イコール

失点

そんな事が、俺自身にも起こった。

第4節徳島ヴォルティス戦

開幕してから、いわき戦、甲府戦、仙台戦と、自分の中では課題はあるものの、シュートストップや裏への対応という部分で、手応えを感じていた。

結果は出ていないにしろ、段々と良くなっているし、必ずチームの力になれると信じていた。

そしてホーム徳島戦。

1-1で迎えたアディショナルタイム。

勝点3を取りに行きたいがために、俺がゴールキックをクイックスタートしてしまい、その流れでFKのピンチを迎えてしまった。
1本目は止める事が出来たものの、その流れでまた与えてしまったFK。

インスイングで入ってきたクロスボールに対して、かなり速いスタートを切った。
相手の警戒していた背の高い選手が居るエリアに入ってきたので、狙い通りに前に飛び出した。

しかし、風の影響と、俺自身速くスタートを切ってしまったがために、目測を誤り、被る形でパンチングをしてしまい、オウンゴールをしてしまった。

結果、1-2で敗戦。

最低。

最悪。

GKとしては本当にやってはいけないミスをしてしまった。

チームのベテランとして、本当に情け無いプレーをしてしまった。

北海道から両親も来ていたし、念願だった息子と初めて一緒に入場した試合で、自分史上、最低最悪なミスをしてしまった。

その後

徳島戦以降、スタメンから外れて、ベンチになった。5試合連続で…

徳島戦以降、正直練習でも、ボールも触りたくなかった。俺のところにボールなんか来なければ良いと思っていた。
練習のシュートやクロスボールに対しても怖くなったし、足元のプレーも何一つ上手くいかなかった。
周りの選手やスタッフ、家族にさえ全然気にしてないよ…俺は大丈夫ですよ…って言っていたのも、正直強がり。
引退したら、こんな事より辛い事ないかな?とも思う事もあった。


古巣の岡山や群馬との試合も出られなくて、とても悔しかったが、それ以上に、俺自身のプレーを見失っていたので、それどころではなかった。


しっかりプレーしなきゃ、ミスを取り返さなければ!と思えば思うほど、良いプレーは出来ない。
いわゆる、肩に力が入ってるってやつ。
俺自身意識していなくても、勝手に力が入ってしまう。

そして、他人が気づかないようなミスでも、自分自身の中で過剰に意識してしまい、より次のプレーが良くなくなる。
サッカー選手、アスリートならわかってくれるかな…笑

そんな状況に置かれていました…しばらくは…

更にTwitter、現Xでのおすすめ欄に、俺を批判する投稿が流れてくる。
全然気にはならないけれど、家族や親族の目には入ってほしくないなーと思ってはいる。
それは今でも。


どう切り替えるか

一つ言えることは、日々アツマーレでのトレーニングを100%でやり抜く事。
気持ちが乗らなくても、やっぱりシュートを決められる事は大嫌いだから、なんだかんだボールに喰らいつく自分がいるし、身体投げ出して飛び込んでる自分がいる。
それはサッカーが好きだから。
GKが好きだから。
そしてゴールに入ってるボールを拾うのが、本当に嫌いだ。

どんなに不平不満があっても、メンタルがグラグラ揺れても、日々のトレーニングを遮二無二やり続けるしかない。

それは、俺がこの14年のキャリアで培ったものだと思う。

J1やJ2で何百試合出場してるGK達と、沢山一緒に過ごして、勉強したもの。

とにかくトレーニングを毎日必死にやるしかない。

名前をあげればキリがないけれど、そういう結果を残してきたGK達は、日々のトレーニングを100%、いや自分の限界を超えた120%で取り組んでいた。

それを思い出し、肩に力が入ってると思いながらも、それでいいやと思い、トレーニングに全力を注いだ。

日に日にコンディションも上がることを実感したし、自分のプレーも取り戻せてきたような気もしていた。

チームメイトの愛?いじり?

この試合に出ていない期間に、水戸のチームメイトと10人くらいと、休みの前日に食事がてら少しお酒を飲む事があったんだけれど…
シーズン中って事もあり、飲まない人いましたが…

水戸の洋食屋さんで、美味しい料理や、ビールやワインを少し嗜んでいると、とある後輩選手が、

『なんでパンチング後ろにしたんすか?、マジで何してんすか??』

的なことを言ってきた。

そこから、そこに居た後輩達で、パンチングオウンゴールをいじってきた。
なんなら、ハイボールパンチングコールが何分かに一回、流れてきた…笑

でもその時、とても嬉しかった。
水戸では年上という事もあり、多少俺に気を使ってるような雰囲気もあったし。
元々いじられキャラな俺は、そういう事を言ってくれる方が嬉しかった。

いまだにずっといじってくる寺沼と、梅田は許さないけど…笑
あと高岸。


第10節栃木SC戦

まぁそんなこんながありながら、5試合ぶりに、スタメンのチャンスが巡ってきた。

史上最強に緊張していた。

大きなミスの後に、久しぶりに出る試合は本当に緊張する。
群馬時代に経験はしていたものの、全然慣れない…

ボールってこんなにツルツルだっけ?芝生ってこんなに濡れてるっけ?え、結構ピッチボコボコしてない?
そして北関東ダービーという事もあり、全然コーチング届かないじゃん!みたいな事を考えていて、正直緊張していた。とても不安だった。

まぁ試合の前日くらいから脇汗が止まらなかったし。

試合が始まり、何本か足元でのプレーが続いた後、栃木の最初のコーナーキックの機会があった。

ニアサイドに早いボールが来て、風の影響もあり、とても対応が難しいプレーではあったものの、なんとかパンチングで弾く事が出来た。

このプレーで全ての不安が消え去った。

ゲームは2-2、俺自身としては2失点してしまい、とても悔しいけれど、この栃木戦を乗り越えた事が収穫だった。

全く満足は出来ないし、どうにかして、2点とも止めたかったけど、今の俺には無理だった。

でも、一歩進めた気がした。

次の山口戦、出られるかわからない。

2失点したという事もあるし、ベンチやメンバー外になるかもしれない。

けれど俺からしたら、あの徳島戦から一歩踏み出せた。

これから死ぬほどミスをすると思う。試合結果に直結するミスをすると思う。

けれど、それは試合に出ていなければ経験出来ないし、俺が尊敬しているGK達はそれを何十回と乗り越えてきている。
俺もその立場に立てている。

だから今後も、一喜一憂せず、ただひたすら遮二無二、水戸のゴールを守りたいと思う。

そして、水戸のGK仲間の春名選手、同い歳の中山選手、レジェンド本間選手、河野コーチ、この4人のサポートのおかげでなんとか90分間プレー出来ました。
試合に出ている、出ていない関係なく、お互いに話せる、このホーリーホックGK陣が最高に好きです。

最後に

シーズン中なので、この記事を出す事、とても迷いました。

同情してほしいとも思いません。

すべてのGK達がこんな気持ちだとも思いません。多分、もっとメンタルが強くて、そんなこと気にしねーよ!って思う選手達がほとんどかと思っています。

あくまで、松原修平がこういう人間、こういうGKという事を知ってもらえたら…と思ってこの記事を書きました。

とにかく次節のレノファ山口戦に向けてしっかり準備して、勝点3を取りたいと思います!

水戸サポーターも、それ以外のサポーターも、今後の松原修平に期待してください!

シーズン終わった時に、いい意味で松原修平としても、水戸ホーリーホックとしても、掌を返させれるようにここから巻き返していきたいと思います。

最後は恒例の写真コーナー


初肩車
栃木SC戦
古巣の群馬戦
スタメンならず
次はザスパが狙うゴールを守りたい
入場前
息子はホーリーくんに興味津々
ホーリーくんしか見ない…
家のベランダにて
現実逃避したい時は、
1人で肉焼いて食ってる。








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