#7 私たちはどこから来て、どこへいくのか
明けましておめでとうございます。
年末年始は実家でひたすら本を読むという恒例行事に伴い
読みたかった難しい本に手を出して見ました。
ご存知の方も多いかと思いますが、社会学者の宮台真司さんの本です。
正直内容を6割くらいしか理解できていないのですが
頑張って私が理解した内容、これからどうしていくべきなのか、感想など
つらつらとアウトプットしてみようと思います。
【目次】
・そもそも社会とは?
・私たちの社会に起こっていること
・どこへ向かっていくべきなのか
・そのために"我々は"どうしていくべきなのか
<そもそも社会とは>
本文中で、社会とは「人間の活動に由来する、しかし不透明な全体性」としており
社会学とは、その中での「一般性」を求める学問だとしています。
その上で、社会のあるべき姿は、2400年前にアリストテレスによると
「徳のあるものが溢れる社会」損得勘定を超える内発性が溢れる社会です。
この辺りは完全に私としては同意です。
利他的に内から湧き上がる感情で皆が行動できる社会は素晴らしいと思います。
<私たちの社会に起こっていること>
その上で、今の社会はどうなっているかというと
※この辺りから私の解釈盛りだくさんです。
・ITの進化による、生活空間の空洞化
・資本の自由化に伴い、国内産業の陳腐化と政府の小型化
・多様化に対応できない民主主義的政治構造
大きく三つのことを原因に、社会と政治のギャップが生じてきています。
一つ目「ITの進化による、生活空間の空洞化」
ソーシャルネットワークの向上に伴い、家の中にいながら世界中の人と繋がるようになりました、それに伴って起こったことは
匿名性に担保された、安全性とそれに伴う監視社会です。
匿名だからなんでも言える、一方でなんでも言えるからなんでも言われる。
結果、よく知っている友人・家族には言えないけれど、ネット上の知らない誰かには言えるということが起こります。
そこから、今までの共同体をベースにした社会構造が壊れ始めます。
二つ目「資本の自由化に伴い、国内産業の陳腐化と政府の小型化」
世界がどんどん狭くなり、資本も自由化、日本の村社会から
欧米的な社会構造の仕組みが入って来ます。
また資本の自由化に伴い、新興産業に資本が移動し
日本の政府に集まっていた資本が流動
生活保障を担保するだけでも国債を発行しないといけないようになり
とてもじゃないが、共同体が崩壊し多様化した社会に耐えられる
資本の最適配置が難しくなります。
三つ目「多様化に対応できない民主主義的政治構造」
中央集権的な、全体最適の仕組みが民主主義の基本的な考え方です。
それによって、今までは狭い世界だから叶えられていた細かいニーズに
最大公約数的にしか対応できなくなります。
一方私たちは、全体最適では「ベター」な選択肢にしかなり得ないことを
心から理解できていません。
結果として、社会に対して仕組みが応えられない、
応えられない政治に対して社会が納得できず、乖離が進んでいきます。
生活空間が空洞化し多様化した共同体に対して
仕組みも資本も追いつかなくなっていきます。
<どこへ向かっていくべきなのか>
その中で、アリストテレスの提唱した
「社会のあるべき姿」に向かっていくにはどうすべきか。
内発性を持ち、小さな政府のもとで
コミュニティ内での自助を実現していくべきではないかと説いています。
すでに上記の通り大きな政府では対応できないような
共同体の数、種類になっています。
その中で私たちは、政府には必要最低限のそれこそ
最大公約数しか求めない考え方と
それに耐えうるコミュニティ内での自助がが必要です。
個人的には、教育や家庭、家族のあり方など
政府にやってもらっているものでは
受け入れられないものはしっかり自分たちで作り上げていく
必要があると思います。
※もちろんそのためのお互いの歩み寄りや権限以上も重要です。
<そのために"我々は"どうしていくべきなのか>
ここからは私の意見です。
上記を実現していくために、
まずは、政治家の汚さを受け入れないといけないと思っております。
聖人君主はいないし、そんな人が作る世界は私は生きられない。
また、その汚れ仕事もやってもらっているおかげでいまがあることも理解しないといけない。
政治家、行政の"役割"をしっかりと認識しないといけないと思います。
また、その上でコミュニティの価値をあげて役割を増やしていかないといけない
と思います。
地方自治体から始まり
例えばLGBTのコミュニティやNPO法人など
コロナ渦での関西圏での維新の活躍の時のように
コミュニティで舵を取り意思を持って役割を奪っていく必要があると思います。
※もちろん、権限を委譲してくれる政府が前提ですが、、
じゃあこのために私が明日何をするのかってのが大事な話なんですが、
今日はこれをここに書くってのが最初の一歩だとして
まずは、なぜこうなっているのか?の解像度をもっとあげて
近づいてみないと変わらないような気がするなあと感じています。
また、少なくとも手の届く範囲の人たちだけでも
監視カメラがなくても、利他的に動ける世界を目指したいですね。
長々と書きましたが
今年もどうぞよろしくお願いします。