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超新米デザイナーが、Designshipに参加して感じたこと

先週末、Designship2019が開催されました。
10月1日からデザインチームに配属され、完全未経験からデザインの勉強を始めた自分にとって、最高のタイミングで参加させていただきました。
早くも一週間が経過しようとしている今日この頃ですが、改めて感じたことを言語化してみたいと思います。

●デザインシップに参加して感じたこと

感じたことを一言にまとめるのであれば、このツイート内容に尽きるかなと思います。
1日目の途中までしか参加できなかったのですが(残りのセッションも、配信で絶対見ます)、それでも登壇者の方のプレゼンの熱量を肌で感じられましたし、「デザインの可能性」を信じる想いやうねりを実感し、感激しましたた。

特に印象に残ったことは2つあって、1つは「オープンマインド」です。
登壇前もしくは登壇後にプレゼン資料が共有されることは当たり前になっており、思想哲学やナレッジ・技術は、「一人一人が個人で磨き上げて抱え込む」時代から、「みんなで共有知化し、協力しながら育んでいくもの」に変容していることを実感しました。
もちろん商品市場や資本市場においては、競合したり敵対することもあると思います。けれど、「デザインによって顧客・ユーザーの課題を解決し、世の中やマーケットを前進させる」という大きな目的に向けて、デザイナーは協働する仲間であり、目に見えないつながりがあるように感じました。
そのオープンかつフラットなマインドが、カンファレンス全体のポジティブなエネルギーを生み出していたように思います。

2つ目は、「デザインをブームで終わらせてはならない」ということです。
山口周さんの書籍を皮切りに、「ビジネスにアートを」「クリエイティビティが市場を切り開く」といった言説は一気に一般化し、書店に足を運んでも「アート」「感性」「クリエイティブ」といった言葉が咲き乱れています。
ともすると、「デザイン」もこのブームに巻き込まれる形で、刹那的に消費されてしまう可能性があるように思います。
しかし、デザインという営みの根源に立ち返れば、それは「顧客中心」の前提に立った「課題解決行為」であり、いついかなる時代でも必要不可欠な思考法・技術です。その普遍性ゆえに、AIやVRといった最先端の技術や、医療や教育といった長い歴史を持つ分野、料理や買い物といった日常生活に到るまで、我々の日々の暮らしのありとあらゆる場面・瞬間がデザインと繋がっています
「一過性のムーブメント」に終わらせることなく、「普遍的なスタンダード」にデザインという領域を昇華させられるかどうかが、今問われているように感じました。

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●デザインシップとは何か

カンファレンスのタイトルにもなっている「Designship」ですが、リーダーシップやオーナーシップという言葉と照らすと、「デザインに携わる者が持つべき哲学や矜持、あるべき振る舞い」といったことが込められた言葉のように感じられます。

様々な領域のデザイナーの方のお話を伺う中で、「デザインシップって何なんだろう」と考えていたのですが、自分の中では2つの言葉に収斂されました。

①誰もが羨む、理想的な未来を構想すること
②あらゆる困難を打破して、その未来を実装すること

カンファレンスを通じて「未来」という言葉は数多く登場しましたし、どのデザイナーの方も「様々な逆境や困難・ギャップを乗り越えて、描いた理想をいかに形にするのか」に全力を投じている姿が印象的でした。

言ってみれば、デザイナーの役割は「ドラえもん」のようなものかもしれません。

こんなこといいな できたらいいな 
あんなゆめ こんなゆめ いっぱいあるけど
みんなみんなみんな かなえてくれる
ふしぎなポッケで かなえてくれる

この歌詞で唯一にして最大のギャップは、まだこの世界に「ふしぎなポッケ」が存在しないことです笑。
その代わりに、ビジョンのもとにチームが結束し、最新の技術や伝統的な手法を組み合わせ、一人一人の情熱と創意工夫で一歩ずつ前進し、「あんなゆめ」や「こんなゆめ」を叶えていくことこそ、デザインという営みであり、デザイナーの責務であると感じました。

これからデザイン領域の勉強を深め、デザイナーとして自立していく上で、このようなマインドセットや役割定義を持っておくことは、とても大切だと思います。
その意味でも、このタイミングでDesignshipに参加できたこと、本当に感謝しかありません。

●さいごに

改めてにはなりますが、Designship2019に携わった登壇者・スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。
カンファレンスの内容はもちろん、空間デザインや装飾、ノベルティに到るまで、本当に圧倒的クオリティで感動しました。
無責任極まりないですが、来年も本当に楽しみです。