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デザイン系note集

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#デザイン組織

デザインの言語化と、その落とし穴

会話のテンポが速くなっている。 デザインの現場を20年。自分自身や周りを見わたして、ふと思ったことです。 昔はもっとゆっくりしていました。単純に話すスピードもありますが、会話に「間」が少なくなったことも大きい。そう思います。 例えば15年前。私はアートディレクターでした。その時の会話は10秒くらい黙ったり、ゆっくり考えながら言葉を探し、時には言葉を撤回し、言い直し、なんとかなんとか喋っていました。 会話能力が低かったということではありません。言葉にならないものをじっく

デザイナーは「営業」をどう考えるか

「営業」という言葉が好きなデザイナーは少ない。 ひとつは単純な誤解です。「営業さん」はビジネススーツを身にまとい、お客様に頭を下げて何かを売る人。デザイナーは何かをつくり出す一方、「営業さん」は何もつくらない。そんな、古典的かつステレオタイプな「営業さん」像にまどわされて、本質が身に入ってこない。興味がわかない。自分とは関係ないものだと思ってしまう。 デザイナーからは「私は人見知りなので、営業みたいなことはできない」とキッパリと言われたこともあります。「数字が苦手だからデ

LayerXデザイン組織の振り返りと、これから

こんにちは、すべての経済活動を、デジタル化したい野崎です。 LayerXではデザイン部の部長として、組織開発をしている傍ら、プレイヤーとしてプロダクトのデザイン、ブランド戦略・コミュニケーションデザインまでと、組織のデザインに関わる部分を全般的にみています。 今回は入社してからちょうど1年ほど経ったので、2023年にあった特徴的なことを振り返りながら、2024年のこれからのデザイン組織について、紹介したいと思います。 デザイナー数の大きな変化なんといっても2023年は、デ

デザインシステムを積み上げた先には何が待っているのか?

こんにちは、SmartHRのプロダクトデザイナーをしているうえんつ(@wentz_design)です。最近は「プロダクトデザイン統括本部/プロダクトデザイン本部/労務プロダクトユニット/ユニット長」という肩書で生きています。 最近本業のことをあまり発信できていなかったので、今回は去年1年間のプロダクトデザイナー視点で組織学習の観点でデザインシステムへの取り組みについて振り返ってみた話と、その中で得た気づきを「デザインシステムを積み上げた先には何が待っているのか?」という切り

デザイナーが組織づくりに初挑戦!デザインプロセスを活用して重要なワークショップ設計を成功させた話

こんにちは!クックパッドのデザイナーの後藤(@__chhi)です。突然ですが、みなさんはワークショップの設計をしたことはありますか? 今回実務で初挑戦したのですが、デザイナーでもスキルをフル活用すれば想像よりも難しくないことに気付いたのでnoteにまとめてみました。 私と同じくデザイン組織づくりの一歩目に悩んでいる方の知見になれば幸いです! 難しく考えすぎないのがポイント。日頃のデザインプロセスを活かして本当に求められるものを作る。私自身、最近デザイン組織づくりにも参加す

デザインは経営資源になる。という話

経済産業省の「デザイン経営」宣言(2018年)より26年前に、デザインの重要性を説いている紺野先生著書の「デザイン・マネジメント」という本があるのを教えて頂きました。教えて頂いたのはDONGURIのミナベさんで、既にこの本は絶版ということで貸して頂けました。(中古で9千円〜1万円程度します。。。その後タイミング良くもう少し安価に中古で手に入れました!) 26年前というと1992年で、バルセロナオリンピックで岩崎恭子さんが14歳で金メダル、スーパーマリオカート発売、幽遊白書の

デザイン部署が全社で価値を発揮するためのノウハウと実践

こんにちは、クックパッドデザイン推進部の市原です。 2023年の7月末、クックパッドのデザイン横断部署が組織再編によって解散することになりました。 そこで2019年から2023年までの4年間に行われた施策と共に、その施策が行われた目的と、そこで得られた成果を紹介したいと思います。 全社に対してデザイナー組織ならではの価値の届け方、組織改善や課題解決のアプローチのヒントになればと思います!! ※全ての施策は部署のみんなで行ったもので私個人の成果ではないです。 ずいぶん沢山

崩壊したデザイン組織を、もう一度チームにするためにしたこと(課題把握/経営との対話/ミッション設定編)

こんにちは、ココナラのデザイン責任者の外崎(@TakumiTonosaki)です。このnoteは正社員1人のチームに、デザインマネージャーとしてのジョインした最初の1年間の奮闘記になります。 マネージャーとしてデザイン組織立ち上げ・再生活動を自省もこめて振り返りたいと思います。 この記事について 1.正社員は一人。デザイン組織崩壊後に入社僕は2020年にエージェントを通じて、ココナラと知り合いました。当時の会社は創業8年目でビジネスは順調、組織も急拡大している中で「デザ

1人目デザイナーがフルリモート環境でデザイン組織を立ち上げる際に気をつけたこと

こんにちは、AI inside デザインチームの保坂です。 (この場でのご報告で恐縮ですが、2021年4月1日より Chief Experience Officer に就任いたしました。より良いエクスペリエンスを恒常的に提供すべく、邁進して参ります。) 前回のはじめましての記事で簡単にご紹介しましたが、AI inside のデザイン組織は2020年5月に発足し、約1年後の2021年6月現在では 9名(業務委託1名、派遣社員1名含む)のチームにまで拡大しました。 私がAI

崩壊したデザイン組織を、もう一度チームにするためにしたこと (採用/チームビルディング/制作フロー構築編)

こんにちは、ココナラのデザイン責任者の外崎(@TakumiTonosaki)です。 デザインマネージャーの最初の1年間の奮闘記の後編になります。本記事ではチーム形成期の「採用」、「チームビルディング」、「制作フローの構築」について振り返りたいと思います。 (前編はこちら) この記事について 6.採用1.情報をオープンにして、ミスマッチを防ぐ 採用での大きな課題が、入社後のミスマッチです。働いてみないとわからない部分はありつつ、僕らとしてはなるべく情報はオープンにして

フェーズごとに見る!デザイン横断組織の変遷をポイント解説

こんにちは。クックパッドデザイン推進部のいちはらです。 2023年7月末。組織再編によってクックパッドのデザイン横断組織が役目を終えることになりました(前半の記事はこちら)。 今回は、2019年にデザイン横断組織が発足してから解散するまでの4年間を3つの期(創成期/転換期/成熟期)に区切って、そのフェーズで起こっていた組織の変化を振り返りたいと思います。 今後、横断部署を立ち上げる予定(立ち上げたばかり)の方。既に横断部署に所属している方や、デザイン組織に興味のある方の参考

デザイン内製化チームの1年目。

はじめまして。昨年3月に中途入社したデザイナー入社1号の檜垣です。 入社の際、人事担当から「東京ガスの採用でデザイナーの入社は初めてです!」と声をかけてもらい「デザイナー1号」と胸に刻んだので冒頭に記載してみました。 今回のエントリーではデザイン内製化チームが2022年4月に誕生し、ひよっこ組織なりの学びや気づきをデザイナー1号視点で記載したいと思います。こちら投稿を通し、インハウスデザイナーやデザイン組織に興味関心がある方々に、東京ガスにもデザイン内製チームがあるのだなと

入社半年で辿り着いたデザイン組織作りへの想い

こんにちは。マネーフォワードビジネスカンパニーでデザインマネージャーをしている古長です。昨年入社して怒涛のような日々を過ごしていたら、いつの間にか半年が経っていました。 いままでSIer→制作会社とキャリアを歩んできて、事業会社でのデザイン組織に辿り着き、それまでの経験をいかしてどんな組織づくりをしていくべきか自問自答しつつたどり着いた現在の想いを綴ります。 元々デザイナーではない私との葛藤SIerにいる時代にUXデザインという新たな概念が広まり、システム開発に携わりなが