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下町やぶさか診療所 5 第四章 火傷の子供・前/池永陽
午後の診察も終り、麟太郎がイスの上で大きく伸びをしたとき、
「じいさん、入るぞ」
麻世の声がして、いきなりドアが開いた。
「おう、どうした、麻世。何かあったのか」
声を出す麟太郎の目に、麻世の隣に立っている男の子の姿が入った。体を竦めるようにして視線を床に落している。
「じいさん、火傷だ。ちょっと診てやってくれないか」
麻世は男の子の左腕をそっと取って麟太郎に見せた。手首の内側の上に丸い形の爛れた部分があった。直径は一センチほどで、まだ新しい。
「何でこんな、火傷をしたんだ」
できる限り優しい口調で訊くが、男の子は下を向いたまま何も答えない。ちらりと麻世のほうを見ると軽く首を振って、
「何を訊いても教えてくれないんだ。ただ、名前と年だけは教えてくれた。小学三年生で裕太君。あとは何を訊いても、まったく答えてくれない」
どういう加減か、怒ったような顔でいった。
「そうか、何も答えてくれないか。なら、まず治療だな。それほど酷くはないが、八重さん、頼むよ」
傍らの八重子に声をかける。
「流水で洗浄してからワセリンと――それに抗菌薬はどうしますか」
「念のために使ってくれ。火傷の原因がまったくわからねえからよ」
八重子の言葉に麟太郎は柔らかく答え、ちらっと麻世の顔を見ると、やっぱり怒ったような表情だ。
八重子が男の子を連れて処置室に向かうのを確かめて「いったい、どうしたんだ、麻世」と麟太郎は訊く。
つい、さっきのことだという。
麻世が隅田公園を通りかかると、肩を落して一人でベンチに座っている男の子が目に入った。友達と喧嘩でもしたのかと、あまり気にせずに前を通り抜けようとしたとき、それが目に入った。
半袖シャツの下から覗く手首の内側に、爛れたような丸い痕があった。麻世の胸が、ざわっと騒いだ。どう見ても火傷の痕だ。
麻世は男の子の隣に腰を下ろし、
「どうしたの、ボク。一人で塞ぎこんで、友達と喧嘩でもしたの」
火傷のことには触れず、さりげなく声をかけた。
男の子は無言だ。
「ボクは、この辺りの子なの」
麻世は言葉をつづける。
やはり、男の子は何も答えない。
「何があったのかわからないけど、お姉ちゃんに話してくれると嬉しいな」
背中をそっと叩くと、男の子がようやく麻世の顔を見た。両目が潤んでいるように見えた。
「名前は、なんていうの」
背中をさすりながら、訊いた。
「裕太――」
ぽつりといった。
「裕太君か。で、裕太君は小学校の何年生なの」
柔らかな声を出した。
「三年生……」
蚊の鳴くような声が返ってきた。
「そうか、小学三年生か――お姉ちゃんはそんなころ、毎日学校で苛められて、みんなから無視されてばかりいたな。それが悔しくて、悔しくて」
さりげなく、自分の過去を口にした。
「えっ、苛められて、無視されていたの」
驚いた顔で裕太は口走った。
「そう。うちが貧乏で、それでね――だから、お姉ちゃんは苛めなんかに負けないようになろうと、格闘技の道場に通ってね」
という麻世の顔を、裕太は呆気にとられたような表情で眺めている。
「ところで、裕太君――その左手の傷痕のことなんだけど。それって多分、火傷の痕だよね。いったいそんな火傷、どこでどうしたの。誰かにやられたの」
とたんに裕太の唇が、引き結ばれるのがわかった。どうやら、これを話す気はまったくないような素振りだ。
「教えてくれないの――それなら、裕太君の苗字だけでも教えてくれないかな」
麻世の問いに裕太は激しく首を振った。
「それも、教えてくれないのか、裕太君は。よし、それなら、お姉ちゃんと一緒にお医者さんにだけは行こうよ。ほっておいて膿んだりしたら大変だから」
麻世はこういって、逃げられないように裕太の右手をにぎってベンチから立ちあがらせた。抗うかとも思ったが、意外にも裕太はおとなしく麻世に従って歩き出した。
それがここまでの顛末だった。
「なるほど、そういうことか」
麟太郎は大きくうなずき、
「しかし、ひとつ、わからねえことがある。一度は裕太君の前を通り過ぎようとしたお前が、火傷の痕を見て声をかける気になったのは、なぜなんだ。それがわからねえ」
首を捻った。
「鈍いな、じいさんは」
麻世はちょっと呆れたような顔をして、
「あれは、根性焼きだよ。私の目に狂いはないよ」
「ああっ」と麟太郎は声をあげる。
「根性焼きというのは、ヤンキーや半グレたちが根性のあるところを仲間に見せるため、タバコの火を自分の腕やら顔やらに押しつける、あれか」
「そうだよ。以前、私がワルだったころ、あれをやる人間が、けっこういたよ、みんなの目の前で。だから、そのころを思い出して、いたたまれない気分になって……」
そういうことなのだ。だから麻世は怒ったような顔をしていたのだ。
「ということは、今まで気がつかなかったけど。麻世、お前も」
ちらっと半袖から出ている麻世の腕に、麟太郎は目を走らせる。
「何をいってるんだ、じいさんは。私がそんな莫迦なことをやるはずがないじゃないか。私の強さと根性はみんなが認めていたし、一目も二目も置かれていたし」
白けた表情でいった。
「それはそうだな。そんな莫迦なことをする必要はまったくねえよな」
体裁の悪い口調で麟太郎がいったところへ、診察室のドアが開いて八重子が飛びこんできた。
「すみません。逃げられました」
情けなさそうな声でいった。
「逃げられたって、裕太君にか」
叫ぶような声を麟太郎はあげる。
「はいっ。一通りの治療がすんで、ちょっと目を離した隙に、さあっと――それこそ脱兎のごとく。私の不注意です」
八重子は頭を深く下げる。
「そうか、逃げたか。よっぽど、いろんなことを訊かれるのが嫌だったんだろうな。あの火傷のいきさつとかをよ」
吐息まじりにいう麟太郎に、
「私もそう思うよ。裕太君は身許が知れるのが嫌だったんだよ。名前は教えてくれたけど、苗字のほうは教えてくれなかったし」
麻世も沈痛な声で答える。
「ということは、あの火傷の痕は――」
喉につまった声を麟太郎は出した。
「おそらく、児童虐待ですよ。両親のどちらかによる。それが公になるのが嫌で、それであの子は逃げたんですよ」
八重子は一気にいってから、
「どうしますか、大先生。児童相談所に通報しますか」
毅然とした声をあげた。
「通報するといっても、わかっているのは裕太という名前と学年だけ。まあ、児童相談所に訊けば裕太君のことを何か把握しているかもしれないが……しかし、俺にはどうにもあの子の、身許を隠したいという気持がひっかかってよ」
絞り出すような声をあげて。
「私も同感――ここで児童相談所がいきなり介入するというのは、裕太君のためにならないような気がする」
きっぱりとした口調で麻世が追随した。
「それなら、どうしたら。放っておいて大変なことになったら」
悲痛な声を八重子があげた。
「ここは待ってやろうよ。せめて、一日か二日ぐらい」
遠慮ぎみに麻世がいった。
「待つって、いったい何を待つんだ」
怪訝な表情を浮べる麟太郎に、
「裕太君はまた、ここにくるような気がする。この診療所へ」
妙なことを口にした。
「ここへ、またくるって。それは、どういうことなんだ、麻世」
素頓狂な声を麟太郎はあげた。
「それは……」
麻世は短く声を出してから、
「ここが、やぶさか診療所だから。あの子、私が小学生のころ、みんなから苛められて無視されていたという言葉に反応していたし、けっこう愛情に飢えている様子も感じられたし。だから、この診療所へ」
叫ぶような声でいった。
「なるほど、ここはやぶさか診療所だからか――そうか、そうなってくれると嬉しいな。本当に嬉しいな」
掠れた声で麟太郎はいい、
「それに、ここには優しくて強い、親身になってくれる、お姉さんもいるからな」
ちらっと麻世を見た。
「私なんか、そんな。私なんか、ほんの付録のようなもんだから。ただ、子供のころの自分を思い出して、それで」
照れたようにいう麻世に、
「付録といっても、お前の場合は特大別冊付録だから、大丈夫だ。よし、ここはそういうことで、一日二日、待ってみようじゃないか。あの子の現れるのを祈ってよ」
麟太郎は膝を叩いて、うなずいた。
その日の夜――。
麻世のつくった煮崩れだらけの肉じゃがで食事をすませ、三人でお茶を飲んでいるときに麟太郎は今日の裕太の一件を潤一に話して聞かせた。
「へえっ、そんなことがあったのか」
潤一は感心したような視線を麻世に送り、
「麻世ちゃんは料理は駄目だけど、根は気の優しい子だからな」
両目を細めていった。
潤一にしたら誉めたつもりなのだろうがそれにしても――麟太郎はちらっと麻世の顔を窺うが表情に特段の変化はない。
「それで、お前はどう思う。裕太君はまたここにくると思うか」
空咳をひとつしていう。
「俺も麻世ちゃんの意見に賛成だよ。その裕太君は必ず、この診療所にやってくる。まず間違いない」
驚いたことに、潤一は全面的に麻世の意見に賛成した。こんなことも珍しい。
「だけど賛成の意味が、親父や麻世ちゃんの思いとは違うけどな」
イミシンな言葉を口にした。
また、余計なことをいわなければいいがと思っていると、
「裕太君は小学三年生といっても、やっぱり男なんだ。男の子というのは、たとえ小学三年生の子供といえども、優しくて綺麗なお姉さんが大好きなんだよ。そんな裕太君に麻世ちゃんのような可愛い女の子が声をかければ、それはもう胸がときめいて嬉しくて、また顔を見にくるに決まっているさ」
みごとにいってのけた。
もっとも潤一にしたら、これも麻世を誉めたつもりなんだろうが――としたら、余計にタチが悪いともいえるが。
「あのね、おじさん」
それまで知らん顔をしていた麻世が、やけに畏まった声をあげた。こんなときの麻世は……。
「そんなことを思っているのは、おじさんだけで、他の人はもう少し真面目な気持で生きていると思うよ。おじさんは不真面目すぎるんだと思うよ」
教科書を読むようにいった。
とたんに潤一は、うろたえた。
「あっ、いや。俺は決して不真面目なんかじゃなくて、男性心理の核心をついた部分というか、真の意味での人間の生き方というか、慈愛の心というか、何というか」
訳のわからない言葉を並べたてた。
「まあまあ。何はともあれ、お前も裕太君がここにくるということには、とにかく賛成なんだな」
その場を収めるように麟太郎は声を出すが、潤一のいうことにも一理はあると密かに心の奥ではうなずく。そして、
「それから、なぜ裕太君は治療のあと、その場から逃げ出したのか。その点は、どう思ってるんだ、お前は」
話題を変えて、別の問いを口にした。
「そりゃあ、やっぱり、父親か母親か、その根性焼きを裕太君にした人間を庇っているとしか思えないけど」
ぼそぼそといった。
「そうとしか、考えられないことは確かだが。もし、そうだとしたら、どうしたらいいものなのか。それだけ親を庇っている裕太君をさしおいて、児童相談所に連絡を入れたほうがいいのか、どうなのか。その点がな」
低い声を出す麟太郎に、
「それはもう決まってるんじゃないか。どうしたらいいのかは」
潤一は断定したいい方をした。
「そこまで首を突っこんで知ってしまったら、筋金入りのお節介焼きの親父のことだから、裕太君の家に乗りこんで、まず保護者としっかり話をする。それで埒が明かない場合は児童相談所。そういうことになるんじゃないか」
すらすらと並べたてた。
「そうか、そういう手があったか」
大きくうなずく麟太郎に、
「そういう手があったかって――最初からじいさんは、そのつもりなんじゃないのか。私はそう思ってたけど」
何でもないことのように麻世はいう。
「そりゃあ、まあ。多少はそういう展開も考えたけどな」
胡麻塩頭を掻きながら、麟太郎は低い声をあげる。
「なら、それでみんなの意見が一致したということで、めでたしめでたし。よかったじゃないか」
やけに嬉しそうな声を潤一が出した。
どうやらこいつは、麻世が自分の意見をフォローしてくれたことを、単純に喜んでいるようだが。
だが、次の日も、その次の日も裕太は診療所に姿を見せず、麟太郎は少し消沈した。そんな気持を引きずって、暗くなってから『田園』に行くと、すぐに夏希が飛んできた。
「どうしたんですか、大先生。昨日も一昨日も顔を見せてくれなくて。私、けっこうヤキモキしてたんですよ」
歯の浮くような台詞を口にして、
「実は私、大先生に重大な話があって、それで首を長くして」
奥の席に麟太郎を連れていき「じゃあ、あとで」といって離れていった。
重大な話とは、はて……と考えながら裕太のことを頭に思い浮べる。麻世や八重子とも話し合って、とにかくあと一日だけ待ってみようということにしたのだが、はたして裕太は――。
そんなところへ、ビールやお通しなどをトレイに載せた夏希がやってきて、手際よくテーブルに並べて隣に座る。「私もいただいていいかしら」と気取った手つきで麟太郎と自分のコップにビールを注いで乾杯した。
「近頃大先生、冷たいんじゃないですか。けっこう顔を見せない日も多くて。私のこと、嫌いになったんですか」
やけに甘えた声を出した。
どうも今夜の夏希は変だ。
「徳三親方なんか、ほぼ毎晩顔を見せてくれるのに、大先生ったら」
「ほぼ毎晩って、今夜は親方の顔は見えねえんだけどよ」
周囲を見回していう麟太郎に、
「だから、ほぼ毎晩――今夜はその、ほぼに当たらない日ですから、気にしないで」
しれっと夏希はいった。
「なるほどな。今日はその、ほぼに当たらない日か。いちおう理屈は通っているよな」
「あらっ、嫌ないい方。いつからそんな、情なしになったんですか、大先生」
こんな他愛のない会話がつづいたあと、
「ところで、俺に重大な話って何なんだい。切羽つまった話なのか」
気にかかっていることを口にした。
「私が重大な話っていえば、決まってるじゃないですか。もう何度も大先生にいってることですよ。忘れちゃったんですか」
睨むような目で麟太郎を見た。
凛とした美人顔に凄みが走った。背筋がぞくりとした。美人が真面目すぎる顔をすると、怖くなる。しかし、こんな顔の夏希も麟太郎は嫌いではなかった。
「俺が何度も聞いてる話って……」
麟太郎は宙を睨んで考えこみ「あっ」と声をあげた。
「ひょっとして、麻世のことか」
恐る恐る口にした。
「そうですよ。私の起死回生の、最高の切り札ですよ」
はっきりいって、また麟太郎を睨んだ。
夏希は以前、銀座で店をやっていた。
それが様々な不都合から居場所を転々と移して、この浅草に落ちついた。しかし、夏希の銀座復帰への夢は消えず、そのときの強力な武器が麻世だった。
今まで何度も夏希は自分と一緒に銀座で店をやろうと麻世に持ちかけていたが、その度に撥ねつけられて今に至っている。しかし、今回こそは麻世であろうと誰であろうと、絶対に自分のいうことを聞くはずだと――そのための最後の手段を用意したから、麻世をこの店に連れてきてほしいと、夏希は何度も麟太郎に頼んでいた。
「すまん。すっかり忘れていた」
夏希の言葉に、麟太郎は素直に頭を下げて謝る。
「そうでしょうね。いつまでたっても、そんな気配すら見せてくれませんでしたから。私はもう、ヤキモキして」
鼻をちゅんとすすった。
可愛い仕草だった。
「だけどよ、ママ。麻世はあの通り、金に対する欲も贅沢に対する欲もない女だ。今までの麻世の対応で、そこのところはママだって充分に承知のはずだと思うけどよ」
噛んで含めるようにいうと、
「そうですね」
ぽつりと夏希はいった。
「それに、あの男嫌いで、つっけんどんで、一本気な麻世が、夜の商売で男相手に愛想を振りまくなんぞ、俺には到底考えられないんだが」
麟太郎の本音だった。
「愛想なんか振りまかなくていいんです、素のままで。ただ、いい加減に男どもをあしらってくれさえすれば、それだけで男どもは喜んで店にやってきます。それだけの魅力と値打があるんです、あの、麻世さんて子には。永年、水商売をやってきた私がいうんですから、間違いなしです」
確信に満ちた表情で夏希はいう。
「それにしたって、麻世がうんと首を縦に振らねえ限り、それも実現しないんだろう」
頭を振りながらいう麟太郎に、
「ですから、今度はまったく別の方法に変えてみて、それで麻世さんを納得させようとしてるんです」
自信満々に夏希はいう。
「その、別の方法っていうのは、何だよ。俺には丸っきり、見当もつかねえんだけどよ。確かこれは、前にもママに訊いたよな」
「そう。だけど大先生には教えなかった。もちろん、今も教える気はないですから。敵に手の内を見せる訳にはいかないから」
「手の内なあ……」
独り言のようにいう麟太郎に、
「とにかく麻世さんをここに連れてきてくれないと、話もできないし結論も出ません。お願いしますよ、大先生。今更、連れてこないとは、いわせませんからね。私の夢がかかってますからね」
じろりと睨んだ。
前よりも怖い顔だった。
夏希は本気なのだ。
「まあ、連れてくるぐらいはよ――どっちみち、無駄な抵抗だとは思うけどよ。それでよければよ」
「もちろん、それでいいわよ――で、いつ連れてきてくれるの」
身を乗り出してくる夏希に、
「近いうちに、頃合いを見てよ」
吐息をもらして麟太郎はいう。
「わあっ、嬉しい。約束ですよ、大先生、本当にですよ」
ぱっと笑った。
花が咲いたような笑いだった。
やっぱり夏希は、正真正銘の美人だった。
(つづく)
プロフィール
池永 陽(いけなが・よう)
1950年愛知県豊橋市生まれ。グラフィックデザイナーを経て、コピーライターとして活躍。98年「走るジイサン」で第11回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。2006年、『雲を斬る』で第12回中山義秀文学賞を受賞する。著書に『ひらひら』などがある。
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