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KLONNS & 鏡 台湾ツアー DAY2

こんにちは。KLONNSのボーカルSHVです。本日は台湾ツアー2日目の様子をお送りいたします。

初日のライブ後、宿到着がほぼ明け方だったため数時間ほどの睡眠で起床。この日の宿は所謂ドミトリータイプでしたが、部屋ごと貸切ってくれたので他の宿泊客と顔を合わせることはほぼありませんでした。チェックアウト時にフロントらしき場所が見当たらず、しばらくウロついていましたが、入り口にぶら下がってる紙袋にカードキー入れるだけでOKとのこと。杜撰すぎるだろ。でもトイレはちゃんと紙を流せるタイプだったので神。何も文句はありません。

適当すぎる鍵返却システム。

オーガナイザーのWillyが迎えに来るまで喫煙組はタバコを吸ったり、私はエナジードリンクを求めて彷徨ったりして時間を潰しました。ネットのまとめ記事か何かで「台湾は路上喫煙に厳しい」みたいなのを見かけましたが、実際には道端に灰皿が設置されてましたし、みんなガンガン外でタバコを吸っていました。ネット情報は当てになりませんね。宿のすぐ傍に複数の飲食店があり、半分露店というか店の外にも席があるようなスタイルなので美味そうな匂いがストリートに漂っていました。

初日の宿の入り口付近で迎えを待つ我々。

Willyにタクシーでピックアップしてもらい、本日のライブ会場がある台中市へ向かう前に昼食へ。2階建ての台湾料理レストランで、到着するとSuck Glue Boysメンバーに加えて、本日も共演するL-Schemaや、SPIT!のメンバーも集まってくれました。昼間から円卓でぶち上る一同。台湾は素食文化があるのでヴィーガン/ベジタリアンの方はとても過ごしやすいと思います(ちなみに私は一応5年ほどぺスカタリアンを続けています。たまに道を踏み外す時もありますが)。テンペ的なものを使った野菜炒めなどのほか、真っ黒な鶏を丸ごと蒸したやつとかも出てきてインパクト大。コーヘイはSuck Glue Boysクルーに「殺すぞ」など変な日本語をブチ上りながら教えていましたが、そこは優雅にスルーして食事とビールを嗜みました。昼食後、SPIT!のメンバーとはここでお別れ。彼らもこの日、別でライブがあるとのことで、お互い頑張りましょう的な感じで見送りました。

円卓最高!

台北~台中への移動は高速バスを使うので、バスタ新宿の台北版の様なターミナルへ移動。高速で約2時間くらいの距離で、日本で例えると東京~静岡くらいの感じを想像していただければ大体合っているかなと思います。バス代はなんと日本円で約1000円ちょいくらいで超格安。それでいてシートは日本のバスより遥かに大きく、座り心地も最高でした。移動中にあまり寝れないタイプなので、景色を眺めているうちに台中にイン。

本日の会場は「玩劇島小劇場 Little Play」。その名の通り普段は演劇などを上演するための施設で、機材はほぼ全てDefeat The Giantが用意して持ち込んでくれたもの。いかにも劇場といった塩梅の地明かりの照明に絨毯の敷かれた段差なしのステージ、大きめの箱馬なんかもあって、日本の小劇場というよりは広めの撮影スタジオや芸術系の大学にありそうな上演施設といった雰囲気でした。今回もちゃんと弁当(しかもベジ仕様も有り)が用意されていて感謝…。楽屋もかなり広くて過ごしやすい。さらに会場入り口に、その日の上演内容を掲示する電光掲示板(ヘッダー参照)まであり、束の間のロックスター気分を味わいました。

Little Playの入り口。
入り口の階段を降りるとだだっ広いエントランス空間、そして何故かミッフィーたちがお出迎え。

ちなみに会場の周辺は東京で例えると自由が丘の様な景観で、洒落たバーやレストラン、異常な数の美容院(2軒に1つくらいの頻度で出現)が立ち並んでおり、テラス席で食事を楽しむ人なんかもちらほら。

会場付近の街並み。
美容院の中心で立ち尽くす犬と対峙する私。

さて、時間にも余裕を持って会場入り出来たものの、昨夜のダメージか喉の調子が絶不調…。オーストラリアツアーの時は8日で7本やっても全然平気だったのに…。コロナ禍で体力落ちたんでしょうか。気遣ってくれたDefeat The GiantのボーカルWinstonがくれたトローチでなんとかリハを乗り越えました。

リハーサル中の我々。

本日の1バンド目はAHAMA Y。台北拠点のロウなハードコアパンクバンドで、Twin Peaks Recordsに所属している、というか仲間たちという感じ。ギタリストのChenは「Bad Rabbit」というZINEを作っていて、SPYの中国語インタビュー記事も作ったとのこと。音楽性もまさにSPYやBIBといった現行USハードコアパンクの影響を強く感じるスタイルで、ルックスもバッチリパンクファッションで決めていて格好良かったです。続いて2バンド目は前日も共演した台北のL-Schema。バスドラムが破けるなどのトラブルもありましたが、相変わらずD-Beat Noise Attack全開でした。

AHAMA Y at Taichung (photo by Hanya Chen)

ちなみに台中のお客さんは台北以上に外国人が多かった印象があり、インドネシアから来たというPain Of Truthシャツを着たキッズとツーショットを撮ったりしました。また地元の方々もキャラが濃く、片目に眼帯を付けたジャック・スパロウ風味なメタル海賊、少年以上にキラキラした目で飛び跳ねるおじさん、かつて沖縄に住んでいた思い出をiPadで写真を見せながら中国語で語りまくるおばあちゃん等々…。

話をライブに戻し、3バンド目は我々KLONNS。前述した様に喉のコンディションに不安がありましたが、前日よりアベレージに近い演奏が出来たと思います。台北のプリミティブなモッシュとは違い、ウィンドミル&ダイブ祭りで壮絶なことになってました。オカモト(KLONNS)は興奮したキッズにスティックをせがまれるなど、とても良い反応を頂き嬉しかったです。

KLONNS at Taichung (photo by Hanya Chen)
若者に囲まれるオカモト。

そしてトリ前は地元台中を代表するSxEメロディックハードコア・Defeat The Giant。地元代表といっても現在はメンバーが台北、台中、高雄に散り散りに住んでおり、この日のために前日入りして準備してくれていた様です。彼らは数年前にアジアツアーの一環で来日公演もやっており、観たことある方もいるのではないでしょうか。ピュアかつ凄まじい熱量のライブで、トリ前ながら最早大団円感…。正直普段自分が聴くタイプの音楽性ではないのですが、めちゃくちゃ感動しました。近いうちに日本に行ける様に動いてると言っていたので、来日する際は絶対見逃し厳禁で!トリの鏡もめちゃくちゃ良い演奏で大盛り上がり。無事に2日間のショートツアーを乗り切りました。と言いつつコーヘイとザイは翌日もソロライブがあるのですが…。

鏡 KAGAMI at Taichung (photo by Hanya Chen)
会場前の通りにて。

会場撤収後、本日の宿にタクシーで移動。今回もドミトリータイプでしたが、前日のよりも1部屋が大分広く、10個くらいベッドがあって、なぜかハンモックまである快適空間。ほぼ貸切状態でした。そしてニシダくん(鏡)は残念ながらフライトの都合でここにて離脱し深夜バスで台北へ!ニシダくんを見送った後、一旦荷物を部屋に置いて台中の夜市に繰り出すことに。

夜市に向かう途中、アニメキャラのぬいぐるみが大量に売られている店や無数のマネキンが吊るされた不気味な店など、気になるスポットが多かったのですが、とりあえず一旦スルー。さらに歩みを進めると柳川という川があったのですが、なんというかとても既視感のある風景。眺めているとL-Schemaのメンバーが日本統治時代に作られたもので、日本の都市部の河川に似せて作られたのだということを教えてくれました。台湾の駅名でも日本と全く同じ地名があり(板橋や松山など)気になっていましたが、ただ楽しむだけでなく、こういった我々日本人が背負った暗い歴史にも向き合わなければならないなと感じました。ちなみにDAY1で書きそびれましたが、初日の会場近くには台湾の原住民の方が経営している名物バーがあるとLoftpouが教えてくれました。台湾にも原住民がいるという当たり前の事実が意識から抜け落ちていたことに気付かされ、繰り返される植民地主義の連鎖を感じずにはいられませんでした。

ぬいぐるみとザイ。この後、店員?に怒られた。
柳川に架かる橋の上にて。

台湾の打ち上げは出演者だけでなくお客さんもみんな連れてくるスタイルとのことで、会場にいた人の約半分くらいでレストランにかち込みました。昼食のレストラン以上にボリューミーで、魚の丸焼きなどインパクト大の料理の数々に美味しんぼ状態になり舌鼓を打つ我々。しかし体力(というか喉)が限界だった私はひとり早めに離脱…。帰り道にあった24時間営業の薬局でトローチをゲットし、シャワーからのベッドで就寝。もっと色んな人と喋りたかったので残念でしたが、翌日もアフターパーティーがあるのでそちらに全てを賭けるとしましょう。

台中の打ち上げ会場の様子。円卓最高!
日本に帰りたくないと嘆く一同。

こんな感じでDAY2はおしまいです。ラストのDAY3もお楽しみに〜。



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