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「美しい」には4種類ある -「動きは生命の翻訳である」の言葉から

今回豊岡演劇祭で行ったシアターカンファレンス「動きは生命の翻訳である」のセリフの中に、「美しい動きは世界共通だという発見をしました」というものがありました。

しかし後になって、「しまった、”美しい“という形容詞の概念を、もう少し感覚的なものも含めるという説明を少し足すべきだったかなぁ」と思い直しました。

ところがそう思った刹那に、「待てよ、そもそも美しさって、視覚的な事だけを言うつもりで使っているわけではないな、でも「美しさ」って、例えば有名な「リンダリンダ」の歌詞だって「ドブネズミみたいに美しくなりたい」っていう意外性はまさにそこを利用しているように、一般的にはとても主観的であって、お互いに何が美しいかって言う定義をするのがとても難しい単語だなと思いました。


そこで、少し調べてみたところ、とてもスッキリする整理と説明が出来ました。


1、視覚的な美に対して言う

2、感覚的な美に対して言う

3、心の美しさに対して言う

4、哲学的・精神的な美に対して言う


こうカテゴライスしてくれるとだいぶ把握しやすいですね。

「美しい」という概念は非常に多面的で、文化や個人によっても異なりますが、一般的にはおおよそその四つで、更に細かいそれぞれの説明は、


1、視覚的な美:形、色、バランス、調和など、見た目が整っているものや心地よく感じられるものを指すことがあります。自然の風景、建築、アートなどに対してよく使われます。またルッキズム的に人に使う場合もこのカテゴリーなのでしょう。


2、感覚的な美:視覚だけでなく、音楽や香り、手触りなど、感覚を通じて心地よさや喜びを感じさせるものも「美しい」とされます。美しい音楽や心地よい香りなど。


3、心の美しさ:人の行動や言葉、思いやりのある行為など、内面的な美しさもあります。優しさや誠実さ、愛情などが「美しい心」として評価されることがあります。


4、哲学的・精神的な美:真理や調和、完全さを追求する過程や、人生の深い意味に触れたときに感じる美しさも存在します。これは個々の価値観や人生観によって異なる場合があります。


「美しい」と感じることは、感覚や感情を通じて心に深く響くものであり、単なる外見だけでなく、内面や精神的な価値を反映することもあります。つまり物理的なものであろうが、概念的なものであろうが、絶妙に良いポイントで調和が取れていると感じた時に「美しい」という形容詞を当てはめるようです。


これに照らし合わせると、僕のマイムの場合も動きやジェスチャーが作る形など対しては1、それ以外のストーリーや演じている人物(や物や植物・動物)の態度は、2、3、4が当てはまるのだろうと思いました。


最後に一個だけ注意したいのは、「綺麗」という形容動詞ですが、「美しいもののうち、特に見た目がきらびやか・はでで美しい様子。」に使うので、美しいとは品格と意味合いがやや違うように思います。

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奥野衆英はパリにいます
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