ニンジャスレイヤーTRPG:原作再現コンテスト「ジュクレンシャ&ゴケニン」
はじめに
本記事は「ニンジャスレイヤーボスキャラコンテスト」への参加記事であり、ニンジャスレイヤー原作に登場するキャラクター「ジュクレンシャ」及び彼の従えるヤクザ戦士集団「ゴケニン」のファンメイドデータ集となっている。
ジュクレンシャ
◆忍◆ ニンジャ名鑑#333 【ジュクレンシャ】 ◆殺◆
刀匠キタエタが晩年鍛えたカタナ「イキツモドリ」を得物とするニンジャ。
クローンヤクザを嫌い、イクサ・ミッションにおいては彼自身が私費で抱える強化ヤクザ武装戦闘員集団「ゴケニン」を手先に使う。
「アバッ、センセイ……助けてくだせえ」「どうれ」凄みのある声が遠くで応え、男の叫びが譫言でない事を明らかにした。
ヤモトの首筋がぞくりと冷えた。彼女はこの路地裏へゆっくりとした足取りでエントリーしてくる姿を凝視した。ニンジャである。ヤクザめいた手下を二人後ろに従え、禍々しいメンポと長い前髪、ニンジャ鎖帷子の上に着流しを羽織った、ただならぬカラテアトモスフィアの持ち主である。
【ニチョーム・ウォー……ビギニング】#1 より
ジュクレンシャは【ニチョーム・ウォー……ビギニング】にて登場した、強力かつ無慈悲なイアイドのタツジンである。刀匠キタエタの手になる魔剣「イキツモドリ」を携え同名のワザを得意とする彼はデッドフェニックス・ヤクザクランと手を組み、配下のヤクザ戦士集団「ゴケニン」を率いてヤモトらと敵対した。
「イキツモドリ。それがこのカタナよ」/「そのカラテと強運のほど、侮るまい」/「イキツ!」「モドリ!」/「フゥーム。練れておる。オヌシはおれが考えておったよりも少しだけ強い」/「ぬかったわ。思うておったよりも、遥かに油断ならぬ奴」/「なんと無慈悲なワザマエよ。恐れ入った」
ジュクレンシャ (種別:ニンジャ)
カラテ :8 体力 :11
ニューロン:8 精神力:9
ワザマエ :10 脚力 :6
ジツ :5 万札 :20
ジツ:近接武器系ソウル(近接攻撃ダイス+5、回避ダイス+2)
近接ダイス:16(通常攻撃時)、18(精密攻撃時) 遠隔ダイス:10 回避ダイス:13
装備:『**イキツモドリ**(大業物カタナ)』『パーソナルメンポ』『鎖帷子+着流し(タクティカルニンジャスーツ読み替え)』
スキル:『連続攻撃2』『時間差』『マルチターゲット』『連射2』『疾駆』
『頑強なる肉体』『グレーター・ツジギリ』『タツジン(イアイドー)』『殺人剣(未熟)』
『踏み込み追撃』『ヒサツ・ワザ:イキツモドリ』『ヒサツ・ワザ:タイノサキ』『最期の一撃』
『ヒサツ・ワザ:イキツモドリ』:
「イキツ!」のシャウトと共に一撃で瞬く間に敵を斬り抜け、「モドリ!」で背後から再び斬り抜ける連続イアイ技。
出目『6,6,6』で使用可能、『連続側転』後には使用不可。1ターンにつき1回までの使用。
使用した場合以下の連撃が発生する。
1D3の追加ダメージを持つ近接攻撃を2連続で与える(合計ダメージは(【素の攻撃力】+1D3)×2となる。回避難易度:HARD、まとめて回避不可)。
対象の背後に壁や別の敵が存在する場合は使用不可。
一撃目に対しても二撃目に対しても『カウンターカラテ』が可能で、このときジュクレンシャ側の『近接攻撃』の成功ダイス数はどちらも『連続攻撃』のうち『ヒサツ・ワザ:イキツモドリ』が発動した攻撃1回の成功ダイス数を参照する。
この攻撃が1回でも命中したとき、そのダメージを0にする代わりに『武器破壊』を宣言してもよい。
『踏み込み追撃』:
下手な方向への逃避は、ジュクレンシャの驚くほど延びる踏み込みによって却って追撃が容易になる。
一人の相手に対し『近接攻撃』を仕掛けた場合のみ使用可能。
『連続攻撃』の途中で『サツバツ!』出目1の弾き飛ばしや『バック転回避』などの効果により敵が『近接攻撃』の範囲外へと移動する場合に宣言可能。
宣言した場合、ジュクレンシャは移動した攻撃対象に接近するように即座に1マスだけ移動する(ナナメ移動可。一度の『連続攻撃』で複数回の移動効果が発生したとしても、ジュクレンシャの移動は1回のみ)。
このとき、たとえ移動後の敵と隣接していなくても『連続攻撃』は中断されず、『グレーター・ツジギリ』で再接敵した時と同様に残りの『連続攻撃』の攻撃難易度は-1され、さらに『カウンターカラテ』が不可能になる。
1ターンにつき1回までの使用。『連続側転』『グレーター・ツジギリ』での移動を宣言していた場合は使用不可。
『最期の一撃』:
爆発四散する直前、ジュクレンシャは行動順を無視して一度だけ射撃難易度:ULTRA-HARDで『スリケン』による射撃が可能。
この射撃は隣接する相手に対しても可能で『連射1』固定である。
これはイクサの決着に油断した相手を狙うものであり、回避難易度はULTRA-HARDとなる(アトモスフィアの影響は受けない)。
『サツバツ!』出目6などの即死効果を受けた場合は使用不可。
ニンジャマスターへ:
ジュクレンシャは基本的には一人の敵に対し連続攻撃を行い、イキツモドリを積極的に使用する。一方で体力の低いPCが複数いる場合は『グレーター・ツジギリ』を宣言してそれらのPCを狙おうとするかもしれない。
ジュクレンシャはフレーバーとして『殺人剣(未熟)』のスキルを有するが、これは実際にNPCボスが使用するにはやや危険なスキルである。ジュクレンシャをシナリオボスとして登場させる際は、PCの強さによってはこのスキルを削除したり、戦闘中1回のみの使用などの制限を設けたりするべきだろう。
ゴケニン
読者の皆さんはこの揃いのライダースーツを着たヤクザ集団に対し、それまでの烏合の衆じみた者達とは違ったアトモスフィア……非常な恐怖と威圧感を覚えただろう。だが、その感覚は正しい。彼らはゴケニン。ジュクレンシャの抱えるエリートヤクザ戦士集団であり、クローンではなく、なお強い!
【ニチョーム・ウォー……ビギニング】#5 より
ゴケニンはジュクレンシャの従えるエリートヤクザ戦士集団であり、クローンヤクザなどとは一線を画する戦闘能力を持つ。
上記データのジュクレンシャは一対一で相手をするには危険なニンジャであるが、一方で複数のニンジャを相手にイクサをするには手数不足が否めない。そこで、ジュクレンシャをシナリオボスとして登場させる場合はゴケニンを多数登場させ、PCの包囲や分断を試みるといいだろう。彼らはモータルであるがよく訓練されており、ある程度育ったニンジャであっても無視できない脅威となる。
「スッゾオラー!」/「ガキャッコラー!」/「ガンバッテクダサイ!」/「トルオレッコラー!」「ワチェッドラー!」/「シャッコラー!」/「スッゾ!」/「スンマセン!」/「センセイ!やっちまってください!」
ゴケニン (種別:モータル/ヤクザ)
カラテ :5 体力 :3
ニューロン:4 精神力:3
ワザマエ :5 脚力 :3
ジツ :- 万札 :1
近接ダイス:5 遠隔ダイス:- 回避ダイス:-
装備:『ドス・カタナ(通常のカタナ読み替え)』
スキル:『突撃』『訓練された包囲戦術』『中腰ステップ移動(特殊近接ステップ読み替え)』
『訓練された包囲戦術』:
『突撃』を使用しないゴケニンの『近接攻撃』はまとめて回避が不可能になる。
またゴケニンが『近接攻撃』を仕掛ける直前、フェイント斬撃のように対象の回避ダイスを1減少させる。
これは複数人のゴケニンで『近接攻撃』を行っても重複しない。
ニンジャマスターへ:
ゴケニンは遠くの敵に対しては突撃で距離を詰め、近くの敵に対しては小刻みな中腰ステップで迫りながら専念強攻撃を仕掛けてくる。彼らは遠隔攻撃が不可能なため広いマップ上では人数に対し実際の脅威度は低くなる一方で、ひとたび接近してしまえば包囲戦術でじりじりとPC達を追い詰めるだろう。PCは連続側転でゴケニンを振り切ろうとするかもしれないが、彼らはどこからともなく行く手を塞ぐようにPOPする(当然人数の上限は設けるべきだ)。
多数のゴケニンをマップ上で処理するのが大変なら、ゴケニンはマップ上に配置せずどのPCでも攻撃可能であるとした上で「ターン終了時にPC全員の回避ダイスを1減らした上で、生き残っているゴケニンの人数だけまとめて回避ができないダメージ2の近接攻撃が発生する」などという形式で処理してもいいかもしれない。いずれにせよゴケニンは一人を集中攻撃するのではなくランダムに、あるいは可能な限りジュクレンシャの攻撃の対象にならなかったPCを均等に攻撃するべきだろう。
ジュクレンシャ及びゴケニンが登場するシナリオのアイディア
1、ソウカイヤに敵対的なヤクザクランのヨージンボとして雇われている
ジュクレンシャは原作におけるデッドフェニックス・ヤクザクランのようなヤクザ組織に雇われている。ソウカイ・ニンジャであるPCたちはこのヤクザ組織を壊滅させるよう言い渡されるが、そこにジュクレンシャとゴケニンが立ちはだかる。
ヤクザの事務所におけるブラックマンバの立ち位置、といえば分かりやすいか。
2、原作同様、ニチョームを手中に収めんとするデッドフェニックスと手を結んでいる
ニチョームやドラゴン・ドージョーに所属する善良なPC向けのアイディア。ヤモトやザクロからニチョームにはびこる違法薬物の出所がデッドフェニックスであることを聞かされたPCたちは、この許されざる狼藉のケジメを取らせるべくデッドフェニックスにカチコミをかける。この場合、エンプレスやヘンチマンらといった原作ニンジャも併せて登場させたいところ。
3、ヨロシサンから、ゴケニンを重用しクローンヤクザを嫌うジュクレンシャを暗殺するよう依頼される
クローンヤクザを普及させたいヨロシサンは、ゴケニンとそれを用いるジュクレンシャの存在を快く思わないだろう。PCたちはジュクレンシャの住居を突き止め、ゴケニンを惨たらしく皆殺しにした上でジュクレンシャを爆発四散させねばならない。当然ジュクレンシャはこのような襲撃に対しても周到に備え、ゴケニンもまた統制の取れた動きでPCたちを出迎えるだろう。
利用規約
このルールセットのデータが含まれるリプレイなどを公開する場合、公式ルールとの混同を避けるため可能な限りこの記事を引用元として明記すること。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は法的に認められた例外を除いて原則不可。
スペシャルサンクス
本記事を執筆するにあたり、lizardfolk=サン、T1000G=サン、クランデスティン=サン、ふるあかり=サンからご助言をいただきました。どうもありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?