めざまし占い生活4日目:さそり座6位 ラッキーポイント:キャンドル
妙な夢を見た。
僕は水槽の前に立っていて、水槽からはタツノオトシゴが無限に飛び出していた。僕はそのシュールな光景を前に、為すすべもなく立ち尽くして、ああこのままでは部屋の床がタツノオトシゴで埋まってしまう、といった益体もないことを考えていた。
疲れているのだろうか。
さて、今日はリアクションの取りづらい順位、6位だ。
4日目ともなるとこのようなことも起こる。大数の法則というやつだ。ただしこの占いにおけるさそり座については下位に分布が偏ることだろう。確信がある。
まず1行目。「解決の糸口が見つかる予感」。一体何のだ?
2行目。「有益情報は逃さずキャッチ」。ヤフー・ニュースに有益情報があるだろうか。とりあえず見てみよう。
陸自のヘリ事故についての続報があり、田中マー君は5回に7失点とかなりの不調を報じられていた。イギリスの副首相が辞任を発表し、パインアメを使ったヨーグルトのレシピが高いアクセス数を誇っていた。仲里依紗と中尾明慶が結婚10年目を迎えていて、熊田曜子は離婚していた。
特に有益な情報は無かった。
京都新聞も似たようなものだ。舞鶴の中学生が牛乳を飲んで吐いていて、JR湖西線の一部が強風のため運転を取りやめていた。
無益とは言わないが、有益とも思えない内容だった。
まあ6位なんてこんなものだろう。
ラッキーポイントはキャンドルとのことだ。ろうそくと言わずにわざわざ横文字で表記しているので、仏壇に供えるような白いろうそくではなく、もっと雰囲気のあるタイプのもののことを言っているのだろう。
当然うちには無いのでセリアで買ってきた。カヌレ型の小さなキャンドルだ。
何回撮ってもピンぼけしてうまく写らなかった。まあこれはこれで味があると言えなくもない。影がお花型なのがまたいい。
暗い部屋でろうそくを眺めながら色々なことを考えた。パッとしないけれど楽しかった学校生活、会わなくなった友人。ハンドル操作を誤って、自転車ごと田んぼにダイブしたゆうじ君。修学旅行のホテルの部屋で素っ裸で華麗なステップを踏んでいた赤井君。「今日のお昼はカレーパンナちゃん!」と叫んでいた荻野君。元カノの落雷のような、信じられないくらい大きな音の歯ぎしり。ろくでもない、今となっては美しい光景だった。
カヌレの中心に溶けたろうが溜まり、炎をきらきらと反射して綺麗だった。思い出は反射だ。美しいけれどそこに実体はない。顔を上げて現実を見ないと、僕の足元はすぐにタツノオトシゴでいっぱいになってしまう。
僕はろうそくの灯を消した。
○今日の良いこと
・暖かくなってきたのでサンダルを解禁した。楽。
○今日の悪いこと
・クッキーのかけらが足の裏に刺さった。痛い。
明日もいいことあるといいなあ。