DEMについて調べる
登山ルートを3Dマップ上にビジュアライズしたという動画を見かけて、
前々からこういう地形データってみんなどういうフォーマットをどこから入手してるんだろう?って思ってたのだけどこのツイートでそれがDEMというものだとわかった。
以下、DEMとは何かから調べつつ書いた雑なメモ。一応iOSアプリで表示するところまで。
DEMとは
DEMをWikipediaで調べると、
数値標高モデル(すうちひょうこうモデル、DEM; Digital Elevation Model) は地表面の地形のデジタル表現であり、数値地形モデル (DTM; Digital Terrain Model) と呼ばれることも多い。
とのこと。
どこが策定したもので、どれぐらいデファクトなのか、みたいなのはここでは書かれてなかったけど、ざっと読む感じ世界中で使われていてある程度デファクトっぽい雰囲気を感じる。
ちなみにこういうマンガで解説してくれてるページもあった。
どこで入手できるのか
「基盤地図情報ダウンロードサービス」というのがある。(国土地理院が運営しているっぽい)
この中に、「数値標高モデル」があって、日本のDEMがダウンロードできる。一括で全て、というのは無理で、地図からポチポチ必要な場所を選んでいく。要会員登録。
前述のWikipediaにも、DEMの入手先についていろいろ情報が書かれている。
全世界を網羅したGTOPO30と呼ばれるフリーのDEM(30秒=約1キロメートル間隔)が入手可能であるが、品質はまちまちで、一部の地域は非常に質が悪い。Shuttle Radar Topography Mission (SRTM) から得られたDEMの品質はこれと比べてたいへん高く、ほとんどすべての地域の、3秒間隔(約90メートル)の標高データをフリーで入手可能である。1秒間隔(約30メートル)のデータも開発されているが、アメリカ合衆国の領土のみが公開されている。両データセットに共通する制限としては、いずれも陸地部分しかカバーしていないという点があげられる。また、SRTMは極地方はカバーしておらず、山岳や砂漠にはデータに抜けがある地域もある。海底の標高(いわゆる海底地形)のデータは、船を使った水深測量によって生成される。SRTM30Plusデータセット( NASA World Wind で使用)は、GTOPO30とSRTM、海底標高データを合成することで、完全に全世界を網羅した標高モデルを作成することを目指したものである[2]。
多くの国の地図作製機関が独自にDEMを開発しており、しばしば上記のフリーのDEMよりも高い分解能と品質を誇っているが、それらはたいてい有償であり、しかも一部の公的機関や大企業以外には入手できないほど高価である場合がほとんどである。
フリーのDEMには火星版もある。マーズ・グローバル・サーベイヤーの MOLA( Mars Orbiter Laser Altimeter; 火星軌道衛星レーザー高度測定器)によって得られたMEGDR (Mission Experiment Gridded Data Record) と、NASAの火星数値地形モデル (DTM) がそれである[3]。
全世界版や火星版には非常に惹かれるものがあるが、「ダウンロードして満足」になりそうなのでいったん置いておいて次に進む。
DEMの中身
国土地理院のサービスから入手した日本のDEMのzipを解凍すると、XMLファイルが出てきた。DEMとはフォーマットのことを指すものではないらしい。なるほど、「地形のデジタル表現」というのはこういうことか。
ちなみにこんな感じ:
<DEM gml:id="DEM001">
<fid>fgoid:10-00100-15-60101-53393302</fid>
<lfSpanFr gml:id="DEM001-1">
<gml:timePosition>2016-10-01</gml:timePosition>
</lfSpanFr>
<devDate gml:id="DEM001-2">
<gml:timePosition>2016-10-01</gml:timePosition>
</devDate>
<orgGILvl>0</orgGILvl>
<orgMDId>H21C0001 H27HEIGOU</orgMDId>
<type>5mメッシュ(標高)</type>
<mesh>53393302</mesh>
<coverage gml:id="DEM001-3">
<gml:boundedBy>
<gml:Envelope srsName="fguuid:jgd2011.bl">
<gml:lowerCorner>35.583333333 139.4</gml:lowerCorner>
<gml:upperCorner>35.591666667 139.4125</gml:upperCorner>
</gml:Envelope>
</gml:boundedBy>
後述しますが、XMLはちょっと特殊で、他に.tifや.grdというファイルフォーマットでDEMは提供されることがあるようです。
DEMのビジュアライズ(ビューア)
国土地理院が「基盤地図情報ビューア」なるものを提供しているが、
当然のようにwindowsアプリ版のみ。
自作するしかないのか・・・!?と思っていたら、なんと無料のmacOS用ビューアがあった。しかもちゃんとApp Storeで配信されている。。(しかも最新アップデートは昨日!!)
これに先ほどのXMLを・・・と思ったら開けない。どうやらXMLというファイルフォーマットでDEMを扱うのはちょっと特殊っぽい。
ETOPO1でダウンロードできる.tif(GeoTIFF形式というのがあるらしい)や.grdファイルをドラッグ&ドロップしてみると、
表示できた!
カラーセットをETOPO用のものに変更。
鳥瞰図
ちなみに国土地理院のデータをGeoTIFF形式に変換してくれるツールがあった。
残念ながらwindows版のみ。。
iOSのSceneKitで描画
さて、個人的にやりたかった本命がこれ。
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