全日本社会人選手権
はじめに
1ヶ月の準備で挑んだ全日本社会人選手権!
色々とありましたが無事に終わったので、大会レポです。
準備段階から、当日の色々まで。書いてみます。
まず、前提はコチラの記事から。
今大会の目標は60発撃ち切ること。でした。
結論、目標は達成しました。
では、レポートをどうぞ
大会当日まで
日々の練習
大会当日までを書きます。毎日の詳しい練習は1週間ごとに他記事で定量的に書いているのでそちらをご参照ください。
大会エントリーからの1ヶ月が今回自分に与えられた時間でした。
それまでの積み上げはゼロ。
2週目までは予定通りの練習ができました。
しかし3~4週目が練習を満足にできませんでした。
ベース作りは割とできましたが、試合に向けた準備は全くできなかった感じです。閾値を要する練習によってミトコンドリアを増やしていました。また、日々の練習では意図的に心拍リズムの変化を生み出すような練習も行いました。心拍は不随意運動です。呼吸はコントロールできても心拍はコントロール不可能です。ですので、様々なパターンを練習で経験するしかない気がします。まあ今回は勝負に絡むような目標では無かったので、準備段階としては最低限はできたかな。という感じです。
日々の練習の基本はSCATTです。SCATTの数値が全てではないですが、全ての数字に意味があるので、それを拾っていくスタイルです。あとはとにかくジャンクマイルを減らす事がテーマでした。時間と環境、全てのリソースが不足している中で、目標にコミットしていきました。
公式練習
朝、福岡の自宅を出発し大分県は由布市の射撃場へ。
公式練習でやることは、一度だけ実射練習した時に6時方向に集弾していた原因を調査する事。
まず、↑の練習時に弾速を上げましたが改善せず。
公式練習でSCATTを使って練習しました。すると、15発くらい撃った時にジュリーから声を掛けられ、公式練習での電子機器の持ち込みが禁止されていると言われました。そういうレギュレーションは把握していませんでしたが、ルール上認められているという自信も無かったのでSCATTを使用した練習はここまで。となります。
翌日、公式練習でのSCATT使用は認められていた旨と謝罪を受けました。いえいえ、規則を把握していなかったのは自分も同じなので。あと、取りたいデータは取れたのでw
もし、ジュリーにレギュレーション違反を伝えられた際はそのソースをその場で聞き、確認する事が大事ですね。あと、何より、自分でレギュレーションを把握してその場で抗議できるようにしないといけません。
で、その15発のSCATTから分かったのは、エイミングと、サイトが原因と感じました。サイトはかなり回しましたが公式練習中には8~9点圏内までしか戻せず。その日は午後から仕事だったので、早めに切り上げ。
銃検も実施。ここでなんと、今年度の日ラ会員証の不携帯が発覚。ニチラネットの電子会員証で通過しました。お手数おかけしました。
コンディショニング
最後の仕上げとして、試合に向けた準備を数日間行いました。
カーボローディング。持久系スポーツの選手が試合前に取り入れている食事管理のコンディショニングです。体内のグリコーゲンの貯蔵量を増やす事で、試合後半までエネルギー不足を抑止します。
で、射撃に必要なの?って感じですが、射撃時にはドーパミンとアドレナリンが放出されます。アドレナリンは、β2を刺激を介してグリコーゲンを分解し、血糖上昇作用があります。あとで、書きますがこの血糖値の上昇に対してもケアしました。また、ドーパミンもグリコーゲンの分解を進めます。つまり射撃も持久系スポーツであり、グリコーゲンの貯蓄量を増やす事は射撃後半の持久力維持に効果があると考察します。
で、実際に行ったカーボローディングは最も簡単な方法で、試合数日前から炭水化物の摂取量を増やす方法でした。今回は試合3日前から炭水化物を増やしていきました。具体的には昼飯にパン×おにぎりの炭水化物×炭水化物や、パスタを多めに。試合前日の夜はご飯を多めに摂取しました。
特に胃腸に影響が出る事も無く、コンディショニングは悪くなかったと思います。
大会当日
起床~準備
6;20 起床
数週間、睡眠データを取っていました。使用したのはPolar のignite2です。普段使いやランニングで使っています。よくあるスマートウォッチの心拍の精度は高くないですが、このignite2は心拍の精度が高いのが売りのようです。↓こっそりアフィリエイトw
で、当日の睡眠データがコチラ
睡眠ステータスは良好でしたが、自律神経系のステータスがここ最近で過去最低でした。寝床が変わったからでしょうか?ここは改善の余地あり。
続いて、フィジカル的にも道具を使用してサポートしていきます。
使用したのは下記二つ
・鼻孔拡張テープ(香り付き)
・チタンテープ
まず、鼻孔拡張テープはその名の通り、鼻孔を拡張し、鼻腔の通気を増加させるものです。また、今回使用したのは香り付きのモデル。
前頭葉の血液増加量が増加し、集中力の向上に効果があるようです。
またチタンテープを肩と腕に数枚貼りました。
筋肉をほぐす効果があります。
しかし、この2アイテムはGTR 6.7.4.2に抵触する可能性が否めません。
GTR 6.7.4.2↓
「選手の両脚、胴、または腕の動きを過度に制限したり固定したりする、キネシオもしくは医療用または同様のテープの使用を含む、特別な装置、方法、衣服の使用がライフルおよびピストルの選手に禁止されるのは、選手の技術を人工的に向上させないためである。」
私は問題ない認識ですが、グレーゾーンは否めません。しかし、ファイテンテープは↑のパッチタイプはテーピング、GTRに記載のキネシオには該当しない認識のため今回使用しました。
特に何か言われる事はありませんでしたが、フォローアップとか引っかかると何か言われるかもしれません。ので、この記事を読んで使用する際は自己判断でどうぞ。。チタンテープが禁止されるのであれば、磁器ネックレスもグレーになる気がします。
朝食も炭水化物多めに。ご飯。特筆なし。試合が11:10からなので、3時間前には食事を終わらせました。
10時くらい。会場入り。第一射群が始まっていました。ドライファイアリングエリアで10分ほど据銃して。。
ここで気付いてしまいました。
”エアが抜けてる”
公式練習前に充填したエア、昨日の練習では30発ほどしか撃っていなかったのに、70を下回っていました。そこで、慌ててエアを充填。この時点でエア漏れなし。銃に取り付けてみて少し放置するとエアが抜けました。この時点で射座入り20分前。ちょうど第一射群が終わり、同じワルサーLP400ユーザで高校の先輩のK選手に助けを求めます。ここで、シリンダーを借りて装着してみました。10分放置し、やはりエアが抜けていました。つまり問題は銃の方です。で、慌ただしく射座入り。Kさんと一緒にジュリーに掛け合い、次の二つの対応を提示されました。
・銃器手入れ室にてシリンダー交換を行う
・ボンベ置き場にて、シリンダーにエアの再充填
幸い、エアの充填箇所が試合会場の建物のすぐ横にあったので、そちらで対応する事としました。一度銃を持って射座を出てエアを充填して射座に戻るを繰り返す感じです。75分で60発が満足に打てない自分にとってかなり手厳しいですが、自分のミスなので仕方ないです。
射座入り~本射
エア漏れの件で色々やっていたらプレパの時間になりました。動きを一つずつ確認して、最後にシリンダー交換のエア充填をしました。プレパで撃てたのは7発くらい。これだけで、エアは100を下回っていました。うん。
本射開始。プレパの終わりにスポーツようかんを補給しました。
糖類の摂取とマルトデキストリンによる持続性エネルギーの補給が目的です。糖類の補給はグリコーゲンの補給にも繋がりますが血糖値の上昇に繋がります。射撃時にはアドレナリンの放出およびグリコーゲンの分解により、血糖値上昇効果があることは前述の通りです。そこで、血糖値の急激な上昇は避けたいところです。血糖値の急上昇後に急降下に転じてしまうと強い眠気や倦怠感に襲われます。そこで、井村屋のスポーツようかんがちょうど良いのは、パラチノースが配合されている為です。パラチノースは血糖値の急激な変化が生じません。また、デキストリン、可溶性デンプンなどと同時に摂取した場合に、これらの糖質の小腸での分解や吸収遅延することで、これらの糖質による血糖値の上昇を抑制する効果があります。つまり、マルトデキストリンとパラチノースが配合されているスポーツようかんは補給食にぴったりなのです。
また、本射開始20分くらいでマグオンを補給しました。
マグオンは水溶性マグネシウムを使用した補給食で、エネルギーとマグネシウムを効率的に補給できます。今回は射撃中は意外と暑く感じ、多少の発汗を感じました。マグネシウムは発汗やストレスによって失われます。マグネシウムは筋肉の緊張と弛緩の働きを整える効果があり、ピストル射撃に必要な栄養素の1つと言えるでしょう。
で、本射では意外と当たります。やはり試合の本番効果でしょうか。
あんなに5点とかしか撃っていなかったのに8点圏内に収まるではありませんか。そしてチタンテープのおかげか、筋疲労も少ないです。1度エアの充填で射座を離れましたが、1発/分ペースで撃っていき、メンタル的にも安定していました。とはいえ、まだ点数を考えられるレベルではありませんでした、しかし、9点の深い位置や10点を撃った時の感覚は昔と同様のものを取り戻していました。これだけで、今回の大会の収穫です。そして無事に60発撃ち終えました。1年ぶりくらいでしょうか。DNFしなかったの。
点数は500点にも及びませんが今回のマイルストーンは達成され、これまでのプログラムと取り組みの評価は〇を与えます。
試合後~おわりに~
試合後、ファイナルを少しだけ見て、”賛辞”へ。
庄内の射撃場に来たらここで食べましょう。おいしいです。
最後に。今大会の関係者の皆さま。銃検からはじまり色々とお騒がせしました。また設営から運営までお疲れ様です。saga2024のリハ大会という事で、慣れ親しんだ庄内の射場の少し違った雰囲気を楽しめました。
また、久々にお会いできた皆さんもありがとうございます。
今は福岡県ラ所属ですが、大分県ラの皆さんもお声がけありがとうございます。特にKさんはシリンダーの件ありがとうございます。
高校の時からずっとお世話になっています。
また長崎のTコーチも公式練習でのSCATT使用について確認で動いて頂いてありがとうございました。
それでは皆さんまたどこかで。そして今大会はまだ2日あるので、選手の皆さんが納得いく射撃が出来ること祈っています。
あ、なんかtwitter(X)見てるよと何名かから言われました。あんまり適当なことが書けなくなるので困りますw
次はランクリストでしょうか。その前に銃の更新と。エア漏れをどうにか。
オーバーホールかな。