今こそ見える化!現代の働く環境における効果的な取り組み方
「見える化」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
経営コンサルタントで、数多くの本を執筆している遠藤功さんは、著書『見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み』の中で、見える化についてこう言っています。
これらの言葉からだけでも、「見える化」が業務において、とても重要な役割を果たしていることが何となく感じていただけると思います。
今回は、「見える化」が"今"必要な理由について、簡単にまとめてみようと思います。
“今”見える化が必要な理由
「見える化」という言葉の起源は、1998年にトヨタ自動車が発表した「生産保全活動の実態の見える化」という論文だと言われています。
約25年というそれなりの歴史のある「見える化」ですが、現在においても、その有効性は衰えていません。
むしろ、現在の業務環境においては更にその必要性を増してきたとも言えます。
その理由を下記で記載します。
1.働く場所の多様化
ひとつ目は、働く場所の変化です。
新型コロナウィルスの流行をきっかけにリモートワークが広く普及し、働く場所がオフィスだけでなく自宅やカフェなど様々な場所に広がりました。
これにより、誰がどのような業務を行っているのかがこれまで以上に分かりにくくなってしまっています。
2.働く時間軸の多様化
次に、「働く時間軸の多様化」について説明します。
リモートワークの普及に伴い、フレックスタイムや業務委託など固定された時間に縛られない働き方も増えました。
また、チャットやビデオ会議システムなどのコミュニケーションツールの発展により、時差のある国の人と共同で業務を進めることも一般的になっています。
これにより、共有する時間軸が一定ではなくなりました。
3.働く人の価値観の多様化
当然ながら、働く場所や時間が多様化してきたということは、そこで働く人そのものが多様化しているということでもあります。
海外人材、子育て人材、パートタイマーなど、生まれた環境や人生のステージが異なる人材が同じ組織で働くようになりました。
その結果、多様な価値観やバックグラウンドを持つ人材が共存する状況が生まれています。
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以上のように、業務における場所・時間・人の価値観が多様化すると、同じものを見たとしても同じ解釈ができるとは限りません。
例えば、「太陽」とひとことに言っても、
日本人とアフリカ人の想像する太陽では、その想像する景色は違うものになるでしょう。
また、朝と夕方などの時間帯の違いによって、太陽の色などの見た目は変化します。
このように、同じものを見ても、その解釈は人により異なります。
そこで必要になってくるのが、「見える化」です。
見える化を適切に活用することで、異なる背景や状況下でも共通の目標や理解を持つことが可能となり、効率的な業務遂行やチームワーク向上に繋がります。
見える化を実現する方法
以下、一般的な見える化実現のための方法を紹介します。
1.テクノロジーの活用
ビッグデータやAIを活用した解析や、TableauやLooker StudioなどのBIツールのを用いた情報共有など、新しい技術を駆使して業務プロセスの透明化を図りましょう。
2.コミュニケーションの明確化
組織内のコミュニケーションや意思決定のプロセスを明確にし、業務の進捗や成果を可視化することで、組織の効率化や生産性の向上に繋がります。
エクセルやスプレッドシートなど簡単なツールを用いてプロセスを言語化し、組織に共有するだけでも効果が期待できます。
3.個人の責任感の向上
「見える化」は、組織のリーダーやマネージャーだけでなく、一人ひとりのメンバーにも関係しています。自分の業務を見える化し、他のメンバーと情報を共有することで、チーム全体の協力や連携が向上します。
また、自分の仕事を上司に見てもらえることは、組織での評価にも繋がります。
最後に
以上、現代の多様化する働く環境において、「見える化」が重要な理由と、一般的な取り組み例を紹介させていただきました。
業務効率化を進める上でも、最初のステップとして見える化はとても重要な要素です。
むしろ、見えないものは扱うことができないため、見える化なしでは効率化は進みません。
組織改善に取り組む際のファーストステップとして、見える化を選択肢に入れてみるのはいかがでしょうか。
自己紹介
僕は、株式会社エイチームコマーステックにて、社内コミュニケーションの仕組み化やプロセスデザインをしています。
仕組みやプロセスについて、今後も発信を続けようと思うので、よろしければnoteやtwitterのフォローなどお願いします!