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それは「無駄」なのか「余白」なのか。

今回は、「無駄」と「余白」について書いてみようと思います。

抽象的な話になりますが、個人の備忘録ということでお許しください。

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業務プロセスの改善を進めると、ときにメンバーからこのような声を聞くことがあります。

「アイデアを誰かと相談する時間が減ってしまったような気がする…。」

「なんだか、コミュニケーションが冷たいものになってしまったような気がする…。」

業務上の「無駄」と考えられる部分を変革することで業務効率は上がり、ハッピーになるはずなのに、なぜこのような負の意見が出るのでしょうか?

そんな疑問からこの記事を書いています。

メンバーにとっては「無駄」ではなかった。

結論として、僕が考えたのは、
メンバーにとっては、それは「無駄」なものではなく、必要なものだった。
(だから、メンバーから不満の声が上がった)
ということです。

元も子もない話ですが、そうでなければ負の意見が出ることは考えられませんでした。

何もないスペースを見ると、それを「無駄」なスペースだと思う人がいます。
一方で、必要な「余白」だと思う人もいます。

僕が「無駄」だと思い、変革したスペースは、実はメンバーにとっては必要な「余白」だったのだと気づきました。

絶対的な意味は存在しない。人によって解釈は異なる。

このような言葉があります。

失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ。
トーマス・エジソン

これも、同じものを見ても、人によって捉え方は様々だということを表す典型的な言葉です。

起こったことそのものに意味が存在するのではありません。
それを解釈する人が、意味を生み出しているのです。

同様に、同じものを見ても「無駄」と解釈する人も、必要な「余白」だと解釈する人もいるということです。

「無駄」と「余白」の違いは何か。

では、その解釈の違いがどこから生まれるのかというと、どこまでを目的に含めて考えるかの違いなのかなぁ。という気がします。

図にしてみましょう。

「無駄」と「余白」のイメージによる違い

上の図のように、目的の外にあるものは、「無駄」だと解釈されます。
下の図のように、目的の内側にあるものは、「余白」だと解釈されます。

このように、目的をどの範囲に設定するかの違いにより、「無駄」なのか「余白」なのかの解釈が変わります。

例えば、チャットの絵文字一つ取っても、
「素早く必要な情報をやり取りすること」がチャットの目的だと考えている人にとっては、絵文字は無駄なものになるでしょう。

一方で、「同僚と良好な人間関係を築くこと」を目的にしている人にとっての絵文字は、その人の人となりを知るための貴重な情報源になるでしょう。

これは、どちらが良いとか悪いという話ではなく、どのような物事でも、人によって見る視点が異なっているということです。

最初に相手と同じ場所に立つことが大切

立場、年齢、性別、経験、などなど、同じ前提に立っている人間など、ほとんどいません。

前提が異なれば、視点が異なります。

特に、僕が行っている業務プロセスの整理や改善は、組織全体が一体とならないと進まないことも多いです。

同じものを見た時に、「無駄」と解釈する人と、「余白」だと解釈する人が混在しないように、前提のコントロールをしていくことが重要だと学びました。

最後に自己紹介

僕は、株式会社エイチームコマーステックにて、社内コミュニケーションの仕組み化やプロセスデザインをしています。

仕組みやプロセスについて、今後も発信を続けようと思うので、よろしければnoteやtwitterのフォローなどお願いします!

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