擬態する生活～発達障害～

初めまして、私は30代女の湖畔と言います。
発達障害とうつ病とパニック障害があり日常生活に支障がありまくってます。
ここでは自分の思考の整理と共に、「こんな奴でも生きてるんだ」と思ってもらえればと思います。また同じように苦しむ人に何か届けば嬉しいです。

まず私の根幹である発達障害、これは最近知名度がいい意味でも悪い意味でも上がっている。
生きづらいなとか社会に適応できてないと感じると発達障害じゃないのかと思う、または「何かあるんじゃない」なんて言われたり。
当事者間でも理解ができなかったりするのが厄介なところ。

ASD(自閉症スペクトラム)と聞いてどんなものを思い浮かべるだろうか。
・空気が読めない
・こだわりが強い
・コミュニケーションに難がある
この辺りがよく聞くものではないだろうか。

しかし当たり前のことだが皆こうではない。
人によってそういう側面が強く出たり弱く出たりする。
私の場合は学生時代に擬態をしてきたこともあり、空気が読めない発言はほとんどしていない。自分がそう思ってるだけの可能性はあるけど、それこそ空気で分かる。
空気が読めないことに関しては悲しいことに観察をして擬態すれば何とかなる。
擬態とはカメレオンが木や葉の色に合わせて姿を変えるように、その時々で自分の振る舞いを変えることである。その場に合った人物、周りを見てそれを合わせるのだ。
私の学生時代はそんな観察ばかりをしてきた。
「あ、ここでこういう事言うと引かれるんだ」、「なんか今空気が変わった」、「アイコンタクトしてる…」とか見ていると分かるのだ。
他人を通して色んなことを見てきた。正直嫌な奴である。
人の失敗を見て自分は上手くやろうとする姑息な奴。
しかし私は感じていたのだ、自分の思うままに発言することはやめた方がいい、嫌われると。

先ほど「悲しいことに」と書いたのは、本当はそんなものしなくていい事だし、自分の声や思いを抑圧するのは自分を失うきっかけになるからだ。
そもそも何でこんなことをし始めたかというと、私の中にある「自分はおかしいんじゃないか」という思い。
明確にこれが理由とかはないけれど、社会に対する不和は感じていた。
勉強も運動も何をするにも自分は120％の力で取り組まないと皆の「できてる」にはなれない。
皆は80％とか50％の力でもできる。
私は必死に泳がないと溺れるのに、皆は気持ちよさそうに泳いでる。
常に酸素のない水槽で泳いでいるような感覚。
苦しい、でも生きるには、溺れないためには足掻くしかない。
「ほんとは皆も同じように苦しいのかもしれない」そんな淡い期待を抱いていた時もあった。でもどうやら違うらしい、苦しいはあれど生死に関わるほどのものでもない。
それが分かってきた頃から私は「死にたい」と思うようになった。
なんだか自分だけ場違いな所にいる気がしてしょうがなかった、生まれる惑星を間違えたのかと思うほどに苦しかった。
頑張ればそれなりにはなる、だけどそれ以上にはなれないし頑張りをやめれば落ちていく。
学生生活というのはそういったものを残酷に突き付けてくる。
集団生活、狭いコミュニティ、型にはまった評価
私は全てが無理だった、でもそこから逸れて「浮いてる奴」になるのも嫌で。
ここからうつ病との長い付き合いになるがこの話はまた次に。

発達障害の人全てがそう思っているわけではない、これは私の自己肯定感の喪失と幼少期の人格形成など様々な問題が絡みあって生まれているものだと思う。
でも少なからず、「なんか皆のように上手くいかない」と思ったことはあると思う。

私は長年の擬態により自我が失われている気がする。
ここでこうして話しているのは自分の言葉で何かを残したい、少しでも自我を取り戻していきたいと思ったから。
今の私は常識があって周りをよく見て温厚で無害な人物。
なんてつまらない人間なのだろう、物語に出てくるモブそのものである。
元々は奇天烈な行動や言動をする人間だった、それを覆い隠すように生きてきたがそれは間違いだったのか…でも生きていくには必要だった。

そして昨今の「多様性」に対する認識とズレ。
色んな人がいていい、多様性のある世界にしよう。
そんなことを言いつつ、実際にはそれらを受け入れるだけの制度や社会の器はない。
勇気を出して言っても、「あなたの存在は分かった、だけど社会はこれまでだから頑張って！」というのが現実だ。
個人的に困るのは「障害も個性、だから自分らしくいていいんだよ」という空気感。
いや、もう自分らしさを見失ってるんだよなー！
はい！今からどんどん個性出して！って言われてもこれまでそれを許されてこなかったから簡単には出せないんだよ。
私は理解してほしいとか思ったことはない、だってこっちも人のこと分からないから。
でも大事なのはお互いを理解しようとする歩み寄り、要は障害とか関係なく人と人の付き合いの話。

長くなったけどこれからもこんな感じで自分のことをメインに話していきます。
今日もなんとか生きてます。