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修道院滞在リトリートその2

前回に引き続き、夏休みのひとりリトリートについて書いています。

私が滞在したMonastère des Augustinesは、カナダ・ケベック州のケベック・シティにあります。1639年に修道院が建てられ、病院が修道女の手によって併設されました。そして、次々に、ケベック州に修道院併設病院が建てられたそうです。

考えてみると、修道女のnunと、看護婦のnurseの綴りはとてもよく似ています。
医療、特に看護することは、病気の人に寄り添うという奉仕の心からやってきていることを思い起こさせます。

時差ボケと疲れで、まだ体力が回復していなかった私のケベック滞在2日目は、このMonastère des Augustinesの併設美術館のガイドツアーに参加しました。

↑ここは修道院の地下です

フランス語訛りの猛スピード英語で70%くらいの理解度でしたが、ガイドさんの熱いハートは伝わってきました。

ここ、Monastère des Augustinesの創設者は、3人の修道女のAugustin sistersの方々でした。


この頃は、ケベックの地にフランスからの入植が始まってすぐの時代で、もちろん食料も十分でなく、厳寒の土地で、とても貧しい生活であり、また、なんと修道士や修道女ばかりを狙う人喰い原住民族もいたらしく、この地は「十字架の地」と呼ばれていたそうです… 信仰が試される、ということですね… 涙
 安定したフランス本国の生活環境を後にして、そんな場所に果敢にやってくる不屈の精神と深い奉仕の心をシスター達に感じました。

考えてみると、シスター達は今でいう「キャリアウーマン」の走りだったのではないでしょうか? それも立身出世が目的ではなく、奉仕の心を持つキャリアウーマンです。私にとって、とても参考になる生き方だなと感じられました。
これからは、社会への奉仕の気持ちと不撓不屈の精神が、男性女性問わず、さらに必要になってくる時代だと私は感じます。

そして、このMonastère des Augustinesの伝説となっているシスター
Marie-Catherine

フランスからケベックへの航海の途中、船では伝染病が流行し、多くの死者は次々と海へ流されたそうで…
そしてMarie-Catherineも伝染病に苦しむ中、聖母マリアの声を聞いたそうです。

「あなたは、生きるのか、死ぬのか」と。

「生きる」ことを決め、カナダに渡ることができたMarie-Catherine、
この時、なんと16歳。
その若さで、この意志力の強さ。見習いたいです。

この美術館はとても広く、ホテルの一部も展示スペースになっているのですが、これは地下の展示オブジェ。
十字架と、これは戦争中にこの修道院に打ち込まれた大砲の弾の一部だそうです。  不撓不屈どころの精神力では、ありません… ね…

続く

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