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MacのArc、有料のSidekickに迫るポテンシャルのあるFireFoxベースのクロスOSブラウザ、Zen Browser


 この記事は「翔也ガジェットブログ」の記事、「MacのArc、有料のSidekickに迫るポテンシャルのあるFireFoxベースのクロスOSブラウザ、Zen Browser」のクロス投稿です。
 noteにはガジェット好きな方がいっぱいいらっしゃるイメージですので、自分のブログの他に誰かのお役に立てる可能性を感じてクロス投稿させて頂いております。


 こんにちは、如月翔也(@showya_kiss)です。
 今日はもう知っている人は知っているのかも知れませんが、僕は初めて目にしたブラウザで、とんでもないポテンシャルを持っているブラウザを発見したので情報を共有させて下さい。
 個人的にはMac版のArc(Windows版のArcは出来損ないだと思っているので除外)、もしくは有料課金したSidekickに相当するポテンシャルを秘めているブラウザだと思っていて、そしてArcとSidekickはChromeベースですが今回紹介するZen BrowserはFireFoxベースなので、予備環境用として準備しておいてもいいですし、本格的にこっちに引っ越してきてもいいと思います。
 僕は今27インチのディスプレイが壊れてM3MacBookAir15インチの15インチディスプレイで使っているんですが、その前提だと生涯無料にしたSidekickよりもZen Browserの方が便利なのでそっちを使っています。
 27インチディスプレイの環境が戻ってきたら話は変わるかも知れないんですが、単純に性能が素晴らしいブラウザなので個人的には応援したいと言うか、「めっちゃ便利ですよ」と人に勧めたい気持ちなのです。

Zen Browserとは

 Zen Browserとはオープンソースで開発されているFireFoxベースのクロスOS(Windows/Mac/Linux)ブラウザで、https://zen-browser.app/で配布されています。Linuxの場合AppImageで提供されるのでサイドバーに登録するのにひと手間かかりますが、「Gear Lever」というアプリを使えば簡単に登録できます。Gear Leverはflatpakからインストールする必要があるのですが今回はそれは本題ではないので、Linuxを使っている人はこれだけ情報があれば自分でできると思うので話を進めます。
 Zen Browserは(デフォルトなのか仕様なのかバグなのか不明ですが)タブをピン留めしてしまえば複数アカウントを使い分けて色々なサービスを使う事ができるタブ分類型のブラウザです。
 Arcだとサイドバーにフォルダを作りフォルダの中にタブを入れて切り替えて使うイメージ、Sidekickだとサイドバーにはアプリを入れておきタブは場面をセッションで分けてセッションを開いてタブを切り替えて使うイメージですが、Zen BrowserはSidekickに近くワークスペースという塊にタブを入れてワークスペースを切り替えながら使うイメージにになります。
 ここでArcやSidekickとの差別化があるんですが、Arcはサイドバーを消せないですし、Sidekickはサイドバーは消せるもののアプリアイコンが消せないんですが、Zen Browserはコンパクトモードをオンにすればマウスカーソルを画面左端に持っていった時以外サイドバーを消せるのです。
 そしてもう二点素晴らしい点として、「OSSで無料で使える」点と、「クロスOS対応でOSごとに出来が違わない」のです。
 まだ発展途上のブラウザなので僕が確認した範囲では「同期」がちゃんと動作しなかったり(Sidekickでも同期はちゃんと動作してないですけどね)という問題はありますが、設定から日本語に変更できますし、FireFoxベースなのでFireFoxの拡張機能が普通に使え、更にZen ModsというストアからZen Browser専用の追加機能が追加できたりするのです。
 僕は最初興味本位でインストールして設定して使ってみたんですが、Chromeじゃないブラウザでグルーピングのできるタブブラウザという点では新規性が高く、そして現状で完成度が非常に高いので、持っているWindows/Mac/Linux全部に入れて、同期ができないので手動で全部同じ設定を行って使っています。

Zen Browserの優位性 - Arcとの比較

 Zen BrowserはArcと比べると「サイドバーからフォルダを開いて直接タブを開く」動作ができない(一回ワークスペースを経由する必要がある。または直接検索して開く必要がある)点で負けている部分があるんですが、逆にZen Browserの優位性は「どのOSのZen Browserでも出来に差がない」点です。
 僕はMac版のArcはかなり神がかったアプリだと思っていたのですが(過去形なのはSidekickを生涯無料にして使い慣れたのと今まさにZen Browserが出てきたため)、Windows版がリリースされて喜んでインストールしたらかなり「これはないわ」的な出来の悪さで、WindowsではArcを使う気が一切起きなくなりました。またArcについてはLinux版の開発の噂を聞かないので、Windows/Mac/Linuxを全部使い、そしてできれば全部のOSで同じアプリを使いたい僕としてはArcは「Macなら超アリ」なんですが、通常使用に採用するか、というと答えはノーだったのです。
 その点、今検証した範囲ではZen BrowserはどのOSでも使い勝手に変わりがなく、コンパクトモードをオンにして使うとノートPCでもかなり使い勝手が良いので評価が高く、優位性があると感じたのです。
 もちろんArcが悪いと言っているわけではないですが、少なくともWindows版の出来に対しては「アレはないわ」というのは正直思っています。

Zen Browserの優位性 - Sidekickとの比較

 Zen Browserは用語は違うもののタブのグルーピングをセッションなりワークスペースなりで行い一気に開いてそこから見る、という導線なのは変わりません。
 有償のSidekick、または自力で生涯無料にしたSidekickの場合アプリでのアカウント使い分けも自由にできますし、Zen Browserにはない「アプリケーションをタブにしまってタブ内でアプリケーションを使う」事ができるという大きなアドバンテージがあります。しかしこれはPro版の特典で、お金を払うか20人紹介しないと手に入らない環境です。
 Zen Browserは(仕様かバグか判断がつきませんが)タブをピン留めすればWebアプリやWebサイトのアカウントを分けて使う事ができ、これはSidekickではPro版の機能なんですが、これを無料で使えるわけです。
 そういう意味ではタブ内でアプリケーションが動かないと困る人はむしろBiscuitやRamBoxなんかを使うべきで(ただしBiscuitやRamBoxは機能拡張がほぼ使えません)、もちろんSidekickが好きであれば課金しても20人紹介してもいいですが(僕は1年課金を払った月内に20人紹介して生涯無料になりました)、WebアプリならZen Browserで十分なので、本来SidekickでProにしないと使えない機能の大多数を無料で使える、そしてChromeベースではなくFireFoxベースなので「Chromeが駄目になった」場合のサブプランとしてFireFoxベースのブラウザを持っておくのはとても良い判断なのです。
 そういう意味ではSidekickのPro版には若干劣るのですが、課金しない・Pro版ではないSidekickを使っている人から見るとPro版に相当する機能が使えるのでこれも優位性があると言えると思うのです。

ちなみにFireFoxベースなのでPocketが内蔵されています。

 ちなみにZen BrowserはFireFoxベースなので、WebサービスのPocketへの取り込み機能拡張は最初から内蔵されています。逆に言うと内蔵されているので機能拡張から探してもPocket自体は見つかりません。
 FireFoxベースのブラウザでPocketへの取り込み機能を有効にするにはアドレスバーに「about:config」を入力しエンター、警告が表示されるので「危険性を承知の上で使用する」をクリック、検索で「extensions.pocket.enabled」を検索して「false」になっているのを横のボタンで「true」に切り替えればオーケーなんですが、Zen Browserの場合そこから更に元のZen Browserの画面に戻ってアドレスバーの横のツールバーを右クリックして「ツールバーをカスタマイズ」を開いて、開いた場所にPocketのアイコンがあるのでアイコンをツールバーにドラッグ・アンド・ドロップしないといけません。その点だけ注意です。

タブブラウザはChrome派生一択に波紋を呼ぶブラウザだと思います。

 今タブブラウザ系はChrome派生が非常に強く、独自系で機能拡張が使えないアプリブラウザかChrome派生でChromeの機能拡張が使えるタブブラウザしか選択肢がないのが正直な部分だと思うのですが、ここでFireFox派生のタブブラウザが出てきたのは大きなポイントだと思っていまして、今GoogleはChromeの売却を要求されている実態もありますし、流れによってはChromeが変な会社に売却されて使い物にならないゴミにならないとも限らないので、FireFox派生のタブブラウザを用意しておいて予備として備えておくのは一つの方法だと思うのです。
 それがなくても、今僕は15インチの画面ならコンパクトモードで画面を広く使えるZen Browserが一番便利という結論に達してゴリゴリに使っていますし、Chromeの機能拡張とFireFoxの機能拡張がそんなに「質で」違うとは思わないので(数はChromeが圧倒的に多いですよね)、使いたい機能拡張を使いつつ2つのタブブラウザをうまく使い分けられればいいな、と思います(2つというのは僕の場合生涯無料のSidekickとZen Browserですが、MacオンリーユーザーならArcとZen Browserでもいいと思います)。

という訳で

 という訳で、偶然見つけたアプリなんですが、無料かつクロスOSで使えるタブブラウザという範囲ではレベルが物凄く高いですし、ChromeベースではなくFireFoxベースなのは一つの種類のブラウザに縛られないという意味では物凄く意味がある事なので(とんでもない改悪があった際のエグゾダス先があるという事なので)、是非メインでもサブでも良いので、Zen Browserを使ってみて下さい。
 最近出会ったアプリの中ではピカイチのできの良さなので、本気で心からお勧めしています。
 ぜひ、どうぞ。

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