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ばあちゃんに久しぶりに会って家族の愛を感じた日

Xのフォロワーの皆さんもふらっと立ち寄ってくださった方も
こんにちは、こんばんは、おはようございます
しょーと申します

今回は

ばあちゃんに久しぶりに会って家族の愛を感じた日

と題しまして、先日、ばあちゃんに会いに行って
そこで感じたことや今までのエピソードを、今回は新たな試みとして
小説風に自分なりに物語形式で時系列で書いてみました

素人なので読みにくい点などあると思いますが、
僕とばあちゃんの物語を1つの物語として楽しんでいただければ幸いです

それではどうぞ

第一章 ばあちゃんとの出会い

僕の記憶の中で最も古い感情は、どこか寂しさと不安が混じったものだった。
両親は僕が物心つく頃に離婚し、兄だけが母親に優しくされるのを目にしながら、
僕はただ家の片隅で声を潜めていた。
幼いながらに感じていた「自分は要らない存在なのかもしれない」という漠然とした思いが、
僕の心を静かに蝕んでいた。

そんな僕を救ってくれたのがばあちゃんだった。両親の離婚後、母の気まぐれな手を離れ、
僕はばあちゃんの家で暮らすことになった。
小さな田舎町にある古びた木造建築の住宅。
その玄関先に立っていたばあちゃんの笑顔は、
僕にとって初めて感じる「居場所」の温かさそのものだった。

当時は夏だったが
「ほら、玄関でそんな顔してたら蚊に刺されるぞ。」
ばあちゃんは僕の頬をそっと撫でて、笑いながら言った。その優しさに、心の中に溜め込んでいた涙が思わず溢れそうになるのを、僕は必死で堪えた。

第二章 小さな冒険と大きな愛情

ばあちゃんと過ごす日々は、僕にとって新鮮で自由な時間だった。
彼女は僕の行動に干渉しすぎることなく、でも絶対的な味方でいてくれた。

幼稚園の頃、友達と一緒に小さな冒険をしようと決めて、
家から5キロも離れた川沿いまで歩いたことがあった。
遊びに夢中になって時間を忘れ、気づけば夕方どころか夜になっていた。
途方に暮れていた僕たちを見つけたのは捜索願を受けて僕達を探していた警察官だった。

家に帰ると、ばあちゃんは僕を待っていた。
そして玄関を開けた瞬間、ばあちゃんの平手が僕の頬を打った。
痛みよりもその行為が衝撃的だった。ばあちゃんが声を上げて叱るなんて、初めてのことだったからだ。

「なんてことするんだ!心配で死ぬかと思ったんだぞ!」

その直後、ばあちゃんは僕を抱きしめ、嗚咽を漏らしながら泣き続けた。
その姿を見て初めて、自分の行動が誰かをどれだけ傷つけたのかを知った。そしてその誰かが、自分を本気で大切に思ってくれていることも。

第三章 進路と自由

中学三年生になった僕は、進路について悩んでいた。先生たちは僕の成績やスポーツの実績を見て、特待生として進学できる高校を勧めていた。でも僕はその選択肢にどうしても心が向かなかった。

三者面談の席で、ばあちゃんはこう言った。

先生、この子がやりたいことがあるなら、それをやらせてやりたいんです。若いうちは本人の気持ちを優先させてあげないと、後で後悔することになりますから。

その言葉に救われた僕は、自分の意志で進路を選ぶことができた。
ばあちゃんはいつだって僕の自由を守ってくれる存在だった。

第四章 高校時代の弁当

高校時代、ばあちゃんは毎朝早起きして僕の弁当を作ってくれた。
卵焼きや野菜炒めなど決して豪華ではないけれど、栄養バランスが整っていて愛情を感じるどこか温かみのあるお弁当。
それを毎日完食して帰り今日も美味しかったと伝えると
ばあちゃんは決まって満面の笑みを浮かべた。

ある日、部活の仲間が僕の弁当を見て「すごく美味しそう」と言った。
その言葉が妙に嬉しくて、帰宅後ばあちゃんに伝えると、ばあちゃんは照れくさそうに笑っていた。
その笑顔を見るたびに「僕はこんなにも愛されているんだ」と実感した。

第五章 社会人になって

社会人になり、仕事の忙しさにかまけてばあちゃんに会いに行く機会は減っていった。
それでも久しぶりに会いに行くたび、ばあちゃんは僕に謝る。

「大学に行かせてやれなくてごめん。もっと自由な進路を選ばせてやりたかった。」

その度に僕は言う。

「何を言ってるの?ばあちゃんのおかげで、僕は幸せだよ。」

ばあちゃんのお弁当や励ましがあったから、僕は社会に出ても頑張れた。
ばあちゃんに恩返しがしたい、その思いがなければきっと、今の会社に馴染めずすぐに辞めていたと思う。
辞めようかなと思う度に初任給で買ってあげたパジャマをボロボロになった今でも大切に着ている姿を思い出す。
新しいの買ってあげると言っても、首を全く縦に振らない

これぐらいの方が着心地がいいし何より一生に一度の初任給で買ってくれた。こんな高級品がこの世にあるもんねよ

セリフは毎回決まってこうだ。

そして、ばあちゃんに恩返しすると社会人生活を頑張っている間に
愛する妻や子供と出会い、こんなにも満ち足りた人生を送れている。

第六章 久し振りの再会

ばあちゃんの家を訪れるのは、何ヶ月ぶりだろうか。
妻と子どもが用事で行けなくなったから、前回は一人での訪問だった。
玄関の戸を開けると、昔と変わらない木の香りと、ばあちゃん特有の落ち着いた空気が迎えてくれた。

おかえり、来てくれてありがとうね。

奥から小さな体を揺らしながら、ばあちゃんが出てきた。顔に刻まれた皺は少し増えていたけれど、笑顔の優しさは昔と何一つ変わらない。

「ばあちゃん、久しぶりだね。元気にしてた?」
僕が聞くと、

ばあちゃんは「元気も何も、お前が来る日を指折り数えてたんや」と笑った。

ふと、テーブルの上に並べられたせんべいが目に入る。僕の好きだった昔ながらの堅焼きせんべい。子どもの頃、よく一緒に食べたっけ。

座布団に腰を下ろしながら、僕は改めてばあちゃんと向き合った。


第七章 ばあちゃんの言葉

最近、仕事はどうや?と聞いてくるばあちゃんに 僕は「ぼちぼちかな」と答えた

実際は会社でも中堅的な役割になり多忙な日々を過ごしていて全く余裕が無い
それに加え、これだけ仕事をしているのに給料は少ししか上がらず
このままでいいのかなと僕自身悩んでいた

しかし、そういった不安をばあちゃんに見せる訳にはいかない
それを悟らせないための精一杯の返答だった

すると、ばあちゃんがふとこんなことを言った。

頑張ってれば、いつか絶対に報われるんや。今、報われないと思ってる間は、成功に向けてエネルギーを溜めてる時期やと思いなさい。

この言葉に正直ドキッとした
僕の本当の考えを見抜いてか、気まぐれなのかは分からない
ただ、その続く言葉に耳を傾けざるをえなかった

ばあちゃんの声は穏やかだけれど、その言葉の一つ一つに確信が宿っていた。

周りを羨ましがって、努力をやめたらいけん。最後にはきっと大きな見返りが待ってるから。それを信じて頑張りなさいよ。

ばあちゃんのその言葉に、僕は胸がじんと熱くなった。
昔から、ばあちゃんは自分の経験を押し付けるのではなく、僕の未来に希望を与えてくれる言葉をくれる人だった。

その言葉を噛み締めながら、一緒にせんべいを食べた。
硬くて食べ応えのあるせんべいだったけれど、その日のせんべいは不思議と甘く、柔らかく感じた。


第八章 家族の話

「次はクリスマス頃に子ども連れてくるよ。」
僕がそう言うと、ばあちゃんは目を細めて笑った。

「孫が来てくれるだけでも幸せなのに、曾孫まで見られるなんて、こんなに贅沢なことはないね。今年もいい一年の締めくくりになりそうや。」

その笑顔を見て、僕は言葉に詰まった。
ばあちゃんの人生に、少しでも恩返しできているのだろうか。

ふと帰り際、ばあちゃんにどうしても伝えたくなった。

「ばあちゃん、僕さ、改めて思うけど、ばあちゃんの孫で本当によかったよ。」

そう言うと、ばあちゃんは「そんなの当たり前やが!」といつもの調子で笑った。しかし、その目には涙が浮かんでいるのを、僕は見逃さなかった。

「ばあちゃんにとっても、自慢の孫やよ。」

その言葉を聞いて、僕の胸の中に温かいものが広がった。


第九章 ばあちゃんの愛に生きる

帰り道、ふと振り返ると、玄関先に立つばあちゃんが小さく手を振っていた。
その姿を見て、僕は心の中で決意した。
これからもっと頻繁に会いに行こう。直接だと言えないけれど、心の中ではずっと思っていることがある。

「ばあちゃん、大好きだよ。」

車を走らせながら、僕は心の中で何度も繰り返した。この言葉を伝えられるうちに、もっと伝えたい。


第十章 未来への誓い

家に戻ると、妻と子どもが迎えてくれた。
僕は子どもを抱き上げながら、ふと思った。ばあちゃんが僕にしてくれたように、僕もこの子に無条件の愛情を注いでいこうと。

愛は形を変えても受け継がれる。ばあちゃんが教えてくれたことを、僕は自分の家族にも伝えていきたい。

それがばあちゃんへの、最大の恩返しだと思うから。

第十一章 ばあちゃんの「ありがとう」

そして昨日、今度は家族を連れて再びばあちゃんの家を訪れた。
玄関を開けると、前回と同じようにばあちゃんが笑顔で迎えてくれた。
でも今回は僕の隣に妻がいて、その手を引く子どもの姿があった。

まあまあ!曾孫がこんなに大きくなって!お父さんに似てこりゃ大きくなるわ!!

ばあちゃんは屈んで子どもの顔を覗き込んだ。そして優しく頬を撫でるその手が、昔の僕を撫でてくれた時と全く同じ温もりを帯びていた。

子どもは少し恥ずかしがりながらも、すぐにばあちゃんと打ち解け、家の中を嬉しそうに駆け回った。
妻は「ばあちゃん、お世話になってます」と丁寧に挨拶し、ばあちゃんは「こっちこそ、こんな素敵なお嫁さんと孫に恵まれて幸せや」と頬を緩めた。

昼食を囲みながら、ばあちゃんは僕たちの話をじっと聞いていた。
僕が仕事の話をすると「大変やけど、頑張っとるんやな」と頷き、妻が子どもの成長を話すと「いい子に育っとるな、こんな孫やけどよろしく頼むね」と嬉しそうに目を細めていた。

ふと、ばあちゃんが箸を置いて僕に向き直った。

「ほんまにありがとうな。こうやってお前たちの顔を見られるだけで、ばあちゃんは幸せや。」

その言葉に、僕は一瞬言葉を失った。

「ばあちゃん、僕のほうが感謝してるよ。ばあちゃんがいなかったら、僕、きっと今みたいな人生送れてないと思う。」

「そんなことない。しょーが頑張ったからこそ、今があるんや。今、幸せと思うのは、しょーが過去に頑張ってきた積み上げによるものよ、胸を張りなさい」

ばあちゃんはそう言って微笑んだが、その目の奥には深い感謝と愛情が込められていた。


第十二章 思い出のアルバム

昼食の後、ばあちゃんが押入れから古いアルバムを取り出してきた。
それは僕が子どもの頃の写真がぎっしり詰まった宝箱のようなものだった。

「これ、懐かしいやろ。」

ページをめくると、幼い僕が写っていた。
どの写真にもばあちゃんが一緒にいて、笑顔で僕を見守っている。運動会の写真、遠足のお弁当を広げた写真、そして高校最後の大会の時のツーショット写真もそこにあった。

「ああ、この写真、覚えてるよ。試合で活躍した後に撮ったやつだよね。いつもは大会が遠くであるから見に来れないけど、何故かこの試合だけ家の近くで開催されたんよね、しかも試合終わって挨拶終わるがいなや、ツーショット撮ろう!て求めてきて少し恥ずかしかったんよ。」

僕がそう言うと

「そうや。あの時、お前が本当に頼もしく見えたんやで。ばあちゃん、あの瞬間、一生分の誇りをもらった気がしたわ。」

アルバムを見ながら、僕たちは時間を忘れて話し込んだ。
子どもも興味津々で写真を覗き込み、「パパ、ちっちゃいね!」と笑っていた。その無邪気な声に、ばあちゃんもまた笑顔を浮かべていた。


第十三章 家族の絆

帰る間際、ばあちゃんが家の外まで見送りに出てきた。
子どもを抱えた僕を見上げながら、ばあちゃんはまた「ありがとうな」と小さな声で呟いた。

「ばあちゃん、僕の方こそありがとう。ばあちゃんがいてくれたから、今の僕があるんよ。本当に。」

「お前、そんなん言われたら泣いてしまうやろが!」

そう言いながらも、ばあちゃんの目尻には小さな涙が光っていた。その姿を見て、僕は思った。
感謝の気持ちは言葉にして伝えなければいけないのだと。


第十四章 未来への希望

家に帰った後、子どもがばあちゃんのことを話題にした。

「またばあちゃんに会いに行こうね。」

その言葉に僕も妻も頷いた。そして子供もばあばに次、いつ会いに行く??と満面の笑みで質問された
ばあちゃんが僕にしてくれた愛情を、僕たちもまた子どもに伝えていく。
そしてばあちゃんに、できるだけ多くの「ありがとう」を返していく。
それが僕の役目、恩返しのひとつだと感じている。

ばあちゃんの愛情は、僕の人生の土台を作ってくれた。
そしてその愛は、家族を通してこれからもずっと続いていく。

心の中でそっと呟く。

「ばあちゃん、大好きだよ。これからも、ずっと。」

                                   〜終〜

如何でしたでしょうか
慣れない試みで読みにくい点もあったと思います。
ただ、ばあちゃんとの思い出を語るには淡々とエピソードを語るよりも
こうしたストーリー風に仕立てた方が読んでる方も
大切な人に当てはめて共感しながら読んでくれるんじゃないかなと思い、こういう形にしてみました

皆さんはこの人のおかげで今があると思えたり
この人に恩返しするために人生を捧げようと思える人は居ますか?

関係性や年齢に関わらず、人間はいつか必ず死にます
感謝の言葉や言いたいことと言うのは、言える時に直接伝えなければ、いざ、その時が来た時に後悔すると思います

この記事を読んで少しでも皆さんが大切な人に会いに行ってみようと思ってくれたり
身近なお世話になっている人に感謝を伝えようと思ってくれたら嬉しいです

皆さんと皆さんの大切な人の幸せを祈りながらこの記事を終わりにしようと思います

それでは皆さん

             𓂃 𓈒𓏸   𝑰 𝒉𝒐𝒑𝒆 𝒕𝒐 𝒔𝒆𝒆 𝒚𝒐𝒖 𝒂𝒈𝒂𝒊𝒏𓂃 𓈒𓏸


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