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『オーガッタジャ!を終えて』

先日、発条ロールシアター公演の「オーガッタジャ!」が無事に終演した

自分が若手となる座組だった
周りには経験が豊富な役者さんたち
いつものことだけど、かなり緊張をしていた


思うようにできなかった前半の稽古の日々
「悔しさ」や「なにくそ!」という気持ちがどんどん出てくる
自分の力のなさや不器用さに本当に腹が立った

でも立ち止まってなどいられない
とにかく家でも稽古場でも励む日々
いつまでも経験が浅いことに甘えてられない
甘えている意識はないけど、
自分の中の言い訳としてこれまであったかもしれない
もう年齢的に考えたら全然若手ではない
自分の役者としての生命線がいつ切れるかもわからない

途中で何回も頭がパンクした
圧倒的、容量不足、処理しきれていない
課題が山積みで、前が見えない
カベしかない日々だった


それでも先輩方からの貴重なアドバイスをもとに、
少しずつ自分のものにして、仕上げていった
本当にありがたい環境だった
1つ1つの貴重な言葉を大切にメモし、
自分の中にしっかり落とし込んで、やってみる
整理して考えて、やってみる、そんな日々


稽古終盤で何か掴みはじめる
稽古初期のころと比べて同じ役者と思えないとまで言ってもらった
相変わらずかなりの不器用だけど、それでもあきらめずにやる
いつかどこからも必要とされなくなる日が来るかもしれないし、
応援されなくなるかもしれないけど、
とにかく自分のやるべきことをやる
そうやって道を切り拓いていきたい


器用な人に憧れる、でもしょうがない
自分は自分
自分らしくやるしかない
だから自分にできる最大限のことを常にやる、
とにかくやる
どんなにうまくいかなくても、心は折らない
いや、折らないと決める、やると決める、それだけ


こうしてカベにぶつかるのは毎度のことだけど、
たまによくやるよなって自分でも思う
大変なことや苦しいことがほとんどなのに
それでも本番を迎えて届けられることや、
舞台に立って表現をすること
役の人生を生きること
観てくれる人に何かが届くこと
それが好きでやりたくて、
だからどんなに大変でも
今日もまた次の本番に向けて、気持ちを整える
このくり返し


今、大変な思いをして頑張っている人がいたら、
ここにも日々、盛大に転びながらも、
なんとか頑張っている人がいるよと
声をかけたい


傷はいつか治るし、
痛いのもいつかなくなる
でも、そういう経験を通して、
人は、よりよく歩いていけるのだと思う

その時はすごく痛いけど、
その痛みがきっと自分を成長させてくれる

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菅野翔馬
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