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読書の轍

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わたしになにかしらの轍を残していった書物たち。
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#哲学

哲学を学問にしてはいけない〜哲学の冒険

哲学を学問にしてはいけない〜哲学の冒険

30年以上も前に書かれた中学生のための哲学の連載内容から起こされた本書は今読んでも十分に読み応えのある内容。(その道の人は別にして、自分のような浅学な者には)

もとの連載が中学生向けだったとはいえ、いわゆる「子供向け」ではなく、著者の内山さんがあとがきに書いているように「内容的には大人の哲学書」。

私はふたつのことを念頭に置いていました。ひとつは私が中学生だった頃こんな本があったらよかったとい

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賢いがゆえに人間臭さが振り切れてしまう〜A LITTLE HISTORY OF PHILOSOPHY

賢いがゆえに人間臭さが振り切れてしまう〜A LITTLE HISTORY OF PHILOSOPHY

洋書ですが、哲学史をざっくり概観しつつ(あくまでざっくりです)プラスアルファ、ちょっとしたスパイスが効いているのがかなり面白い『A LITTLE HISTORY OF PHILOSOPHY』 。

わたしは英語は苦手ですが、最近はAI研究のおかげでいい仕事をしてくれる翻訳サービスがありますから、その力を借りて、です。(DeepLがすごいと思ってましたが、たまに真逆の翻訳をしたりすることもあるので、

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超絶鳥肌ものの、『チ。』 - 地球の運動について -

超絶鳥肌ものの、『チ。』 - 地球の運動について -

漫画に限らず流行は積極的には追わないほうですが(いや、分野、興味によりますね)これは凄い作品ですね。

更新をチェックしている某ブログでちょこちょこ紹介されていたので、存在(と、その変わったタイトル)は知ってましたが、まさかこういうテーマとはまったく。

漫画作品で鳥肌がたった(それも一度や二度でなく)体験は何年ぶり、いや、何十年ぶりでしょうか。

まだ三巻めですが(全八巻のようです)これから先が

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無料で読める、ニーチェ入門、哲学史入門におすすめな6冊

無料で読める、ニーチェ入門、哲学史入門におすすめな6冊

今のような世界、状況(ニヒリズムが当たり前になる世の中)を予見し、予言していたニーチェ。

そんなニーチェが気になって、いきなり『ツァラトゥストラはかく語りき』を読むという暴挙に出たことのある(そして挫折した)ワタクシです。

今になって思い返してみれば当たり前のことで、ニーチェ思想の背景や経緯、変遷、周辺知識といったものがある程度はないと無理なんですよね。

たとえば、彼のオリジナルだと思われが

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ニーチェの思想は、いわゆる「哲学」なのか?

ニーチェの思想は、いわゆる「哲学」なのか?

知人のドイツ人(同じシェアハウスの住人で大学では哲学を専攻)に「最近ニーチェにはまってて、いろいろ読んでるんだけど、ニーチェって哲学というより詩人、文学表現の人だよね?」とふったところ、彼も同意し

実際、彼ら(ドイツ人)にとってもニーチェ(の思想)はわかりにくいものであり、詩、文学として親しまれて(認識されて)いるとのこと。

ニーチェを学ぶひとたちも、哲学専攻というよりも、もっとふわっとした広

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今日のKindle読み放題〜ChatGPT関係

今日のKindle読み放題〜ChatGPT関係

最近はすっかりWeb3やらクリプト(暗号通貨)やDeFi、NFTの盛り上がりも沈静化して、AI(とくに生成系の)技術が熱くもりあがってますね。

その筆頭が「ChatGPT」でしょう。

わたしも英語の翻訳とか添削くらいには使ってましたが、もっと突っ込んで活用してみたいなと思い、Kindle本を物色してみました。

そしたら、あるわあるわ。

20〜30冊(Kindle Unlimited読み放題

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