2023年11月の記事一覧
なんど読んでもわかった気にはならないだろうけれど〜ヴァージニア・ウルフ 『ダロウェイ夫人』
ヴァージニア・ウルフ。
このひともフォークナーも使った技法「意識の流れ」を使った作家。
しかし、その難解さ(というか、とっつきにくさというべきか)はフォークナーを凌駕する。
ヴァージニア・ウルフの著作のなかでは本作が一番読みやすい(読みやすいことの功罪は別にして)といわれているようだけれど
わたしにとっては正直なところ、ひたすらにしんどかった。
他の作品を読んでいないので、本作だけで言い
激しく身体感覚に訴える〜ジャック・ロンドン 『火を熾す』
ジャック・ロンドンというと『野生の呼び声』や『白い牙』あたりがよく知られ、読まれているのかな?
でも、短編にもすこぶる魅力的な作品は多い(短編のほうが筆力を発揮できているのではないかと思うほど)。
10年以上昔、スイッチ・パブリッシングから出た柴田元幸氏セレクションの『火を熾す - 柴田元幸 翻訳叢書 ジャック・ロンドン』は
一時期品薄で、プレミア価格までついて(けっこうな、そしてあこぎな)
四大長編に挑む前のウォーミングアップ、基礎体力作りに〜ドストエフスキー 『死の家の記録』
ドストエフスキーはじめ、ロシア文学は名前がどうしてもおぼえにくくて(しかも長かったりして)敬遠しがちなのだけれど、ナボコフきっかけで(とはいえ、彼は自分をロシア文学の作家とはみなしていない)また挑戦している。
好きなひとはいるし(原文で読むことも厭わないひとだって少なくない)シンプルに趣味、楽しみとして読むひともこれまた少なくないのだから、単純に自分の素養のなさ、相性なのかなとは思うのだけれど。