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2020年11月の記事一覧
わかりやすいことや聞き心地のよいことこそ、疑ってかかるべきなのだ〜アウトサイダー・アート
わたしはアウトサイダー・アートやアール・ブリュットと呼ばれる、いわゆる一般的なアートとは違うアートがけっこう好きです。惹かれます。
自己表現や他者(社会)に伝えたいメッセージ、自己顕示、承認欲求といったものを起点とせず(これはかなり乱暴なものいいだけれど)その(作りたい)無垢というより剥き出しの思いから生まれるものたちに。
本書『アウトサイダー・アート 現代美術が忘れた「芸術」』のあとがきで著
それがあなたの「生きる」カタチですか?〜三体Ⅱ 黒暗森林(下)
世界的大ベストセラー『三体』の第二部、『黒暗森林』の下巻を茫然自失な読後感をもって読了。
途方もないスケールで構築され、展開するこの世界観には本当に圧倒されます。例の喧しい感染症騒ぎの諸々から生じる閉塞感、停滞感を片時でも忘れることができます。(ま、しばらくすると若干戻ってはしまうんだけど)
第一部でどでかい風呂敷がひろげられ、この第二部ではそれを受けて怒涛の加速、凝縮、膨張といったジェットコ
科学が信用に値するのは、科学が「確実な答え」を教えてくれるからではなく、「現時点における最良の答え」を教えてくれるからである〜すごい物理学講義
カルロ・ロヴェッリの『すごい物理学講義』をやっと読了。
流れとしては『すごい物理学入門』からでよかったです。この二冊を経た(四苦八苦しながらも)今なら『時間は存在しない』も、もうちょっとは読めるかもしれない。
本書は2014年に刊行され、その年に「メルク・セローノ文学賞」と「ガリレオ文学賞」という2つの賞を受賞しているとか。
どちらも「文学賞」なんですね。
科学の魅力を広く一般に伝えること
監視社会のインフラはもう十分すぎるほど、この世界にゆきとどいている〜超監視社会で身をまもる方法
『闇ウェブ』を読み、その勢いでもうちょっと突っ込んでそのへんのところ(インターネット利用における危険性)を知りたかったのでケビン・ミトニックの『超監視社会で身をまもる方法』を読みました。
闇ウェブについてはこちら。
ケビン・ミトニックはもとはクラッカー(悪いことにハッキングの知識、技術を使う)だったのだけれど(それで逮捕、収監されている)、現在はそのスキルを生かして、いわゆるホワイトハッカーと