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読書の轍

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わたしになにかしらの轍を残していった書物たち。
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2020年9月の記事一覧

Covid-19はワクチンの義務化、強制化の布石〜ワクチンの罠

Covid-19はワクチンの義務化、強制化の布石〜ワクチンの罠



例の感染症騒ぎから起きている諸々はワクチンの義務化、強制化への布石に見える。

読んでおいたほうがいい。(もちろん、両手をあげて受け入れるのではなく、疑いつつ、問いつつ、そして自分の答えを出す)

人間の体を病原体から守る免疫力の80%は、粘液や唾液中に存在する。ほとんどすべての病原体は、目、鼻、口、性器などの粘膜から最初に侵入してくるからだ。ウイルスや細菌がいきなり血液中に入り込むことは、ふ

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美しさは狂気を包摂する〜優雅な肉体が最高の復讐である。

美しさは狂気を包摂する〜優雅な肉体が最高の復讐である。

自伝、伝記のマイブームはウォルト・ディズニーの『創造の狂気』まででいったんお休みして、これまでをざっと振り返り。

アレックス・バナヤンの『サードドア』にはじまって(これは著者がまだヤングってこともあって途上の部分を切り取ったものだけど、ビルドゥングスロマンとしても素晴らしく、そして面白い)

『ザッポス伝説』(CEOのトニー・シェイが書いた、これまた彼の「肉声」を強く感じるユニークで素晴らしい内

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帯に偽りなしの超絶技巧〜十二人の手紙

帯に偽りなしの超絶技巧〜十二人の手紙

久しぶりの小説だよ、オールドスポート。

そういえば、井上ひさしさんの著作は初めて。

これは看板(この場合は「帯」だね)にいつわりなし。

ただ、これを「ミステリ」といわれてしまうと、ちょっと違うんだよなぁという気持ちにはなる。(北村薫さんの「円紫さんと私」シリーズについて、誰かが評していた「いいんだけど、これをミステリだといわれるとちょっと違うんだよなぁ」という感想と同じように)

とはいえ、

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ゴーストを退治するフォーカス・クエスチョン〜The Coaching Habit

ゴーストを退治するフォーカス・クエスチョン〜The Coaching Habit

前にも紹介したことのある『The Coaching Habit』から、会話を創造的なものにする質問「The Focus Question」について。

実際に取り組むべき課題は最初に浮かんだものではないことが多いと著者は言います。

慌ててとびついてしまう、そうした最初に浮かんだものは、実はなんら確証もないと。(これは個人に限らず、仕事等におけるチームにおいてもいえます)

本来取り組むべき課題を

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創造的な会話の入り口に、キックスタート・クエスチョン〜The Coaching Habit

創造的な会話の入り口に、キックスタート・クエスチョン〜The Coaching Habit

『The Coaching Habit』から、すぐに使えるシンプルなKickstart Question(会話の出だしに使う質問)を紹介。

コーチングというと構えてしまうところもあるので、ここでは「より創造性をもたせ、建設的な実りのある会話」に役立つコツ、tipsとします。

実際、この本はそういうふうに誰もが「実践」できてこそ、という点に重きを置いているので、紹介されている7つの質問は取り入れ

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あなたはアドバイス・モンスター?〜The Coaching Habit

あなたはアドバイス・モンスター?〜The Coaching Habit



この本のポイントは「habit(習慣)」というところです。
(methodやskillでなく)

コーチングの重要性、必要性は組織においてリーダー的な役割にある人たちの多くが認めているところです。

なのに使えていない。

活かせていない。

結果が出ていない。

その原因はメソッドやスキルといったやり方に注目しすぎて実践につながりにくいからだと著者は言います。

であれば、逆に日常的に取り入

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共感は善なのか?〜反共感論

共感は善なのか?〜反共感論



どれくらい読めたのかは甚だ自信はないですが、「共感=善」という一方的な思い込みから解き放たれた経験は大きかったです。

認知的共感と情動的共感の違い、それらの特徴とリスクをスポットライト効果も含めて知るだけでも「共感=善」とはいえない(道徳、理性的にはむしろ逆に働くことが多い)こと。

共感を盲目的に(理性的に思考することなく)「善きもの」としがちな、その危険性については少なくとも理解できるか

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何かを作ることが建築ではないのかもしれない〜TOKYO 0円ハウス0円生活

何かを作ることが建築ではないのかもしれない〜TOKYO 0円ハウス0円生活

ブルーシートで出来た家(小屋)というと、いわゆるホームレス、不潔、貧しいといったネガティブな印象を持つことが多いかと思う。

しかし、本書を読むとそんな先入観はただの偏見、思い込みに過ぎないことに気づく。(実際、ただの不潔な浮浪者みたいな人は別にして)

少なくとも著者である坂口さんが密接に関わって調査というかインタビューをした人たちはむしろ豊かでさえある。(どの視点、価値観で住居や生活を捉えるか

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とにかく、あれこれやってみる〜ザッポス伝説とモモ

とにかく、あれこれやってみる〜ザッポス伝説とモモ



これも胸熱だった自叙伝。

ザッポスのCEOであるトニー・シェイによる『ザッポス伝説』。

お世話になっている偉大な魔法使いがよく「伝記を読みなさい」とすすめてくださるので、意識して伝記、自叙伝系を読んでいる。

トニー・シェイはアレックス・バナヤンの『サードドア』で知って気になっていたこともあって、いい流れ、ご縁。

『サードドア』でのトニーはポーカーフェイス(実際、ザッポスのCEOになる前

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哲学を学問にしてはいけない〜哲学の冒険

哲学を学問にしてはいけない〜哲学の冒険

30年以上も前に書かれた中学生のための哲学の連載内容から起こされた本書は今読んでも十分に読み応えのある内容。(その道の人は別にして、自分のような浅学な者には)

もとの連載が中学生向けだったとはいえ、いわゆる「子供向け」ではなく、著者の内山さんがあとがきに書いているように「内容的には大人の哲学書」。

私はふたつのことを念頭に置いていました。ひとつは私が中学生だった頃こんな本があったらよかったとい

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依存症ビジネスの作られ方〜僕らはそれに抵抗できない

依存症ビジネスの作られ方〜僕らはそれに抵抗できない



1年近く前(例の感染症騒ぎの起こる前)の所感なんで一概に否定はできないのが今現在の正直なところなんだけど(なければテレビを主とするマスメディアに一方的に蹂躙されてたんじゃないかと)

いきなりショーン・パーカー(facebook最初の社長、あとナップスターとかね)のこんな発言がいろいろとそそる。

ユーザーには、ちょっとしたドーパミン・ヒットをときどき与える必要がある。写真や投稿、その他のどん

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かなり描ける人だったウォーホル〜伝記 ウォーホル パーティのあとの孤独

かなり描ける人だったウォーホル〜伝記 ウォーホル パーティのあとの孤独



原題がいいですね。
『LONER AT THE BALL』

いやー、面白かった。けっこう分厚くて(ときに冗長で。とくに映像作家としての活動とその周辺のあたりは。銃撃事件もその中で起こったことだし)しんどいところはあったけれど、かなり益のある読書体験でした。(メルカリにも感謝)

多くの人はアンディ・ウォーホルといえばシルクスクリーン作品に代表される反復表現や再生産のイメージが強いでしょう。(

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ポップアート以前のアンディ・ウォーホルに思うこと〜伝記 ウォーホル

ポップアート以前のアンディ・ウォーホルに思うこと〜伝記 ウォーホル

アンディ・ウォーホル(本名はアンディ・ウォーホラ)というと「ポップアート」の代名詞と思ってる人は多い。(いわゆるポップアートはアンディ以外にも、彼より早く活動していた人は少なくないのだけれど知名度という意味で)

自分もそのうちのひとりだったのだけれど、本作を読んで彼の画業、そのヒストリーを知ることで彼が多用したシルクスクリーンによる反復、再生産(machine, factory的な)はけっこう後

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コンマリさんは気功師?陰陽師?〜人生がときめく片づけの魔法

コンマリさんは気功師?陰陽師?〜人生がときめく片づけの魔法

アメリカに渡って大成功(Netflixで番組持ったり)したコンマリさんこと近藤麻理恵さん。例の感染症の騒ぎでその後の活動はどうなってるのかなと思ってたら最近共著で書籍を出してますね。(片づけの魔法を仕事、働き方に応用というテーマで)

もう一年近く前になりますが、正心寺で熱く盛り上がった時期がありました。

あ、正心寺は明るいカルト教団「正心宗」に深く帰依する信者およびその血縁者たちで構成される宗

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