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研究室に貯金箱を設置したら毎週ドクペが買えるようになった話

弊ラボのドクペ事情と僕が大学1~3年生の頃の話です。

エントランスやメイクセンスの人からは、カワノは地域活性やデザインに興味があると思われているかもしれませんが、どっちかというと興味はフィンテックやロボットの方にあって、特に大学1〜3年生の頃はどうやったらお金がもっと滑らかに回るんだろうって考えてました。(なら経済学部に行け)

今回はそのフィンテックの話です。


ドクペファンディング始まる!?

研究室でもドクペが飲みたい!
先日、隣の席の先輩がポケカ中に叫びだして、次の日ドンキで買って持ってくるという出来事ありました。ドクペを箱で買ってきたのが始まりです。

このドクペ(箱)は自分専用ではなく、みんな用だと先輩は言います。
「自分が飲みたくて買ってきた、みんなにも飲んでほしい、美味しいから。」
そう言ってみんなにドクペを配って回ります。

なぜ先輩がドクペを自腹で配ってたのかというと、ドクペをそもそも知らない人が多いというのと(アニメ好きなら教養ではある)、味の好き嫌いが分かれるので布教するためだったらしいです。


(僕は割と好きなのですが、初めて飲んだ人は決まって湿布の味がするとか変な匂いがするとか不味いとか言いますが、それは嘘ですので信じてはいけません。非常に美味しいです。狂気のマッドサイエンティストになれます。余談に余談ですが、長崎に杏仁サイダーというのがあるらしく高級なドクペの味がするそうです。つまり、庶民的な杏仁サイダーです。)


と言っても、オタクしかいない研究室のため勿論ドクペ嫌いがいるはずもなく(?)、みんな飲みたがり、もう一度買って来ようということになりました。もはやドクペ中毒です。

でも、さすがに先輩一人にお金を任せるわけにはいきません。

そこで、研究室の会計の人に「ドクペのお金を出してくれ」と申請しました。しかし、会計はドクペが好みではなかったらしく(好き嫌い分かれる&飽きる)、継続購入のために会計からお金を出すのはダメだと言われてしまいました。


ここで、あるアイデアを思い付きます💡

みんなドクペを飲みたい。そして、そのために金を払うのは構わないと思っている。ならば、クラウドファンディングのようにお金を集めればいいじゃないか!?

さっそく僕は、100均で貯金箱を買いに行って、貯金箱にドクペファンディングと書き、冷蔵庫の上に設置することにしました。

これを設置しました。
すると、その次の日にはこうなっています。

みんなノリがいい(笑)。

飲みたい人がお金を入れる。勿論、無料で飲んでも構いません。

お金を入れなくても飲めます。払いたい人が払うという善意で成り立っているシステムです。

けど、大抵みんな週一で500円くらい入れるのでめちゃめちゃ貯まります。(箱で買うので1本100円以下になります)

今では、ドクペ以外にもコーラやライフガード、三ツ矢サイダー、スコールなど週ごとに変わります。最近は後輩がプロテインでやり始めました。


5月から始めて今(7月末)も続いているので、すでにこのシステムは3ヶ月は機能しており、さらに拡張されていっています。




夢を売る自動販売機をつくりたい

実はこれ突然思いついたわけではなく、前から考えていたシステムの簡易版(研究室版)です。僕のつくりたいエコシステムの一つです。


「夢を売る自動販売機を作りたい」

夢やプロジェクトを売る自動販売機を作りたい。クラウドファンディングをリアル世界に自動販売機として実装する。小さなことや個人的なこと夢のようなものだけでなく、コミュニティやその場所(リアル)に重きを置いたシェアリングシステムを構築したい。具体的には、人間の身長ほどの大きなディスプレイ(自動販売機)を置き、そこにそれぞれプロジェクトを映し出す。支援者はその中から達成してほしいプロジェクトを選び支援する。ネットでやっていることをそのまま自動販売機で行う。この時支援は現金ではなく、クレジットや仮想通貨のみとする。このプロジェクトは、リターンが商品として届かない代わりに、支援者が願うプロジェクトが成立する。例えば、カフェに設置しみんなの夢を叶える場に、デパートに設置しイベントやリニューアルのための資金調達に、行政が管理し公園に設置すればイベントだけではなく道路の修復や祭りの費用に当てることも可能になる。クラウドファンディングという概念は社会に溶け込みつつあるが、未だ活用の幅が広いとは言えない。もっと自由に気軽にお金が流れ、社会を良い方向へ変えて行けないかと考えている。


クラウドファンディングの画面みたいに、自動販売機にもみんな夢やプロジェクトが売ってあればいいのに……
という思いから、自販機で夢を売りてぇなぁと考えるようになりました。大学1年の秋くらいのことです。


これは、鎌倉(地域)限定クラウドファンディング「iikuni」を知ったのが最初です。面白法人カヤックのクラウドファンディングです。

(地域限定クラウドファンディングは、iikuni以外にも全国にいくつかありましたが、ほとんどが失敗しています。)


この地域限定クラウドファンディングに対して、さらに僕のアイデアとして、『お金を集めるだけではなく、(地域で行うからこそ)お金と同時にモノや場所もシェアすることもできる調達システム』を考えていました。
つまり、地域というある程度信頼関係がある場所だからこそ、シェアリングエコノミーが成り立つのでは?という仮定の下、お金だけでなく、モノ、ヒト、場所を貸し借りできるシステムを作りたかったのです。


僕はこのシステムを、クラウドに対してローカル、ファンディングに対してシェアリングで、「ローカルシェアリング」と言ってました。

当時(僕が大学1、2年の頃)はそんな言葉は存在せず、ただの僕の造語だったのですが、最近だとネットで検索すると出てきます。考えることはみんな同じなんですね(笑)。

ググると多久になんか「ローカルシェアリングセンター」なるものがあるっぽいです。


このシステムは、勿論ただの地域版クラウドファンディングとしても使用できるのですが、そういった方面だけではなく地域をよくするためのシステムにもなると考えています。

この前のキャリアデザインの講義で作った資料です。(ローカルシェアリングには言及していません。講義の課題が1分以内のエレベータースピーチだったので深くは言ってませんね。)


例えば、お祭りをしたい!イベントをしたい!ってなったとき、それにはお金がいりますし、場所や様々な道具が必要になります。これを解決するためには今まで商工会と一緒にやるなど一度上に通して、許可を得て、税金や協賛から行うしかできませんでした。
これを、クラファンのように集めることで、お金の問題や場所や道具の問題を有志で解決することが可能になり、後は許可だけとなります。この許可も、クラファン上で地域の人が賛成している(多数決的に)ので、行政的や法律的にアウトでない限りスムーズに許可が取れるのではないか、ということです。

また、交差点に信号がなくて危ない、公園の遊具が壊れていて危ないという問題を行政が解決するのにはかなり時間がかかってしまいます。そこで、お金を集める、著名などを全てネット上で行い、後の許可だけを行政が行うことでより早く地域を動かすことができるのではないかという考えです。


勿論、普通のクラファンとして使用してもらってもよいです。

逆に、市や県といった行政はこういったクラウドファンディングサービスを利用し、問題を解決すると同時に、何が市民にとって問題なのかを理解しなくてなりません。

つまり、究極的に言うと税金の一部をクラウドファンディングのようにしたいという風になります。ふるさと納税のように選択的に、そして分野も自由で、提案も出来る、そんな形をつくりたかった。勿論、税金すべてをそういう風にしてしまうと社会は成り立たないので一部ではありますが。


まぁ、まだあんまり自分の中でも整理できてないんですけどね。色んなところでなんか少しずつ違うこと言ってます(笑)。
誰か俺の頭の中をまとめてくれ。



実はこれビジコンで発表したことがあります。なんなら発表前に佐賀の地域活性してるNPOにも提案しに行ったこともあります……。

最初の文は、そのときのものを適当に直したものです。
なので、動画ではARって言ってるのに、文だと巨大ディスプレイだったり、リターン問題をうやむやにしていたのに今ではブロックチェーンで解決できると、いろいろアイデアがアップデートされています。

でも、実際にこういうことを提案すると「ネット上でいいじゃん」か「で?そんなのなくてもいいじゃん」って言われます。全く相手にされませんでした(笑)。まぁ、昔は今よりプレゼン力もプロデュース力もなかったので魅力的に見えなかったのかもしれませんけど。


まぁ、けど、なくてもいいけどさ、あった方が社会楽しくなるじゃん……!?


今のところ研究室レベルのアナログシステムは成立しています。
ブロックチェーンの技術が進めば、自販機からもお金や人を追えますし、最近はワールドワイドな思考からローカルな思考へと変化してきていますのでなんかワンチャンありそうですね。

自販機だとちょっと邪魔になりますが、AR上で表示されるとかだともっといいかもですね。クラウドファンディングをマップとミラーワールドに反映させたいってのが僕の考えることなので。

ポケモンGOならぬクラファンGOです。

マップ上にピンのように夢や問題を立てたいし、AR上でミラーワールド上でミラーワールドにも夢や問題を貼りまくられてるとおもろいですよね。ファンタジー世界のギルドのクエスト依頼書のように、そこら中に夢や問題が張ってあるとおもろいなぁっていう。

ミラーワールドとは言え、クレジットで番号打ったりするのはセキュリティ上問題があると思うので、こういう時こそ仮想通貨とブロックチェーンの出番だと思うんですよね。



おわりに

人の価値観次第ですが、僕にとってお金とは、定量的に評価できる最低限の価値です。お金は大事なものだからこそ、その価値を人にあげたり、貰ったりするということに大きな意味を持つと思っています。

クラウドファンディングは、群衆の善意とプレイヤーの善意によって成り立つシステムです。そして、このシステムは、人が群となれるから、共感できるから成り立つすごく人間的な仕組みだと僕は思っています。エモクラシー経済の代表例でもあると思います。

沖縄には「模合」というローカルファンディングシステムが文化としてあるらしいのですが、これがネット上で上手く機能すると面白いですよね。polcaの地域版のようなシステムですね。

なんかもっとこういう仕組みが広がればいいなぁって思います。


別に僕がこのシステム作らなくても、誰かが作ってくれればそれでいいんですが。けど、僕のお金の考えかたっていうのはこういうところにあるし、お金って大切なものだけどもっと滑らかに流れて何かのため使えると楽しいよなって思っています。




P.S. ドクペ最高!!

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