【藤井風】2020.10.29武道館初ライブ 配信レポート(セトリとMCと感想と)
2020年10月29日、コロナ禍の中で行われた藤井風さんの初武道館ライブを配信組としてみたので、その感動を忘れないように記録します。途中、想いが爆発しておかしくなってますが、適宜スルーしてください。
セットリスト
第1部~ピアノ弾き語り
1.アダルトちびまる子さん
2.Close to You
3.Just the two of us
4.丸の内サディスティック
5.特にない
6.風よ
(換気休憩15分)
第2部~バンド演奏
7.何なんw
8.もうええわ
9.優しさ
10.キリがないから
11.罪の香り
12.調子のっちゃって
13.死ぬのがいいわ
14.へでもねーよ(新曲)
15.青春病(新曲)
16.さよならべいべ
17.帰ろう
生ラジオMC
配信ログインが始まる18時ジャストにスムーズにログイン完了。写真の待機画面(ここまでは撮影OK)が映し出されるとともに、洋楽が流れてきた。風さんセレクトかなと思った人はきっと多いはず。
開始30分前になると武道館内に生ラジオMCが流れ始める。配信でも聞くことができたのがうれしい。DJはFM802の飯室大吾さん。彼が語った風さん情報は以下のとおりです。(大体です)
■小さい頃した遊び:おままごと
■大事にしていたもの:スヌーピーのぬいぐるみ
■好きだったお母さんの料理:おにぎり、トースト、サラダ(ハンバーグとかじゃないところにベジタリアン素質が垣間見えるかも)
■1日のスケジュール:<平日>保育園から帰ったら夕ご飯までピアノ。お風呂に入って歯磨きして、寝るまでずっとピアノ。<休日>ずっとピアノ。ときどき英語の勉強や運動。移動時間や食事時間もずっと音楽をかけてもらっていた。
■藤井家のルール:プラスチック容器はきちんと分別すること。ヨーグルトのフタの裏についたものも無駄にしないこと( ´∀` )
■中学の思い出:奇声を発して怒られていた(今のいい歌声につながってるのでよし)
■高校の思い出:応援団長をしたこと
■東京で好きな場所:ドンキホーテ。理由は、なんでも揃っていて、いろいろな人がいて、初めて自分の曲がかかっているのを聞いた場所でもあるから。(5月のインスタライブでもドンキの歌を歌っていたし、たしか「死ぬのがいいわ」のフレーズが降りてきたのもドンキからの帰り道だったと言っていたような)
■一人暮らしで困っていること:部屋がすぐに散らかる。食べ物にすぐカビが生える。冷蔵庫にちゃんとしまうようにしたい。
■さみしくなるのはどんな時?:孤独も楽しめるようになりたいと思っている。(なんか、すごくカッコいい。というか、さみしいとかネガティブにフォーカスしないよう、意識して生きてるんだと思う。とてもスピリチュアル的)
■カッコいいと思う大人は?:オトンとずっずマネ(安定のお二人)
■これからの目標:聴いてくれる人にポジティブな影響を与えられる曲を作っていきたい。ゴリゴリにいきった曲や、みんなが歌ってくれる曲も作りたい。(ここでもポジティブにフォーカス。いいぞ、どんどんやれ。)
■2ndアルバムは?:若々しくて楽しい感じのアルバムにしたい(そっち系も激しく聞いてみたい)
続いて、開始数分前だというのに、DJブースに風さん登場。「なんで~いやや」ってかわいくだだこねてるような声が聞こえた。無理くり引っ張ってこられたのだろうかw
「がんばるので特別な一日にしてもらえたらうれしい」と言っていたような(うろ覚え)
開演
センターステージ中央の巨大ボックスが光の演出でめっちゃきれいに輝く。ボックスがだんだん上がっていき、スタンレーのグランドピアノに座る風さん登場。ジーンズに白Tシャツという姿。背中には桜の写真プリントが。
ピアノ演奏開始。荘厳な雰囲気の曲だがなんの曲かわからず。
1.アダルトちびまる子さん(カバー)
そのまま、なんと「アダルトちびまる子さん」へつなげた!そう来たか!「うほっ」とモニター前で叫んでしまった。風さんが世間に広く知られるきっかけになった曲でスタートとは素敵な演出。
2.Close To You(カバー)
YouTubeに投稿され、HEHN初回限定版のDisc2にも収められている曲。ささやくような吐息交じりの曲の入りが美しい。恍惚感に満たされる。
演奏後、回るピアノ椅子で自身も回転してお辞儀。かわいい。第一声はおなじみの “Hello,this is Fujii Kaze”
はじめのあいさつはきっと英語だろうなーと思っていたけど、その通りだった。この後にも英語の挨拶が続いたけれど、あとから日本語でも言ってくれるのみんな知ってるから安心ですね。
英語でしゃべっていた内容は「こんな特別で伝統的な武道館という場所に立ててうれしい。みんなにとっても特別な一日になるよう、わしも頑張る」(意訳)
続いて、ピアノが乗った円形ステージがくるくる回り、後ろ姿ばかり見ることにはならないことを説明。スタッフさんに実際に回してもらう。
3. Just the Two of Us(カバー)
こちらもYouTubeの人気投稿動画。風さんがクリスマスのバイブスを感じる曲だということで、季節的に選択したそうです。
演奏後、東西南北のオーディエンスにマイクなしで英語の声掛け。律儀!
4.丸の内サディスティック(カバー)
観客へのお辞儀後、ピアノに近づき座るや否や唐突に始まる丸サ!
5月の配信ライブでも「こんな唐突な ♪報酬の~ってある!?超カッコいいー」と話題になっていました。みんなが好きなのわかってやってくれてるのがうれしい。
5.特にない
アルバムからの1曲目は「特にない」。みなさんの力を借りて演奏したいと、指パッチンやクラップをお願いする風さん。自分はちっとも指が鳴らないけどってオチにニヤリ。(指が長すぎるからかしら)
はにかみながらたどたどしくしゃべったMCが心にぐっとくるもので「指をパチンと鳴らして日頃の不満が一つずつ消えていくように。足らないものや満たされていないものにフォーカスせずに、持っているものや満たされているものにフォーカスして、満たされて帰ってほしい。まだ帰らんのんじゃけんどな。」
はい、死んでも帰りません、モニターから離れません!!(トイレも我慢します)
6.風よ
「わしの歌はいつも祈っている。祈りはわしの一部で、じゃないとこんなところに怖おうて立てん」というMCからスタート。
祈りって強いんです。風さんはいつも祈りとともにあるから、強くて優しい。私たちに愛を届ける人になってくれていると感じました。
『祈る どうか導いて 願う どうぞ連れて行って』という歌詞が胸に響きます。
曲が終わるとステージを降り、観客席の合間を縫って舞台裏へ!近くにいらっしゃった方、なんて幸運なんでしょう。両手を肩の高さでふりながら、控えめなバイバイで退場。
・・・15分の換気タイム・・・
7.何なんw
換気タイムの間に、舞台にはバンドセットが組まれる。
風さんは観客席後方から前奏とともに登場。
ここ、個人的にすんごい不思議なシーンで。だってピアノの前にいるのがデフォな風さんが、マイク持って歩いて入場って、いままでにない姿で。(語彙力)
しかも、衣装が、超モード系のストライプゆったりセットアップで。ヘアスタイルも前半の落ち着いた雰囲気はどこへやら、盛り盛りで攻めてました。この組み合わせ、日本人で似合うのは風さんだけです。衣装さんの本気を感じたし、衣装さん、こういうの着せたくて着せたくて仕方なかったんでしょ!と思いました笑
「何なんw」は、コールアンドレスポンスでライブで一番盛り上がれる曲だけれど、コロナでしゃべるの禁止だからどうなるんだろう、と変な心配をしていた曲。
案の定、ノリノリの風さんを前に、前半のしっとり雰囲気のまま座っておとなしく楽しむオーディエンスに、風さんが笑顔になって「立ってええんやで」と声掛け。みんなの「え、やった、立ちたかったんだよー」という声が聞こえてきそうでした。
会場にいた観客の皆さん、マスクの下で「チッ」ってしてたでしょうか。私は部屋でしてました!
バンド演奏で前半とは一気に雰囲気が変わったステージ。大きく舞台を動き回り、ときに床に倒れ込んだり、座ったまま歌ったりと自由!
超絶技巧でピアノを弾いていたあの少年が、色香を漂わせて弾き語りをしていたあの青年が、ステージで歌って踊ってるぅぅぅ。芸能人みたいで戸惑う私。(語弊)
8.もうええわ
アルバムと同じ順序で披露された「もうええわ」。
曲が終わると「1部で帰らんでおってくれてどうもありがとう」とおっしゃる風さん。いや、帰らんて。私なんて、休憩中もモニター前待機でしたよ。トイレも速攻でしたよ。
9.優しさ
「人から優しくされたのに、自分は優しくできなくて、恥ずかしくなった経験から書いた曲」と風さん。
“kindness isn't weakness, kindness is strength, kindness is badass”(優しさは弱さではなく、強さ。めっちゃカッコいい)と言っていました。
若干、目が潤んでたかな。つられるからやめい。
10.キリがないから
やたら気持ちいい浮遊感のあるチューン「キリがないから」は、マトリックスのような近未来的なステージ演出でスタート。
MVと同じくアンドロイドのヒロムさんが出てきて一緒にかっちょよく踊ってくれました。
風さんは背が高いから、ダンスもダイナミック。ヒロムさんが「もっとこうしたらええよ」とかアドバイスもしてくれたそう。
それにしてもステージで踊る風さんは尊い。まぶしくて見れない。私慣れろ!
驚いたのは、モニターにフクロウのアニメーションが登場したこと!
MV撮影時に飛び立ってくれなくて大変だっというフクロウさんが、見事に羽ばたいてくれていましたよ。MV見ていない方は訳が分からなかったかも。
(追記:この演出は配信組への特別プレゼントだったそうです。しかと受け取りました!)
11.罪の香り
スタンドマイクで歌う「罪の香り」は罪!
ポケットに手を突っ込んで憂いたっぷりで、色気爆裂してました。
照明もピンクで、確信犯め!
この辺は意識を持ってかれて惚けてみていました。
放たれる魅力がすごい。
ちょっと入ったMCでは、「今日はコンタクトを入れてきたから後ろの方までよく見える」との発言。
そうか、やっぱり目が悪かったんだね、おしゃれ伊達メガネじゃなかったんだねとすっきり。そういえば走ってる時も眼鏡かけてましたね。
12.調子のっちゃって
このあたりから声の調子が最高潮に。口から音源に迫力がプラスされて最強でした。
『はみ出したったモノを隠す場所もない』のところで、立ったまま右手をマイコーポジションに持っていったので、はみ出しちゃってるのはそこなのねと理解。(こんな理解必要?)
『瀬戸際の見栄がこの首を絞める』で首を絞める仕草をしたり、『あの子の顔見つからない』のところで探す仕草をしたりなど、歌の世界に没入する風さん。ピアノや歌声だけで十分堪能していたけれど、憑依型表現者・藤井風の新しい姿を見られて、ライブってなんて素敵なんだろうと喜びが爆発。
13.死ぬのがいいわ
センターのグランドピアノに戻った風さん。
イントロの繊細なピアノの音に合わせて、モニターに炎の柱がシュッと立ちのぼっては消えていくそれはそれは美しい演出でスタート。
語尾の超低音ボイスがおなかの奥の方に響く。反応してるのは子宮かもしれない。
曲が終わるころ、頭上にあった大きなモニターボックスが再び降りてきて、風さんが一度消える。
14.へでもねーよ(新曲)
再度上にあがったモニターに波の画像が写り、時代劇のオープニングテーマのような音楽が流れる。そして「主演 藤井風」の文字が。
なんだなんだ、演出で芝居でもはじまるのか?と思いきや、衣装替えした風さんの登場。
曲調も一転して、布袋さんがいるのかと思ったギンギンに鳴るギターに合わせて歌い始める風さん。ロック調の新曲です。和テイストもビンビン感じます。
マイクの持ち方がかっちょええ。小指が手前に来る逆持ち。
しかも、グランドピアノにけだるそうに寄りかかってる。
確かに演じてる、主演だったよ。心臓止まるかと思ったもの。
こんなに「どーだ!」ってくらいにカッコつけてて、嫌みなくカッコいいのはさすがとしか言えない。
「ばかじゃねーよ」って声の調子が変わるところがカッコよすぎてツボ。
いつもやさしい風さんからS気味の声・行動が発せられると発狂する私です。正直に打ち明けると、ピアノを弾き語りしながら太ももを叩くのも好き。(変態)
歌い終わると「新曲をライブでやるのはむずかし~」ともだえる風さん。キメキメ顔から一気にかわいくなります。
ちなみにこの時着替えた白シャツは、フランス発の新生メンズブランド・BOTTERのもの(多分)。袖が長めのルーズ感が特長なんですってよ。
15.青春病(新曲)
続いても新曲。2曲もあるなんて幸せすぎる。
こちらは打って変わってさわやかポップ系でキャッチー。
相変わらず音が気持ちいい!
年相応な感じなんだけど、「青春はドドメ色」の歌詞に撃ち抜かれる。
一人称が「僕」なのも新鮮で妙にドキドキ。
「あんた」じゃなくて「君」ってのもよき。
ポップな曲調だけど、歌詞は意味深でなかなかに重たい。
配信したのを聴いてみると、イントロと終わりのところで休み時間のクラスのようなおしゃべり声が聞こえてきた。細かいっす。
(追記:よーーく聞いてみると「なんでHにこだわるかな」っていう女子の声が聞こえるような。せえしゅんのおしゃべりといえばこういう話題!風さん、またはYaffleさん、遊んでますねw)
16.さよならべいべ
ポップなリズムでも、とても切ない気持ちになる「さよならべいべ」。
円形ステージを回りながら手を振って、オーディエンスも一緒にフリフリ。風さんも終始笑顔で楽しそう。
バンドメンバー紹介+ステージにはいないアンドロイド・ヒロムさんの紹介も。仲が良さそうで信頼しあってるのが伝わってきます。
17.帰ろう
最後のナンバーは「帰ろう」。アンコールもないので、本当に最後の曲。この曲に込めた思いを話し始める風さん。
「これからも続く人生を少しでもポジティブに、ハッピーに生きられるように」
「始まりがあれば終わりがある。いつかこの世を去るときにネガティブな気持ちや、ドロドロしたものをもっていくのは悲しいから、この曲ですべて流して帰っていただきたい」
「いろいろもがいて生きていて、新曲でももがいてるけど、これからもみなさんと一緒に楽しくもがいて生きていきたい。これからもよろしくお願いいたします」(意訳)
演奏が始まると会場の雰囲気が一段と浄化されたように感じる。
後半に入ると、頭上から真っ白な鳥の羽が舞い降りてきて、風さんのくるくるした髪の毛に3枚ほど乗ってしまう。
曲が終わって東西南北にお辞儀をしても羽は落ちず。藤井風・天使説がここに立証されました。
エムスラ配信に大満足!
藤井風さんの武道館ライブ生配信は『MUSIC/SLASH』を利用して行われました。
音にこだわるアーティストが選ぶ配信サービスだそうで、前評判はいろいろ調べて知っていたのですが、始まるまではやはりちょっと心配でした。
でも、始まってみれば一点の曇りもないほど最高の音に大満足!風さんの息継ぎまで聞こえる感動的な音でした。
画像も途切れることなく、不満やイライラは一切なし。
風さんのドアップや指先がオールタイム見られて、すごかったです。
もちろん、端末の環境にもよりますが、回線速度が十分である程度いいスピーカーにつないでいるのであれば、めっちゃ近くにアーティストを感じられると思います。遠方だったり、視力がよくなかったりなんて方は、ある意味ライブ会場に行くよりも満足度が高いかもとすら思いました。(と視力が悪い私が申しております)
昨日の余韻が抜けきれず、ほわほわと幸せです。