2014/07/07 ゲスの極み乙女。 - ゲスにノーマル ~東京編~ -DAY 2-

渋谷WWWで観たとき以来だから、約4ヵ月ぶり。その間、テレビ、新聞等、大手メディアへの露出も増え、ニューシングルはドラマ主題歌も決定(それが『アラサーちゃん』てのが笑えた)。徐々に活動の場がロックシーンからポップシーンへ移行しつつある。

このバンド未だにフルアルバム出てないのに。

会場は高校生、大学生くらいの若い子、しかもカップルが多い――ような。して、観客の様子は前回の渋谷と変わらず、相変わらずの邦楽ロックシーンな感じ。跳ねるし、手は挙がるし、モッシュもオイオイコールもあるし、ダイヴ以外は一通り、といった具合。

バンドについては、これとかこれとかで過去に綴ったそのままで、シニカルでキャッチーな曲を作るVo.、華のあるDr.、美味しくて技術のあるBa.、カワイイキャラでこれまた技術のあるKey.。ライヴヴィジュアルは相変わらずとても良い。

昔観たときはいこか様に向けて「カワイイ!」という声がよく飛んでいたけど、課長のいじられキャラが定着した今、フロアからは「キモーイ!(自らフリ)」「デブ!」「ちょうどいい!」「汗!」「メタボ!」「緑!(衣装)」等の声が飛ぶ。一時お笑い芸人を目指していた絵音君が、それらを上手く拾って回していく。が、途中『いこかなでしこ』、『jajaumasan』では観客をステージに上げるも、萎縮して歌えず、上げた意味ゼロの惨憺たる状況に。いきなり上げられて説明もなしに歌わせるとか、絵音君ドSでゲスい。ドゲス。

個人的ハイライトは3曲目。ちゃんMARIのキーボードが、この日1番のプログレ感溢れるメロディを奏で、結局ちゃんMARIのキーボード観たさ、聴きたさに観に行っているようなものだと実感した。ゲスもざっくり言えば、4つ打ちの楽曲が多いバンドだけど、あのメロは――邦ロックフェスでは特に――他のバンドではまず聴けない音だ。"プログレッシヴヒップホップバンド"を自称するバンドの"プログレッシヴ"な部分を初めて目の当たりにする思いがした("ヒップホップ"感は、絵音君の発声と声質の問題で、今後も感じられないとは思う)。むしろ"ジャズ"を上手く消化している観がある。

一方、意図的だとは思うけど、新譜の楽曲は合いの手のフレーズが多用されている印象があって、加えてメロディの展開や4つ打ちのワンパターンな印象から、ちょっと飽きる部分もあった。以前、Instagrumで千彩さんが(恐らく歌詞のことを特に指して)「若いなあ」と評していたけど、以前にも増してその言葉が染みた。歌詞に意識を向けると、総じてフロアもステージも眩しい程に瑞々しく青く感ぜられ、疎外感を覚える(勝手に来て疎外感覚えるとか迷惑な客だな)。

8月に新曲(上述のタイアップ曲)、9月には初のzeppワンマン、順当に動員伸ばして来年はzeppツアーかな。フェスもメインステージになるのではなかろうか。ところで今日は絵音君の演奏に目を惹かれた。前はあんなに激しい運指してなかったような。

#ゲスの極み乙女

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