ぼくのなつやすみ~20年ぶりのホーチミン~英国紙が選んだ世界の注目心霊スポット、ベト飯グルメほか
番組をお聞きの方もそうでない方もこんにちは。
ポッドキャスト番組『昭和オカルト奇譚』のマサです。
2024年9月27日(金)配信回のベトナム特別編の記事です。各スポット、グルメ店のご紹介とマップへのリンクを掲載しています。次週配信予定の『スイティエン公園』編は、既に先行公開済みとなります。下記よりご覧ください。
また、配信内であまり細かく触れなかった20年ぶりのホーチミンで受けたカルチャーショックについても別記事として公開していますので、あわせてお読みいただければ幸いです。
※本編はポッドキャスト(Apple Podcast / Amazon music / Spotifyなど)からお聴きください。
ホーチミンオカルトスポット①タオダン公園
2013年、なぜかイギリスの旅行ガイド誌「ラフガイド」の世界の注目の心霊スポットとして紹介されることになった、ホーチミンの都市部にある「タオダン公園」。22:30頃に着いたが、園内は大通りに面しているのでこれといった不気味さはなく、静寂もない、相変わらずの喧騒であった。
公園奥にはスポーツ広場があり、平日の夜遅くにも関わらず、バドミントンに興じる若者や、筋トレ用の器具に列ができていたりと、"心霊スポット”というにはちょっと活気のありすぎる公園だった。
※いわれなど詳しくはポッドキャストをお聞きください。
おそらく地元の芸術家(彫刻家)たちの作品展示の場になっているであろう園内には、一貫性のない石像が遊歩道を囲むように配置されていた。当時は麻〇中毒者やホームレスの集会所になっていたようで危険だったとのことだが…。
ホーチミンオカルトスポット②ホーチミン市美術館
ホーチミン都市部の観光の拠点となるベンタイン市場からほど近くにある美術館。こちらも夜に訪れても中には入れないが外観から特に不気味な感じはしなかった。こちらについては、事故物件的ないわくがあるようだったが映画の話なので、都市伝説化したのだろうか。
もうひとつ、取り壊し中の廃墟心霊スポット的なものが過去にあったそうだが、現在は完全に更地になっているとのことだった。代わりに、こちらもベンタイン市場目の前にあるなかなか巨大な廃墟。取り壊し中だろうか。まるで隠さない点がちょっと(事故的な意味で)恐ろしい。
地震とかで一気に倒壊しそうで恐ろしい。夜はちょっとしたディストピア感も味わえる。まだまだオカルトスポットも少ないホーチミンだが、深夜でもにぎやかなので仕方ない。通りに面したありとあらゆる建物がほとんどお店でどれも営業しているというのもあるだろうか。日本も1980年代はおそらくこんな感じだったに違いない。シャッター街の未来がベトナムに来ないことを祈りつつ。
どちらかいうと、首都ハノイのほうがそういうスポットは多いのではないだろうかなんて考えていた。
配信内紹介スポット①ベトナム戦争証跡博物館
20年前、カンボジアとの国境であるモクバイを越えてホーチミン入りした。しかし、当時はノービザ滞在期間が15日だったため、次のスケジュール上、ニャチャン→ホイアン→ダナン→フエでそれぞれステイしてハノイに戻ってからラオス入りする計画だったのでホーチミンで滞在できる期間は3日程度だった。
その3日で、クチトンネルやベトナム戦争に関わるスポットとしてはこの戦争証跡博物館も訪れていたが、今回また再訪することにした。
館内は4Fまでさまざまな展示があるが、空調は一切効いていない。申し訳程度に扇風機が回っているだけなので、熱中症にならないように注意してほしい。また、配信内でも案内しているように、ベトナム戦争に関する残酷な写真や、枯葉剤の影響によって生まれてきた奇形児など、なかなか正気を保つのに厳しい展示も躊躇なくされているので、ある程度のカクゴを持って臨んでほしい。
当時なかった展示としては、敷地の端にあった捕虜収容所の再現とギロチンなど現物を展示してある区画。アメリカ人を拷問していたわけではなく、同じベトナム人同士だったのがまた皮肉な話だ。
配信内紹介スポット②バックパッカー通り
ハノイでは旧市街のターヒエン通りなどがバックパッカー通りといわれていたが、ホーチミンではその規模も大きく、ブイヴィエン通り、フォングーラオ通り、デタム通りと各所にある。
当時のブイヴィエン通りはこんなに歌舞伎町じみてはいなかったように記憶しているがそれだけ急ピッチで観光地としての整備や成長が進んだのだろう。こうなってしまったスポットを魅力と感じるかは微妙であるが…。
道路に面したオープンなスポーツバー的なものは当時から東南アジア諸国でさまざま見かけていた。バックパッカーたちはそういう場所で安いビールを飲みながら他の旅人と情報交換などしながら盛り上がっていた。ぼくもそのひとりであった。しかし、今回そういう旅人の姿を見かけることはなかった。
対面で情報交換せずとも、スマホ一台あれば現代は基本的にすべてひとりでも事足りてしまうということだろう。交流もオンラインの時代。メコンデルタのオプショナルでも日本人をひとりも見かけなかったこともあって、少し寂しさを感じた。
あとは配信でも触れているが、USドルがほとんど使われなくなっていたので両替所には旅人が群がっているはずと訪れてみると、欧米人バックパッカーなどがは群がっていたが日本人の姿は見かけなかった。時代は変わったのだと思う。パスポート保有率16%じゃそれも仕方ない。2004年当時の保有率は政府統計の旅券統計からおおまかに確認できるが、2019年で23.8%だったので、世代差も考えると旅に出る若者の絶対数が減少しているのだと思う。
または、少数ながらもいる旅人がベトナムをバックパッカールートとして選ばなくなったのかもしれない。当時と違って物価もだいぶ上がっていた。なので確たる目的がなければ、カンボジア(シェムリ)の後はタイに入ってしまうのかもしれない。
2019年以降バンコクにも行けていないが、久々に行くことがあればカオサン通りの"今”も見てこようと思う。願わくば、旅人たちでにぎわう当時のような場所であってほしい。
配信内紹介スポット③メコンデルタ
バックパッカー時代、オプショナルツアーの単価がちょっと予算に合わなくて断念したメコンデルタツアー。ベトナムでは、カフェとオプショナルツアー代理店が併設された「シン・カフェ」という形態が基本であったが、最近は言わないのだろうか?あまり聞くことがなかった。
Youtuberのベトナムひろみさんのチャンネルでおすすめされていた、フォングーラオ通りにあるオプショナルツアー店舗を訪れ、リーズナブルに手配できた。日本人向けだと1万円以上するが、多国籍だと(ガイドは英語のみだが)2,500円ぐらいでほぼ同じ内容で体験できる。
ホーチミン発のオプショナルツアーとしては王道のメコンデルタ。昼食付きで早朝発夕方着ぐらいでほぼ一日かかる。年代も国籍もバラバラのオプショナルツアーはやはり交流がおもしろい。
同じツアーなのでバスや昼食時にテーブルを囲うことになるので交流するわけだが、26人ぐらいのこのグループにおいてもLGBT(男女ともに)カップルやタトゥー率の高さなど多様性が見られて楽しかった。少し当時を思い出してしまうような体験だったろうか。
バックパッカー旅がおもしろいのはこのようなオプショナルツアーに参加した数日後に、別の国の街中や国境越えバスでばったり、なんてことが本当によくあった。知らない土地で知っている顔、というだけで打ち解けてしまうのが旅人なのだ。
これからベトナムに限らず海外旅行に行かれる方はぜひ日本人向けじゃないオプショナルツアーを申し込んでみてほしい。
ホーチミングルメスポット①『SHガーデン』
価格帯が完全に観光客、または駐在員向けではあるが、かなり有名なホーチミンを代表するレストラン『SHガーデン』。平日でも予約必至とのことで、水曜に訪れてみたがギリギリ入れた。一度行ってみたかった場所。
ディナータイムは二胡的な楽器の生演奏とともにトラディショナルな最高のベトナムフードを味わえる。特にシグネチャーでもあるSHガーデンスタイルの揚げ春巻き(チャーゾー)は絶品だった。そのほか、パリパリ食感の小エビがふんだんにかかったチャーハン、揚げ餅と鶏肉炒めなど、どれもngon(美味しい)だった。
配信でこのつけダレをヌクマムと言ってしまっているが、たぶんナンプラーだと思う。
これだけで3皿ぐらいイケるぐらいおすすめ。お値段は予想通りというか、この3品とドリンクぐらいで7,500円換算になっていたが(後からクレカの明細みて)それぐらいの価値はあると思う。
ホーチミングルメスポット②9月23日公園地下のシントー店
ベトナムグルメ定番の「シン・トー」。ミキサーでカットしたフルーツと練乳またはミルク、クラッシュアイスを入れて混ぜ合わせたスムージーのこと。暑い日が続いていたので、早々にここを見つけられたのはラッキーだった。
中心地にある9月23日公園は地下にフードコート「SOHO TOWN FOOD COURT」がある。その中のシントー店『GHIEN』のシントーは特にうまかった。滞在中、4度もここで違う味のシントーを注文してしまうほどだった。
お値段は地元価格。1種類だと30,000vnd(170円)、2種類だと45,000vnd(260円)。画像はマンゴーだが、ストロベリーやブルーベリー&バナナなどもおすすめ。
フードコート内は空調も効いているので過ごしやすい。暑さにやられそうになったら逃げ込みたい場所だ。
ホーチミングルメスポット③9月23日公園地下の鍋店
同じく「SOHO TOWN FOOD COURT」内にある鍋のお店。これはスイティエン公園編で紹介することになる、「この暑いのに屋外でみんな鍋食ってた」に由来するチョイスだ。そんなに旨いものか、とシントーを飲みながら見回していると、ふと同じフロア内に鍋を提供している店があったのだ。
これが思いのほか美味だったので紹介したい。
注文したのは「LAU GA LA E」。鶏肉の鍋、というところまではぼく程度のベトナム語知識でも読み取れた。今にして思えばGoogleレンズを使えばよかったと思うが、この時はそこまで考えが至らなかった。おそらく、鶏の出汁ということなんだと思う。285kは、285,000vnd(1,650円)。
もしゃっと香草類とブン(米麺)が運ばれ、鍋はぐつぐつと火力調整の効かない固形燃料で提供される。具材は、タケノコ、香草、鶏肉が入っているが、鶏は完全に出汁用だと思われる。骨付きのものばかりであった。しかし、その出汁がまた美味でできればラーメンを入れたかった。
この鍋をスイティエン公園のみならず、街中の路上で暑いなか食べているのだからベトナム人の鍋好きには目を見張るものがある。
ホーチミングルメスポット④『フォー2000』&バインミー『Huynh Hoa』&『バインセオ46』
"ベトナムといえば”のお手軽フード3種の神器のようなラインナップをまとめてみた。どれもどこにもでもある屋台で食べられるが、配信で紹介したお店3つ。
ベンタイン市場近くにある『フォー2000』。こちらは路上店に比べるとだいぶ割高であるが名店のフォーを食べたいならここも選択肢のひとつにしてほしい。スペース配信で触れているだけだったが、店内に訪れた有名人の写真のなかに、かつて日本の総理大臣だった方とそのファミリーのものもあった。こんな街中の店に来るのかと、ちょっと意外だった。
そしてこちらは、9月23日公園近くにあるベトナム風サンドイッチ"バインミー”の人気店『Huynh Hoa』。
Uber配達用の店も近くに構えるほど地元ホーチミンっ子に愛されているバインミー店。いついっても行列なので多少並ぶ前提で時間のあるときに行ってほしい。メニューはこのバインミー一本。いっそ潔い。スコールが降り出したので、ホテルに戻って食べた。
コンビーフとフランスパンで再現してみたいが、ラード的なものの正体がわからない。ラード?しかしベトナムのフランスパンは本当に旨い。
こちらはピンクの教会としてインスタグラマーの人気スポットにもなっている「タンディン教会」から徒歩3分ほどにある、ベトナム風お好み焼きのバインセオの名店『バインセオ46』。
こちらも地元&観光客人気店。ライブキッチンというか、路上にキッチンがあるのでメイキングも楽しみながら味わえる。たっぷりの香草にバインセオを少し切って乗せて、ナンプラーをチョイチョイとつけて食べる。暑くても至福のひとときが味わえるお店。
観光客の姿も散見されたので、おそらく外国人価格かと思われる。こちらはぶっちゃけ日本でも再現可能だと思うが、葉っぱが割とキモになっているので、それがないのが悔やまれる。
ホーチミングルメスポット⑤豪華絢爛な中華風装飾『nha hang ngon(ニャーハンゴン)』
ベトナム語でレストランのことを「ニャーハン」、美味しいは「ンゴン」という。つまり、直訳すると"おいしいレストラン”。豪華絢爛といっても、価格は一般観光客並なので安心してほしい。ここは1Fに路上屋台を模したブースがあり、メニューからでも路上風屋台でも注文できる。
こちらも『SHガーデン』的なお店。トラディショナルフードのほか、本格的な中華も注文できる。大人数に対応しているので、団体客もちらほら。とにかく店内の装飾が中華の宮殿風で一見の価値がある。
空心菜炒めが鬼うまかった。どれもハノイ滞在時は旧市街の路上店で100円以下で食べていたものだけど、バックパッカー時代に思い描いていた「いつかこんな店で思う存分満喫したい」を叶えた再訪だったかもしれない。
今回お世話になった宿:『Silverland May Hotel』☆☆☆☆
今回のホーチミン再訪旅行でお世話になった、『Silverland May Hotel』。ブッキングドットコムの会員割引とホテルのクーポンでシグネチャーのお部屋を日本のアパホテル並のお値段で安く手配することができました。
近くには業務スーパーもあるので、無糖ウーロン茶(重要)の仕入れ先としても重宝することになる。
朝食はビッフェ以外にもキャビアオムレツやフォーなども注文できるので、マストで付けたほうがよい。毎朝が最高のスタートを切れる。アフタヌーンティーは結局滞在中2回しか利用しなかったが、朝食とは違うメニューも用意されている。
このホテルは12F屋上にあるプールが格別。吹き抜けになった空間に広いプールとジャグジーエリアがあり夜は22時まで利用できる。プールバーもついているのでドリンクを注文し、夜景を眺めながらホーチミンの夜を過ごすのもまた癒しの時間だった。
階下は宿泊客専用のジムエリアもあり、早朝筋トレもできるのが嬉しい。
ここからライブ配信していたアーカイブもXに残っているので、宿泊をご検討の方はぜひご覧になってほしい。
ホーチミンは4日あれば十分な観光ができるので、ゆったりと詰め込まない時間をつくってみたのは今回正解だった。元バックパッカーらしからぬラグジュアリーな旅行だったが、こんなベトナムもまた一興かもしれない。
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