「絵を描きながら、算数をする」
11/30（木）に開催する『夜奏のアトリエ～カルテットで奏でるゴッホの光彩～』
今回は、会計・マーケティングを担当している森照覚が“会計”の仕事にフォ－カスをあててお話しします。
会計の大きな仕事と言えば「予算管理」です。
演奏会を制作するうえで、企画者が持つ「こんなことをしたい」「素晴らしい音楽を届けたい」という熱い思いを実現できるように、会計としてどのくらい予算がかかるのかを考えます。
出演者の人数や、チラシの部数、その他の経費によっても予算は大きく変動し、チケット価格を決めるうえでも、重要なポイントになります。
予算と照らし合わせながら、どのくらいの金額で何割売れば黒字になるのかを、多数の金額ごとの入場率パターンで検討していきます。
チケット価格を決めるには、予算に目を向けることはもちろん、自分たちがターゲットとするお客様にとって、どのくらいの価格だと来てもらいやすいのか？という多彩な視点で考えました。
そして、大枠が決まったら、チケットの準備をします。
自分たちで販売する分は、公演のイメージに合ったオリジナルデザインのチケットを作ります。何種類も候補を作った中で、今回はゴッホの夜の風景画に合わせたアーティスティックなペイント感を出し、音楽とアートとの融合を感じさせるワクワクするようなチケットデザインにしました。
そして、販売を開始してから、チケットの売り上げを日々表につけていきます。
最初に目標をたてた通りにチケット枚数が売り上げると、グラフも右肩上がりに伸びていき、着実に公演の魅力が伝わっているなと嬉しくなり、また次への原動力にもなります。
また、私は会計の仕事をする中で、このような言葉を思い出しました。
「絵を描きながら、算数をする」
これは、本学アートマネジメントコースの客員教授である広渡勲先生から、お聞きした言葉です。
「絵を描く」＝イマジネーションを持ち、お客様に興味をもっていただけるような魅力的なコンサートを制作する
「算数をする」＝どこにどのように予算を使うのか。イメージしたものを実現できるように、実際に使える予算を常に考える
将来プロデューサーを目指すうえで、大切なことを端的な言葉で伝えてくださいました。
しかし私自身、正直昔から「算数・数学」に苦手意識がありました。
私はアルバイトで、レジなどを担当したこともなく、仕事をするうえでお金を触る経験があまりありませんでした。ある時、会計の仕事で釣銭を確認しているときに、「お金が合わない！」ということに…。その時は、心臓バクバクで頭が真っ白になりました。結果的には無事に金額が合い、本当にひと安心しましたが、これを機に、お金を扱うことの責任感を強く学びました。
またこの数か月間、会計の仕事を通して、将来に向けても重要な経験をできていると実感しています。
演奏会をつくる上で、何にどのくらい予算がかかるのかを知ることはもちろん、逆にどのようにしたら予算を減らすことができるか。限られたものの中で、なにができるか。などを考える機会が増えました。
私たちは最初から「黒字になればいいかな...」なんて消極的なことは考えていないです。完売させるつもりでやってます！とにかく今は、沢山の方にご来場いただけるように、出来ることを取り組むのみです。
ゴッホが人生をかけて情熱的に絵を描いたように、私たち皆が情熱をもち、思い描いている魅力溢れるコンサートに、ぜひ足を運んでいただけますと嬉しいです。
本番まで、残り2週間を切りましたが、ここからさらにエンジンをかけて頑張ります！
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【公演概要】
「夜奏のアトリエ〜カルテットで奏でるゴッホの光彩〜」
〈日時〉2023年11月30日(木）開場18:00 / 開演18:30
〈会場〉昭和音楽大学 南校舎５階 ユリホール
〈出演者〉小林美恵（ヴァイオリン）、淵野日奈子（ヴァイオリン）、松実健太（ヴィオラ）、山岸彩子（チェロ）、沼田英子(絵画解説)、宮崎由衣子(司会)
〈チケット料金〉一般:3,000円/ゆりフレンズ:2,700円/学生:1,500円（全席指定・税込※未就学児入場不可）
【チケット購入】
〇インターネット受付
昭和音楽大学チケットセンター
https://www.tosei-showa-music.ac.jp/concert/ticket.html
〇電話受付
昭和音楽大学アートマネジメントコース企画制作室
TEL:044―959―5121 平日10:00～17:00（土日祝を除く）
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