音楽雑誌「Player」について。
「いまさらかよ」
と、言われてしまうだろうが、約一年前に音楽雑誌「Player」が休刊した。
この「Player」、私が買っていたころは、確か01年4月号から02年か03年くらいまでだったと思う。
つまり、1年半~2年くらいしか購読していなかったのだが、その時に得た知識は、今も活かされている。
私にとって、エポックメイキングな音楽雑誌だった。
「Player」は、「音楽を聴くだけでなく、プレイしよう」というモットーらしいが、その割にはプレイ分析やスコアは充実していない印象があり、そこは少しだけ突っ込みどころだが、単純に読み物として面白かった。
当時、15歳くらいの私は「SEX PISTOLS」が好きで、「NERVER MIND THE BOLLCKS HERE‘S THE SEX PISOTOLS(邦題 勝手にしやがれ!)」を聴いて、文字通り「衝撃」を受けた。
たぶん、その時の心境もあったとは思うが、彼らの音楽にただよう「自由で、明るく攻撃的」な雰囲気に私はノックアウトされたのだ。
あれから、それなにりパンクロックのバンドは聴いたり観にいったりしたが、結局、この時の体験を越えるものはなかった。
そんな私が、書店で、たまたま「SEX PISTOLS」が表紙の「Player」を発見したのが、初めての出会いだった。
(こんな、良いタイミングがあるのか)
と、思ったことを覚えている。
当然、即、買い、家に帰って読んだ。
当時の「Player」は、雑誌の後ろのほうで「オールディーズな名盤特集」の記事を載せていて、たまたまその号が「勝手にしやがれ!」を取り上げていたのだ。
記事内容は、
①バンドのヒストリー。
②当時のメンバーが使用していた機材。
③元メンバーの証言(この時は、初代ベーシストのGlen Matlockだった。新宿の喫茶店でインタビューをした、と書いてあった記憶がある)。
④奏法解説(ギター)
⑤どのような環境やセッティングでレコーディングされたか。
・・・等々だったと思う。
もう、夢中になって読んだね。
そして、それ以来だ。
出るたびに買い始めたのは。
いきなり自分語りになってしまうのだけれど、当時の私は「いつも怒っていた」。
いっつも「イライラしていた」。
原因は分からないのだが、若いころの私は常に胸に「怒り」の感情が渦巻いていた(これと似たようなことをSUGIZO(LUNA SEA)、HEATH(X JAPAN)
、Shawn Ⅽrahan(SLIPKNOT)が言っていたけど、なんか同じものを持っているのかな・・・)。
その気持ちを静めるには「ROCK」か「0721」くらいしかなかった。
よく「若いころに戻りたいなぁ」
・・・みたいなことを言う人がいるが、私は絶対戻りたくない。
とにかくこの頃は「ツラかった」。
そのツライ気持ちを緩和させてくれる存在が「ROCK」だったから、当時の私にとって音楽は趣味というより、精神安定剤だった。
その中でも「SEX PISTOLS」は特別だった。
そして、それを取り上げてくれた「Player」のことも好きになった。
「Player」の今でも忘れない特集記事に「70年代、80年代、90年代の名盤特集」だ。
そこで紹介されていたバンドとアルバムは、
70年代
BLACK SABBATH「PARANOID」
LED ZEPPELIN「Ⅳ」
QUEEN「A NIGHT AT THE OPERA」
KISS「DESTROYER」
SEX PISTOLS「NERVER MIND THE BOLLCKS HERE‘S THE SEX PISOTOLS」
80年代
AC/DC「BACK IN BLACK」
Mötley Crüe「SHOUT AT THE DEVIL」
METALLICA「RIDE THE LIGHTNING」
GUNS‘N‘ROSES「APPETITE FOR DESTRUCTION」
VAN HALEN「1984」
90年代
NIRVANA「NEVER MIND」
ALICE IN CHAINS「DIRT」
KORN「KORN」
SOUND GARDEN「BADMOTOR FINGER」
PANTERA「COWBOYS FROM HELL」
SLIPKNOT「SLIPKNOT」
CREED「MY OWN PRISON」
LIMP BIZKIT「SIGNIFICANT OTHER」
RAGE AGAINST THE MACHINE「RAGE AGAINST THE MACHINE」
DEFTONES「AROUND THE FUR」
だったと、記憶している。
もう、これを頼りにCD買いまくったね。
確かCREED以外は全部買ったと思う(いまだにこのバンドのCDを持っていない)。
なぜCREED買わなかったのかは分からない。
「MY OWN PRISON」の陰気臭いジャケットが嫌だったのかな・・・?笑
この中でも
DEFTONES「AROUND THE FUR」
KORN「KORN」
PANTERA「COWBOYS FROM HELL」
SOUND GARDEN「BADMOTOR FINGER」
ALICE IN CHAINS「DIRT」
LIMP BIZKIT「SIGNIFICANT OTHER」
RAGE AGAINST THE MACHINE「RAGE AGAINST THE MACHINE」
は、本当に好きになった。
90年代ばかりなのは、当時の俺の心境に合っていたからだろう。
NIRVANAが無いけど、すでに身内が買っていて家にあったからね。
SEX PISOLSも既に持っていたから除外。
この記事で紹介されていたバンドは今も聴く。
つまり、俺の基礎になったバンドたちです。
でも、初めてのアルバイトの給料(新聞配達)で買ったアルバムが
METALLICA「RIDE THE LIGHTNING」
AEROSMITH「JUST PUSH PLAY」
だったし、当時「Player」で紹介されていたバンドを基準にCDを買っていたなァ。
勿論、これが、人によっては「rockin`on」かもしれないし「CROSSBEAT」や「BURRN!」かもしれない(ちなみに「MUSIC LIFE」は当時なかった)。
でも、私は「Player」でしたよ、ハイ・・・。
「Player」の「This is the truth?」というロック界のお騒がせニュース記事も面白かったなぁ。
よくLIMPのFred Durstが出ていたのを覚えている。
彼はどこ行ってもトラブル起こしていたから・・・。
あ、そうそう、当時「IOWA」をリリースしたばかりのSLIPKNOTという米国のヘヴィ・メタルバンドがいるのですが、「Player」の読者プレゼント企画で「SLIPKNOTのメンバー全員のサイン色紙」が1名様限定で出ていたの。
私はそれに応募しまして・・・なんと、当選したのです。
この時はすごい驚きましたね・・・。
もう今は鬼籍に入られた方もいる。今となっては貴重なサイン色紙です。
まぁ、そんなこんなで、書きだしたらキリがないんですけど、ホント「Player」からは、色んな楽しい情報を得られたと思います。
「Player」55年間、お疲れ様でした。
これからはバックナンバーをヤフオクやメルカリで買うかも・・・(´・ω・`)
あと、休刊でしょ?それなら、不定期でもいいんで発行してね。
できるだけ買います。