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俺はCROSSBEA党。音楽雑誌「CROSSBEAT」について。

この記事を書いている一日中雨で、憂うつだった。
雨はイヤだね。
紙の雑誌好きな俺にとって、水は天敵。
大切な雑誌、濡れないように気をつけないと。

んで、今回の主題である「CROSSEBEAT」なんだけど、発行元はあのシンコー・ミュージック。
シンコー・ミュージックの雑誌は、面白いものが多いね。

この「CROSSBEAT」なんだけど、雑誌のサイズ感といい、取り上げているミュージシャンといい、明らかに「rockin'on」を意識した作りに見える。
「BANDやろうぜ」と「GiGS」
「YOUNG GUITAR」と「Guitar magazine」
「FOOL'S MATE」と「SHOXX」
「BOON」と「COOL TRANS」
…みたいな感じで、ライバル紙として見ていいのかな。

でも、ご存知のかたもいるかと思うが、「CROSSBEAT」はとっくの昔に廃刊になり…「rockin'on」は、今も発行し続けている。
しかし、俺は「CROSSBEAT」の方が好き。
そんな「CROSSBEAT」だけど、なにから書けばいいかな。
やはり、Kurt Cobainが自殺したこの号なんかは、興味深いと思う(いきなり重くて悪いけど)。

1994年6月号。「KURT COBAIN追悼特集」の文字がある通り、突然世を去ったKURTの特集が組まれている。

雑誌の良いところは、その当時の人たちの感情がダイレクトに伝わってくる点だ。
Kurtの死によって、「CROSSBEAT」編集部も、読者も混乱している様がよく伝わってくる。

突然の訃報に戸惑いの声を隠せない編集部一同、読者たち…。
沢山の反響の手紙。

正直、日本人にとっては、飛行機で10時間以上もかけて行くほどの遠い地の話しであり、毎日の生活には影響はないと思うが、それでも、たくさんの読者から悲しみの手紙が届いているのを見ると(Kurtは愛されていたんだな…)と、つくづく思う。
そして、こういうのを見るたびに思うのは「自殺」による周囲への影響だ。
「自殺はよくないことだ」と言いたいけど、それを言っても自殺者が減るとは思えない。
そもそも自殺が良くないことだなんて、当の本人が一番理解しているだろう。
まったく、この問題は根が深い…。

だが、敢えて明言させていただくが、
KURTは間違っていたと思う。
一面識もない異国の人たちから、これだけ死を悲しんでもらえる人が、果たしてどれだけいるだろうか。

Kurtよ、永遠なれ。

あと、Pearl Jam(以下PJ)を表紙で取り上げているこの号2つは、けっこう珍しい気もする。

2ndアルバム「VS.」の頃かな。
Kurtの自殺の余波を引きずりながらも前に進むPJ。

この頃の彼らは、「VS」〜「vitalogy」あたりかな。
長い歴史の中でも、とりわセールス的に盛り上がっていたころだと思う。

Kurtを失った苦しみを抱えながらも、傑作「vitalogy」を作り上げたヴォーカルEddie Vedderのインタビュー。

このPJ、今でも活動しているけど、日本では人気が今ひとつな印象。
新譜「DARK MATTER」をリリースしても、日本に来る気配がない。
確かに、仕事で来るのだから、儲からなかったら意味ないとは思うけど(多少赤字になっても来て欲しいなぁ…)なんて、思ってしまう。

この頃のPJのエネルギーは凄まじいので、ROCK好きな方は聴いてみてくださいね。

それまでは、ライヴ盤聴いてお茶を濁すか…。
この下のアルバム良いですよ。

現時点での最後の来日公演である、2003年の日本武道館公演のライヴ盤。

それと、これ重要なのですが、音楽雑誌だからといって、音楽だけを取り上げている訳ではないのです。
連載コラムなんか読んでみると、当時の映画や書籍、AV機器やら、カルチャーが記事になっているところが面白いのです。
音楽好きだからって、音楽のことばっかり考えるのもNG、とまでは言わないけど、堅っ苦しくなるよね。
「CROSSBEAT」では、あのリリー・フランキーが連載コラムを持っていたのだ。
題して「リリー・フランキーの死亡遊戯」。
当人、覚えているかな、このコラム…笑

「なぁ〜んで、意味も分かってねぇーのに、ワシら英語の音楽聴いてんのかねー?」という内容のコラム。

キョンキョン(小泉今日子)や中嶋美智代の歌詞を元に「歌詞に対して鈍感になっている我々の感性を鋭敏にしよう!」
という、ことを書いているのだが、明らかに元の歌詞の内容を曲解している、トンデモな内容…。
「風に揺れてるGreen Grass
遠い目をしてた
あなたの隣で ダメなわたしは
Tu lu lu lu  草をちぎっていたの
も一度Smile Again
心でCry Again(以下略)」
この歌詞に対して「これは大麻解禁を訴える歌詞である」
と、かなりゴーインな解釈をぶち込むリリーさん…笑
まぁ、聴き手の理解力を高め、作り手の裏の意味合いを探って、感性を高めるためのトレーニングらしいので、解釈は自由ですけど…。
イマジネーションを豊かにするには良いかもね。。。多分。。。

余談ですが、リリー・フランキーさん、俺が前回書いたnote記事朝ドラ「おむすび」のナレーター役を務めてますね。

けっこうね、昔の雑誌は面白いよ。
とりわけ「CROSSBEAT」は良いと思う。あの「U2」の東京ドーム公演をボロクソに書いていたり、割と自由に書いているのがいい。

あのU2でさえ、東京ドームを掌握できなかった、と書かれています。

まぁ、上記の「東京ドーム」でのコンサートに関しては、俺も以前RHCPで書いたように、色々思うところがある(俺の場合は良かったけど)。

この「U2」ライヴの記事では、3人のライターが感想を書いているが、2人が酷評していた。
とりわけ一人、岩見吉朗というライターは、あまりにもライヴの内容が酷かったので
「私はもうドームには(ライヴでは)行かないと決めた」
とまで書かれている。
これは相当な書かれよう…。
まぁ、しゃーないわな…ドームの2階席の後方とかになると、本当ステージが遠くて、ほとんど両脇のモニターばかり観ていることになるんだけど、これがまぁ、なんとも個人的に微妙で(このライターも2階席後方で観ていたらしい)。
「東京ドームで、デカいモニターでライヴ映像観ている」
ような感覚になってしまう。 
パフォーマンスしている側は、その距離を埋めなければならない。
それは、相当な要求だ。
そのくらい大きい会場は難しい。
一概にバンドのせいにもできないが、その距離感を埋めるようなパフォーマンスをするバンドもいるからね…。
やはり、そこまでできてこそ、プロなんだと思う。
余談ですが、それが出来ていたのがTHE ROLLING STONESでした。
彼らは凄かった・・・。

と、相変わらず俺らしい暗い内容になってますが(笑)、「CROSSBEAT」は好きです。
また、書くかな?
けっこう面白い記事があるんですよ。
誰がなんと言おうと、俺は「洋楽」ロックがすきだから。

最後まで読んでくれて、ありがとうございました!

                     了

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