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熊本大学新設「情報融合学環」とは?


はじめに

熊本大学は、大学創設以来初めて新たな学部「情報融合学環」を設置することが決定しました。この学部は、半導体教育に特化した新たな学科「半導体デバイス工学課程」とともに、来年度から開始されます。
ご存じの通り、熊本には台湾の半導体メーカー「TSMC」が巨大工場を建設中です。こういった背景と今回の新しい学部創設との関連について解説していきます。

TSMCについて

台湾の半導体メーカーTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)が熊本県菊陽町に工場を建設中です。2023年夏以降には、台湾から駐在員と家族、計600人以上が熊本に移住する予定です。工場は2023年内に完成し、2024年12月までに生産を開始する計画です。熊本での経済波及効果は、10年で約4兆3000億円と試算されています。
なぜ熊本なのか?として考えられるのは
1.半導体産業の集積: 熊本には200社以上の半導体関連企業があり、九州全体でも約1000社が集まっていること。
2.豊富な地下水: 半導体製造には大量の清潔な水が必要で、熊本はその供給が可能であること。
などが上げられますが、現在その工場誘致のために日本政府は、工場の投資額の約半分にあたる最大4760億円を補助することになっています。
熊本に与える影響としても、

  • 経済波及効果: 地元の金融機関によると、10年で約4兆3000億円の経済波及効果があるとされています。

  • 雇用効果: TSMCを含め、新たに進出や増設をする関連企業は80社程度に上り、雇用効果は7500人に上ると見込まれています。

TSMCの詳しい説明記事はこちら↓
TSMCは「トヨタ自動車の2倍!?」の会社!

人材育成の必要性

半導体産業における専門人材の不足は、日本にとって深刻な問題です。そこでその雇用に追いつくために「スピード感」を持って今回、熊本大学が新たな人材育成の専門機関として、今回の学部学科の創設に着手したというわけです。

熊本大学からの「新学部創設」の発表

半導体関連の人材不足は実はかなり深刻です。
電機メーカーなどでつくる業界団体「JEITA=電子情報技術産業協会」によると、国内の主要8社だけで、今後10年間で必要になる半導体人材は、4万人にのぼると見込まれています。
さらに、こういった背景もあり、半導体技術職の給与は普通の仕事の給与と比較してもかなり高額になっています。実際会社によって差はありますが、初任給で約30万円、平均年収は1,400万円とも言われています。

入試に関する情報

実際に新しく創設されるのはこの「情報融合学環」だけでなく、工学部の「半導体デバイス工学課程」という学科も新設されます。工学部の学科は日本初の「半導体」に特化した学科として、大変注目されています。
入試の定員、配点などはこちら↓
情報融合学環の定員、配点など
情報融合学環に関して、ざっくり解説すると共通テストは5科目全て必要です。
二次試験との配点比率は、450:550。二次試験は英語と数学になりますが、
この英語と数学の選択の仕方が2通りから選べるようになっています。
大雑把にいうと、英語が得意な人(文系型)と数学が得意な人(理系型)はそれぞれ違う受け方ができるということです。
文系型が、英語350点、数学200点(ⅠAⅡBの範囲)
理系型が、英語250点、数学300点(ⅠAⅡBⅢの範囲) となります。
テクノロジー関係の勉強をするので数学は当然ですが、英語はコミュニケーション能力としてかなり重視されますから、理系型でもしっかり英語の勉強は必要になります。

今から間に合わせる勉強法

受験までの時間を逆算すると、焦りを感じる人も多いと思いますが、効果的な勉強法というのは一人一人違うものです。
特に「数学」に関しては、苦手意識が多少でもある人にとっては、独学でどうにかするというのははっきり言って無理です。参考書などを順番に解いていくという生徒さんはよくいますが、その解説の意味を正確に読み取ることが出来ずに、時間ばかりかかってしまい、とても効率の悪い勉強になってしまいます。
学校や塾、予備校の先生など、周りに「どう学べば数学が分かるようになるのか」が聞ける人を頼ってください。それが最善の方法です。

残りの時間をどう使うことが自分が一番納得ができるのかを、よく考えてみてくださいね。で、困ったことは相談できる人に相談しましょう。皆さんの健闘をお祈りします。




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