家族のグループライン

今日は実家に皆で集まって、祖母の退院祝いを兼ねた会食があるらしく、昨日あたりから家族のグループラインが賑わっていた。

自分はもちろん実家に帰れず参加出来ないので、発言こそしないものの何となくは目を通したり見流したりしていた。

誰がピザを買ってくるだとか、ケーキを買ったとか、大事を取って顔だけ見せて帰るとか、遅れてくるとか、だいたいそういう話をしていた。

そうやって何度も来る通知をぼんやりと見ながらiPadをいじっていた。

それが何か、親戚が実家に集まってるときに、2階で1人携帯をいじってるときと同じ感覚になった。

階段の方から薄ら聞こえる賑やかな声を聞きながら、あー下行かなきゃなーと思いながらダラダラと携帯をいじってる、あのときをふと思い出した。

1階に降りて行くのは多少面倒くさい気持ちにはなるが、遠くから人の声がしてるのを横になって聴いてるのはそんなに悪い気分はしなかった。

家族のグループラインが止まると、始まったんだなと察して、姉が今から帰るという旨を間違って家族のグループラインに送信したことで、それが終わったのも察した。

今年は正月にも帰れそうにないので、一年以上実家に帰らないことになりそう。
実家を離れて暮らすようになったのはここ2年ほどなので、急速に身体は実家から離れる期間がのびていく。

それは、地元にいる人々と会わずに過ごす期間でもある。

だが長年実家、地元にいたことで蓄積された情報、状況、事や物が、あのときの感情と今の感情を簡単に紐付けるのかもしれない。

今日は少しだけ、実家の2階にいる感じがした。
そろそろ1階に降りようかなと思いながら、ダラダラとiPadをいじっている。

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