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昇格試験のケーススタディの事例集「クレーム対応」のみ20問題と解答例
昇格試験のケーススタディでは、事例といて「クレームなどの問題が起きている場面」が出題されます。
回答をするには、その部分の文章を見るだけでなく、前半部分だったりそのほかに散らばっているそのクレームが起きている製品の『あるべき姿』を押さえておく必要があります。
おそらくクレーム部分は事例の後半に登場します。それまでに会議の様子や部長と話し込むシーンがあるだろうと思います。その中に書かれている『あるべき姿』を記述することでいい回答に仕上げる事ができます。
今回の記事では通常のケーススタディの全文ではなく、『クレームが起きているシーン』『その伏線を含んでいる前半部分のシーン』だけの事例としており短くなっています。クレーム部分だけを集中的に勉強したい人向けに記事を用意しました。
事例として20個用意しておりますので、ぜひ勉強にお役立てください。
(通常のケーススタディの全文のイメージはこちらをごらんください。)
登場人物について
下記のケーススタディにおいて下記の人物が登場します。
部長:藤井
課長:田中(あなた)
先輩:佐藤(中堅社員)
新人:中村(新人)
出題問題について
Q1. 取り組む事柄について記述せよ。(クレーム対応のみ)
Q2. あなたならどの様に対応するかを優先順位を踏まえて記述せよ。(クレーム対応のみ)
1. 次世代空気清浄機「エアリクス500」の市場導入とトラブル対応
ケーススタディ事例:
定例の営業戦略会議で、田中課長は今期の目標について話を始めた。
【田中】
「今期の最大の目標は、テックワークスが新たに開発した次世代空気清浄機『エアリクス500』の市場導入と販売拡大だ。この商品は、省エネ性能とウイルス除去機能を兼ね備えた新しいコンセプトで開発された。特に空気環境の改善が重視されるオフィスや学校施設向けに展開していく予定だ。我々がどれだけ効果的に提案できるかが、この商品の成否を決定づける。」
第二課はこれまで家庭用家電を主に扱ってきたが、法人向け製品の提案を強化するために、開発部やマーケティング部と連携した新しい営業体制の確立が求められていた。
【田中】
「法人向け市場は競争が激しいが、『エアリクス500』の特徴である空間デザインへの適応性と高い浄化性能を活かして、新しい市場を切り開いてほしい。他部門との連携を密にし、各自が積極的にチャレンジしていこう。」
その後、部長の藤井が会議室に入り、次のように話を続けた。
【藤井】
「田中君、確かに法人向け市場はこれまで以上に挑戦的だが、『エアリクス500』にはそれだけの価値がある。この商品をただ売るだけではなく、その効果や使い方を顧客にしっかりと理解してもらう工夫が必要だ。導入後のサポート体制も重要だ。特に初期段階では問題が発生することも想定しておかなければならない。どんなトラブルが起きても迅速に対応できる体制を整えておこう。」
会議後、佐藤が慌てて課長のもとへ駆け寄った。
【佐藤】
「課長、大変です!先週納品した『エアリクス500』について、クリーンエア社からフィードバックがありました。フィルター交換アラートのシステムが正常に動作しておらず、過剰にフィルター交換を要求するエラーが頻発しているそうです。これにより、クリーンエア社では運用コストが大幅に増加するとクレームが入っています。」
【田中】
「え?どうしてそんなことに?このアラートシステムは検査でも問題なかったはずだが。」
【佐藤】
「現場の報告によると、法人仕様として特別に追加したセンサーの調整が不十分だったようです。技術部が最終段階で行うべき調整が抜けており、その結果、センサーが敏感に反応しすぎてしまっています。」
【中村】
「法人仕様の追加センサーについては、技術部との連携を強化するべきでした。完全に自分の確認不足です…。」
回答例
【Q1. 取り組む事柄について記述せよ。】
<不具合の迅速対応>
クリーンエア社からエアリクス500のフィルター交換アラートの不具合がありクレームが来ていることから、本来、エアリクスの市場導入と販売拡大のために、法人向けの製品を計画通り展開するべきだが、クリーンエア社から信頼を失う事になれば売り上げ目標や販売拡大の計画に支障が出る事になる。
【Q2. あなたならどの様に対応するかを優先順位を踏まえて記述せよ。】
<不具合の迅速対応>
エアリクス500の販売拡大は最重要であり、クレーム対応は緊急性が高い、よって最優先で取り組む。
中村と共に部長のところへ出向き、クリーンエア社からクレームが来ており、アラートシステムに不具合が出ている事実を報告する。すぐに中村から、場合によっては私からクリーンエア社の担当者へ電話で連絡し、謝罪と早急に対応することを約束する。
つぎに部長から技術部の部長へ特別対応を依頼していただき、私から技術部の課長、中村から担当者へ連絡し早急に対応できるように連携して連絡を行う。早急にセンサーの調整を行った製品を用意し、クリーンエア社へお届けするように手配をする。
後日、関係性維持と強化のために、クリーンエア社へ担当者と上長のところへ訪問し、謝罪と再発防止に対する取り組みを説明させていただくことで信頼の回復に努める。
詳細の解説
【Q1. 取り組む事柄について記述せよ。】
回答としては『**ということから、**であるべきだが、**』という文章の構成で記述します。
何を書けばいいの?という方はこちらの記事をまず読み込んでもらえるといいかと思います。
「**ということから」の部分は本文に書いてあるクレームが来ていることを書けばいいです。ここはそんなに難しくありません。
「**であるべきだが」の部分は本文のどこかに記述のある「あるべき姿」を見つけ出して書いてください。見つけ方としては『目標』という文字だったり、部長からの話の中に書かれている事が多いです。
「**」の部分はいまの問題のある姿を書きます。ただし「信頼を失う事になれば**」という様に書くと書きやすいかと思います。
あとテクニック的な事ですが、まず事例の後半部分にある『クレーム部分』を見て『商品名』『会社名』をチェックしてから最初から読むとわかりやすいです。
【Q2. あなたならどの様に対応するかを優先順位を踏まえて記述せよ。】
ここで記述する事は以下の5つのテンプレートを書きます。
1.優先順位について
2.部長への報告
3.すぐに顧客へ連絡し謝罪と迅速に取り組む約束
4.部長から他部署に連携して対応
5.後日、関係性を維持
1.優先順位について
「重要性が高い、緊急性が高い、よって最優先で対応する。」ということを書きます。
2.部長への報告
本文の内容を少し理解して「顧客からクレームが来ている、製品に不具合がある」のを報告するイメージです。
3.すぐに顧客へ連絡し謝罪と迅速に取り組む約束
本文の通りです。
4.部長から他部署に連携して対応
担当者間で動くのではなく、しっかりと部長から他部署の部長へ特別対応を依頼するのが重要です。「部長→部長」「課長→課長」「担当→担当」という流れで連携しましょう。
依頼する部署は「クレームの文章の所に出てきている部署」です。今回の事例だと「技術部」です。
もし他部署名が書かれていなかったら「本文のどこかで連携するように書かれている部署」だったり、それでもどこにも書かれていなくても自分で部署を考えてもいいです。例えば、法律のことなら「法務部」、配達のことなら「物流部」、製造の事なら「製造部」というように一般的にある部署を記述してもOKです。
5.後日、関係性を維持
アフターフォローとして最後まで責任もってやり遂げる姿が大事です。
「関係性の維持」、「再発防止」、「信頼の回復」がキーワードです。
これより下は有料となっております。上記の事例と同等のものを下記に19事例をご用意しています。
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