読了「富岳　世界4冠スパコンが日本を救う　圧倒的1位に輝いた国産技術の神髄」

（日経クロステック編集部・著。日経BP・刊）
2021/4/4(日)PM読了。booklive電子書籍にて。

ツイッターでもなんでもそうだが、人は無意識のうちに自分で情報を選んでいて、よほど気をつけないと偏在し、考えや気持ちを持っていかれて、ゆがんで疲れてしまう恐れがある。
社会や人生に様々な課題が存在するのはたしかに事実。
しかし、そのネガティブ側面ばかりを見るのも、そしてただその情報を拡散して何も解決しないのも、それらだけでは健全ではない。
ふたをしたり知らなかったり目をそむけるのは良くないが、たとえ未曾有のコロナ禍であっても、
課題解決や、そしてさらに明るく前向きで力強く救いのある話題も、必要なはず。

そんな気持ちで選んだのが本書。
単に「日本すごい」というのではなく、むしろ日本とかナショナリズムどうこうより、
取り組んだ人々が、日本の政策的なお金が投じられたとはいえ、富岳プロジェクトに参加した全ての人々の頑張りの成果が、世界の中で実を結ぶ成果をあげたということ、
その頑張りと成果が、知りたくて、読んで、知れてよかった。
頑張った結果として成果が出たこと、それが私を元気づけてくれた。
内容の細かいところは、単語や知識として分からないことも少なくないが、逆に過去に月刊アスキー等で付け焼き刃的に知っていたことが今もある程度のスパコン界の知識のベースとなっていることも興味深かった。

富岳が、実用的であることを第一級に意識して製作されたのも、とても共感できた。

量子コンピュータの話題など、計算パワーに関する将来の話題も書かれていて、今後もこの業界が進化し続けることへの興味も楽しみに継続させられる。

スパコンをはじめとする各種テクノロジーが、世界に対する前向きな変化・進化に寄与することはもちろん、社会課題の解決にも必ずや貢献すると確信している。
だから、私個人として、各種テクノロジーとその貢献分野を常にキャッチアップして、可能であれば利用し（気づかない間に利用していることも多そうだけれど）、さらに開発・提供する側にまわれたら素敵だなと思う。

https://www.amazon.co.jp/dp/B08WRQ8RHM/ref=cm_sw_r_cp_api_glc_SH8V5HWMSYYJ11V424K1