
「帰ってきた首都高バトル」Part.2ー公式HP開設と”ホンダ車の行方”ー
シン・首都高バトルの公式サイトが公開された。年越しを前に「首都高バトル」という作品の全貌が、徐々に明らかになるであろう媒体が公開されたのは、まさに少し早いお年玉が届いたような心境にもなるのだが、個人的に最も驚いたのは「一般車両」と明白に認識できる、いわゆる「アザーカー」の存在が明確に示されたことである。確かに前作となる首都高バトルXでは、既に「サポートカー」の建前が実質廃止されたようなので、その流れを継承する形ではあるのだろうが…。
他にも、SPバトルも含め…改めて正式に公開された諸々の要素については、当note記事においても大変参考にさせて頂いている、BBBさんが興味深く解説して下さっているので、ぜひともご覧頂きたいのだが、今回自身が最も気になる点は別に存在するので、そちらについて触れさせて頂きたい。
公式HPでは、これまで発表された6車種から更に、新旧幅広い複数車両の映像も公開されている。具体的な車種名は割愛させて頂きたいが、既に登場が確定する「トヨタ」「日産」「スバル」「マツダ」を除けば、新たに「スズキ(スイフト)」「三菱(エクリプス)」そして「ダイハツ(ムーブ)」の姿が確認できる。一方で、既にお気づきの方もいらっしゃるように…
「ホンダ」の車両は、現時点で一台も登場していない。
同様に、既に国内での一般車販売を終了している「いすゞ」の車両も、背面のみ映し出されるトラックを除き、映像では確かに見受けられなかったのだが、トップ3の自動車企業であるホンダの車両が一台も発見できなかったというのは、確かに何らかの事情を抱えていると言わざるを得ないのだろう。
一方で、ホンダ好きの皆様の懸念を若干慰めて下さるような情報の含まれる、「菱形消しゴム」様のポストも、フォロワー様のタイムラインを通じて発見させて頂いたので、併せてご覧いただければと思う。
https://t.co/hF4nUKSBxq
— 菱形消しゴム (@LeXXXusGucci) December 8, 2024
現地民が元気スタッフに色々聞いたスレがあった
・外車:入れたいけどライセンスが厳しいかも
・ホンダ:交渉中
・リバリーエディター:NFSU2とGT7の中間くらいの機能性
・名古屋とか阪神:ないよ。今回は首都高だけ
・CS移植:売れたらね!
みたいな感じらしい
交渉中という情報は、確かに希望が残されていることの表れではあるが、一方では難航していることも想定されるので、「可能性あれど案じてはならず」といったところなのだろう。
ちなみに、首都高バトルのプロジェクトが実質的に「リーク」されてしまった際、悲願の許諾が実現したのではないかと大いに話題になった、あの「ホンダNSXと思しき車両」の画像…これが実は街道バトルのオープニング映像からの引用であったらしく、故に当時のスタッフの皆様による「懸念」が、単にプロジェクトの事前発表に伴う広報戦略上の話に限らなかったのだろうと、改めて認識させられたのである。下記のsocom様のポストもご参照頂きたい。
既に再生時間を設定済みであるのでご覧いただきたいが、0:57で流れる映像こそ、首都高バトルの企画段階で奇しくも公開されてしまった、あの「画像」そのものである。
映像的には、舞台となる峠道に向かう車両を映したものとなるので、首都高バトルを彷彿とするようには見えるものの、高速道路を舞台とした「競走」を明確に意図するものではない。故に、スタッフの皆様が情報漏れに重大な懸念を示されたのは、恐らく正式な許諾が得られる前に、ホンダ車と思しき車両の収録があたかも「既成事実」のようになってしまい、交渉の際に「困難」が生じる可能性が高まった、ではないのだろうかと…。
街道バトルは一般車両の並走しない「完全閉鎖の峠道」を舞台にした作品のため、ホンダ車の登場が実現しているのだが、「首都高バトル」での実例は今のところ「Xtreme」に限られている。アプリ版であるXtremeでの出演が実現した経緯は不明だが、恐らく「限定された操作性(フリック操作)」故に、実在世界における暴走行為に該当しない、といったような判断がなされたのかもしれないし、コンプライアンス面での方針転換の可能性も否めないが、Xからの背景設定に伴う「許諾」とは、全く別の実例であると考えるべきなのかもしれない。
そして、姉妹作品である「湾岸ミッドナイト」でも、具体的に実現に至る経緯は諸説あるものの…5作目より遂に悲願の出演が実現している。この作品では、いわゆる「サポートカー(企業ロゴ入りの非競技車両)」を一般車両として仮想的に見立てる形が取られているが、これは01での設定に共通するため、まさにホンダ側の軟化及び方針転換を象徴するものとして、今回の首都高バトルにおいても同様に期待は高まっていたのだが…そうした前例が、必ずしも新作における登場を確約するものではないというのが、公式HPでの「映像」だったということなのだろう。要するに、現時点ではホンダ車の登場を確約する要素は、何一つ存在しないということになる。
実を言うと、自身も密かに懸念していた節はあり、それはまさに首都高バトル01における「衝撃のホワイトドッグ」でのトラウマが大きく関係している。諸々の詳細や紹介文を送付させて頂いた際にも、ホンダ車の登場については「未確定」のような形で…要するに「都合により変更となる場合がございます」といった文言が含まれていたので、恐らくこの時点で何らかの困難が生じていたのだろうとは、期待に胸を寄せる心境と共に抱いてはいたのだが、今回もそうした記憶の蘇る流れが来ているようで、やはり不安を抱えざるを得ないのである。
ホンダ車の出演は、自身にとっては確かに「悲願」である一方、子会社の無限への家宅捜査の経緯も含めて考慮すると、どうしても「大手を振ってゴリ押し」できない自身の心境も抱えてはいる。一方で、既出のメーカーについても、確かに今回の作品では実現しているものの、社会情勢や昨今のポリコレ問題も含め、方針転換を余儀なくされる可能性は暗に示唆しているとの情報もあり、何れにせよ仮想空間における表現の自由の継続的実現への懸念には、どうにもこうにも向き合わざるを得ないようである。