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祝・新作発表記念 ー首都高バトルの思い出を振り返ってみるー Part.16「”Queen's paradise”という謎チーム」

首都高バトルに関する記事の執筆の際に、いつも大変ご参考にさせて頂いている、BBBさんのショート動画でも既にご解説頂いたのだが、自身の旧ハンドルネーム「衝撃の〇〇歳」の元ネタは、主に環状線内回りを拠点とする「Queen’s Paradise(ホンダ系小型車で構成)」というチームのリーダー

「衝撃のジョー」

である。どことなく「あしたのジョー」へのオマージュを勘ぐってしまう通り名だが、その由来はキャラクターの本名でもなく、プロフィールにも示唆されていないため不明ではあるが、自身のハンドルネームの元ネタであることは紛れもない事実である。オマージュといえば、下記の記事もご一読頂ければと思う。次回以降に、以前フォロワー様よりご紹介いただいたネタも含めて、改めてゲーム内のパロディネタについて触れていきたい。


①「衝撃の〇〇歳」改め「$hougeki」の由来


当時は中学2年生なりに、端的ながら他者の記憶に残るハンドルネームを求めていた中で、「衝撃の…」という言い回しが実に簡潔で印象深かったので、後に20歳を迎えるまで、長らく引用させて頂く形となった。最も、該当キャラが「紫色のシビックR乗り」という非常に珍しい存在であったこと、あるいは「ZERO」では後半部に出没する強敵としての「箔」も含めて、「衝撃の」フレーズを引用した可能性は、確かに否定できなくもない。

一方、「衝撃のジョー」の抱える諸々の背景を、当時のスタッフの方が暗にお察し頂いた形で、「衝撃のホワイトドッグ」という人物像が結果的に形作られたかは定かではないものの、小型車で環状線や新環状を疾走する絵面は、確かに「結果的に反映」された形であったのだろう。いずれにせよ、雛型を大きく逸脱せざるを得なかった結果、「みんなのトラウマ」と化したホワイトドッグの罪は、果てしなく重いことに変わりはない…、ご迷惑をおかけしてしまい…誠にまことに申し訳…(笑)

尚、初登場の「首都高バトル2」では「ショウゲキのジョー」とカタカナ表記であったため、自身がHNのために一部分を引用した時期は、恐らく「ZERO」の発売後であったのだろうと、今更ながらに記憶の整理をさせて頂く機会も頂けたのだが、実はあのチームの「妙な印象」が一層明確になったのも、まさに「衝撃のジョー」に改名された「首都高バトルZERO」なのである。

②「Queen's paradise」という男の悲哀に溢れる集団

というのも、「女にモテたくて車に乗り始めた」リーダーの下に

「女にモテないが運転の上手いヤツと、女にモテるが運転の下手なヤツ」

が集まり結成されたという、首都高バトルシリーズでも類を見ない「男性的な哀愁」の漂う空気感が、各々のメンバーの個性的な紹介文を通じて、公になったのである。

大人となった今現在に改めて眺めてみると、罪悪感を覚えながらも(恐らく年上の)女性の経済援助で走り屋家業を続ける大学生であったり、異性には確かにモテるが、走りは至って平凡な「キザなミュージシャン志望」であったりと…その絶妙に共感しがたい個性もさることながら、どことなく悲哀すら漂うメンバーの搭乗車種が「シビック系(インテグラ含む)」であることも、何かホンダ乗りへの示唆的な表現なのだろうかと、いらぬ勘繰りすら募らせてしまい…まぁ、興味深いといっちゃ興味深いのである(笑)

ちなみに、「衝撃のジョー」の紹介文で一番好きなのは、

「女も車もマニュアルに頼るな」

という、先輩に念を押されることとなった、意味深ながら虚無的にも思える迷言…(笑)このようなクスっと笑ってしまう設定故に、中学生なりにどこか魅力的に感じてもいたのだろう。

③ホンダ系だった男人禁制チーム「Cupid Arrows」の魅力

そうした背景設定も含め、Queen's Paradiseは当時も今も、確かに思い入れの強いチームではある一方、個人的にホンダ系のチームで一番好きなのは、類似の車種で構成ながらも、逆に女性陣で固められ、後に新環状の中堅チームとなる「Cupid Arrows」であったりする。というのも…チームリーダーである「ソニック ランナー」の紹介文の中に、

「茶髪だがヤンキーではない」

というご本人の口癖…平成世代なら絶妙にご理解頂けるであろう「反抗の象徴としての茶髪文化」と、それを他者にイジられた際に露わになる、女性の絶妙な照れが節々に感じられるソレが、個人的に非常にツボなのである…(笑)ソニックという単語の含まれる通り名も、自身が長く敬愛してやまない、あの音速で世界中を駆け抜ける「蒼いハリネズミ」を彷彿とさせるようで、やはり親近感を抱かざるを得ないのである。

そんなリーダーの搭乗車種は、ホンダ車が丸ごと消滅してしまった01を除き、一貫して社の誇る中型FRハードトップ「S2000」なのだが、これは初代ドリームキャスト版より伝統的に引き継がれている。しかも初期作品では「隠し車種」枠での登場だったので、どノーマルな外装ながら、最新車種での登場ということで、文字通り度肝を抜かされてしまったのである。尚、初回登場時の車の色は正に「青色」で、文字通りの「ソニックランナー」であったことも、作品自体がドリキャスでのリリースであることも加味すると、益々示唆的で興味深いのである。

他にも、失恋の度に走りに磨きのかかる女性メンバーも含め、やはり個性溢れる紹介文も魅力的であるし、EK9シビックの丸みを帯びたデザインと、女性的なプロフィールの組み合わせも、絶妙な相性の良さであるように感じられるので、確かにホンダ好きとしては魅了されてしまうのだろう。

ただ、残念なことに「ホンダ」を象徴した両チームの運命は、01での大人の事情を前に大きく翻弄されてしまうこととなる。下記のBBBさんが「ホンダ乗りの末路」を纏めて下さった動画も併せてご覧いただきたい。

④「首都高バトル0」以降のホンダ乗りの哀しい末路とは

まず、我が敬愛する「衝撃のジョー」率いる「Queen’s Paradise」は、解散…いや、実質上の「リストラ」という、最も残酷な現実を突きつけられたのである。元々、自虐的かつ流動的な印象の強いチームだったので、消滅もいずれは避けられぬ運命ではあったのだろうが、自身のハンドルネームの由来となったライバルが、大人の事情により実質的に消滅してしまったのは、実に哀しく寂しいものである。最も、「衝撃のホワイトドッグ」という存在に、名前の一部分は間接的にであれど「継承」されていることは確かだが…自身にとってのルーツである「衝撃のジョー」には、やはり出演し続けて欲しかった。

次に、Cupid Arrowsであるが…こちらは「車種変更」によって、チームやメンバーの印象が著しく変貌する形となってしまった。リーダーがシリーズを通じて搭乗していたS2000は、同クラスの別車種である「S15シルビア」に変更されたのだが、同じ2リッタークラスのFR車ということも含め、確かにこれはまだギリギリ許容範囲なのかもしれない…その一方で、

自身も敬愛するコンパクトクーペ、ホンダ・インテグラの代替が、まさかのロータス・ヨーロッパであったというのは、中々に衝撃的過ぎて随分困惑したものであった。自身としては、ロータスもヨーロッパも敬愛しているので、変更自体には歓迎したい心境も強いのだが、同じく思い入れの強いインテグラの代替に相応しいかと言われると、それはそれで肯定的に捉えにくい心境も相まってしまい、まさしくジレンマに陥ってしまうのである。

そして、チームを象徴する車両であったシビック勢は、実質的なサイズダウンとなるトヨタ・スターレットに置き換えられたのだが、これも苦肉の策ではあったことは否めないことは理解しつつも、それならばシビックを当初希望した「衝撃のホワイトドッグ」に併せて、(スターレット自体には好印象だが)よりデザインが丸く温和なヴィッツへの変更のほうが、チームの雰囲気に合致していたのではないだろうか。あるいは、両者の共存こそ理想的といえるが、それまでのチームの印象がガラっと変化してしまったのは、やはり寂しいものであった。いずれにせよホンダ未収録の影響は、予想以上に大きかったということなのだろう。

搭乗車種の要素は想像以上にキャラクターの個性を左右することになるが、その意味では次回作においても、やはりHマークも含めて可能な限り、せめて国内のメーカーについては幅広く網羅して頂きたい限りである。

〇追記:シン・首都高バトルにおける「Cupid Arrows」

既に早期リリース版において登場を果たした「Cupid Arrows」。自身は彼女らの車種の動向が気になって仕方がなかったのだが、残念ながらホンダ車での登場は叶わなかったようである。

個々の登場車種については割愛するが、個人的には「脱・ホンダ」路線の継続が実質露わになった気がして、聊かの寂しさを覚えてしまったが、今後はアップデートに従い車種変更なども実現するのだろうか…あるいは、ホンダの収録が実現するのなら、新たなチームの登場という形になるのか…動向を引き続き注視していきたい。


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