LNG開発はモザンビークを本当に発展させられるのか、ふと悩む。。。
日系商社の実務研修員としてモザンビークにいます、あらしょーです。
商社はいま食料の輸出入から液化天然ガス田(LNG田)開発、発電所開発まで幅広くやっておりまして、
モザンビークでいうと、北部のLNG田に三井物産が多額の出資をしていることが有名です。
ここで採掘するLNGを日本まで持って行って、日本の火力発電に使うわけですね。
2026年ごろから操業すると言われてますので、きっと2030年の日本の電気の一部は、モザンビークのガスでまかなわれていることでしょう。
つまり、日本人にとって大事な資源なわけです。
なので、政府系金融機関もめっちゃ投資してます。
一方で、モザンビーク側はどうなのでしょう。
このLNG田開発に対する賛成派、反対派それぞれからいろんな試算が出されているのでなんとも言えませんが、
少なくともこの事業開発によって国家に莫大な税金は入ってきます。
また、開発地域に労働者が住むので、そこの経済も潤い、
そこで電気や水、通信が使われるので、インフラ系会社も潤うでしょう。
しかし忘れてはならないのは、そこまで住民生活に直結したお金の落ち方をしないことです。
LNG田開発には最新技術の需要は高くも、労働力がすごい必要なわけでは無いので、
金額に見合った雇用が生まれるかというと微妙です。
また、税収は直接国家にいき、政府の差配によって国民にお金が落ちるか決まるわけで、
住民が本当に潤えるのか。。。なぞ。。。
他国の事情を見ると、アフリカの資源国って基本問題が大きく。。。
今日読んでいたこちらの本によると、
アルジェリアの輸出総額の98%が石油関連になってしまい、工業や農業はGDP比10%以下までそれぞれ衰退してしまったとのこと。
また日本の外務省の基本情報を見ると、
石油関連資源による「収入は、輸出総額の95.6%(2019年、IMF)、財政収入の39.8%(2019年、IMF)、GDPで13.8%(2019年IMF)を占めている」とのこと。
全ての雇用を石油関連の産業でまかなうことなど不可能なので、
経済規模が小さい産業で、小さい給料の中、皆さん働くことになり、
国全体の経済はそこまで発展しないと。。。
現時点で残念ながら資源大国アルジェリアは発展途上国から抜け出せてません。
人口規模も近く、アルジェリア同様社会主義政策が過去に採用されていたモザンビークは、
アルジェリアと同じ道を辿ってしまうのでしょうか。。。
日系商社マンとして日本のエネルギー政策の一翼を担いつつも、
やはりモザンビークも発展してもらいたい気持ちはとても強いです。
なので、自分のミッションである、新規事業開拓を通して、
少しでも国民に直接お金が落ちえる仕組みづくりを考えていきたいと思います。
もちろん、慈善事業ではなく、ビジネスとして。
ちなみに、コロナのせいで外出できず、家に引きこもり状態のなか、書いております笑
クリスマスパーティー行きたかったぁ
けど仕方ない、前向きに!
ということで、Bolo Reiを食べて乗り切ります!!
みなさま!メリークリスマス!
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